ABRAcaDABRA

Netaudio explorer

PLAYLIST : 2019.09




 You must have been dreaming.





headstreams – Clarity

 headstreams - Clarity Cover

 – Tracklist –
 01. self
 02. clarity
 03. moments
 04. mirrors
 05. all



 - Clarity (Full Stream)


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 streaming platforms/free download 

 Release Date : 2019.09.15
 Label : Not On Label(headstreams records)

 Keywords : Acoustic, Alternative, Ambient, Chill, Emo, Sad.


 Related Links :
  ≫ headstreams on SoundCloud / on bandcamp / on Twitter


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宴の席で、図らずも、去りゆくあなたのメッセージを目にする。

何も言わずにいなくなりそうだったあなたの、その意外にも律儀なメッセージは、少なからず胸を揺さぶる。

アルコールの入った頭で、電車の中。

均等に揺れる吊り革を、眺めながら、あなたとの少ない思い出を回顧する。

おそらくもう二度と会えないのだろうなと、何となく思う。

アルコールは感情を増幅させる力があるようで、私は素直に、寂しさを感じる。

万が一にも、またどこかで会えたなら。そのときは、どうかあなたの得意な、100%の笑顔で。

天邪鬼な私は、本当はうれしいくせに、呆れたふりをして、笑うだろう。

「急にいなくなりやがって」と小突くだろう。

でも、きっとそんな機会は、ない。きっと。

・・・・・・。

―そんな、物思いの、最中に、聴いていた。いや、聴こえてきた。

引き寄せるように、耳に、入ってきた。

寂しさの中に滲む少しの清々しさは、別れの気配。

“Clarity”というタイトルに、Jimmy Eat Worldを思い出す人もいるかもしれない。

実際、聴き心地に、共通する部分が、感じられる(少なくとも私は)。

でもそれよりも、初めに思ったのは、OCEANLANEだった(≫ “Everlasting Scene”)。寂しさと、清々しさの同居。

きっと寝て起きたら、何考えてたんだろオレって思うんだろう。

でも、深夜の電車に揺られながら、色々思ったことは、本当。

寂しいね。こんなとこで書いても届かないだろうけれど、“ありがとう”。元気でいてくれ。

こんなパターンもあるさ。

※headstreams、およびその周辺については、みなさん各自で調べてくれ! 



PLAYLIST : 2019.08




 The Summer Came Back To Me.





VHS ნ ი ღ ბ ე ბ ი – ვ ა რ დ ი

 VHS ნ ი ღ ბ ე ბ ი - ვ ა რ დ ი Cover

 – Tracklist –
 01. ლ უ რ ჯ ი
 02. მ შ ვ ი დ ო ბ ა
 03. ც ი ვ ი
 04. ტ ყ ე
 05. ი ს ე ვ მ ა რ ტ ო
 06. ა ხ ა ლ ი ს ა უ კ უ ნ ე
 07. ე ლ ე მ ე ნ ტ ი
 08. ღ რ უ ბ ლ ე ბ ი
 09. მ შ ვ ი დ ო ბ ი თ ( ს ა მ უ დ ა მ ო დ ? )



 - 06. ა ხ ა ლ ი ს ა უ კ უ ნ ე


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 Release Date : 2019.07.26
 Label : Hallworth Collective

 Keywords : Ambient, Dream, NatureWave, Rose, the end of summer, VaporWave.


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効率的、効果的なエアコンの使い方も分からないし、外へ出れば暑いし、電車に乗れば寒いし、また外に出れば暑いし、その寒暖差を繰り返し体験するうちに、体に変調をきたすし、夜は寝苦しいし、エアコンを使えど、扇風機を使えど、結局のところ何度か目を覚ますし、鼻は詰まってくるし、つまりは夏なんだけど、夏の好きなところは前にどこかにも書いたように洗濯物が早く乾くことくらいな私は、夏は嫌いだとハッキリ言える。精神のたるみ、集中力の霧散、ゆえの無産。これらを招くような気がして、要は心地よくない。

雲が多い日が続いて、陽が隠れることが多くなって、少し(少しだ)涼しくなって、一瞬だけ夏の終わりを錯覚する。その瞬間。とても心がアガる。要は心地よい。その一瞬の心地よさが、ここに、今作には封じ込められているように、そう感じた次第。

豊潤な、深みのある、ふくよかな、音空間。その空間には夏の記憶が封じ込められている。遠くで聴こえる鳥の声、虫の声が、ヴァーチャルな記憶を助長する。いもしなかった、過ごしもしなかった、イマジナリ―な夏の記憶はドリーミィ以外の何物でもなく、仮初の夏の終わりの喜びと相まって、より一層に心地よい。

アーティスト名も作品名も、トラックタイトルも、なんのこっちゃよく分からない。機械翻訳という文明の利器に頼ったところで、やっぱり、さっぱり分からない。文字による表現を意図的に排除、回避しているようにも取れる。そうであるならば、こっちの聴きたいように聴いてやろうという(いや聴かせていただきます、です)、そんな思いを引き延ばしていくと、夏の終わりに行き着いた。

不思議なことに、水の音は聞こえないのに、私の頭に最初に浮かんだのは、水滴が水面に落ちて波紋が広がる様子だった。ミルクのような霧が立ち込める渓谷で、さまざまな自然音が周囲には飛び交っていて、けれど私は結局どこにもいないという。決して観測されることのない、傍観者。誰の目にも止まらないという安心感。このウェットな膨張感、夢心地(より具体的にいえば環境音に施されたエフェクト)は、一瞬、Brian EnoとHarold Buddの共作たちと交錯した。

―そうして夏は遠ざかるそぶりを見せる。私は嬉しさと同時に、寂しさを感じる(何かが離れていくときはいつもちょっと寂しい気がする)。でも、また夏は来るんですよ。そして私の目は覚める。

水も滴る、なんて的確とは思えない表現が真っ先に頭に降ってきた。あるいは“熟れる”というワード(たとえばAVIONの作品につかったような)。花に対して熟れるという表現が使われるべきなのかは分からないけれど、そういう意味で薔薇(ばら)がイメージに使われているのかしらん、とか思ったりもしましたが、関係ないかな。一瞬、サイケデリックなスペース・アンビエントに片足突っ込みかけるような気もしますが、非常に包容力のある空間で、気持ち良いですね(風呂に似合いそう)。ところどころで滲む一抹の寂しさが、個人的には惹きになってます。



Nine Inch Nails – Strobe Light

 Nine Inch Nails - Strobe Light Cover

 – Tracklist –
 01. Intro Skit
 02. Everybody’s Doing It (featuring Bono, Chris Martin & Jay-Z)
 03. Black T-Shirt
 04. Pussygrinder (featuring Sheryl Crow)
 05. Coffin on The Dancefloor
 06. This Rhythm is Infected
 07. Slide to the Dark Side
 08. Even Closer (featuring Justin Timberlake and Maynard Keenan)
 09. On the List (She’s not)
 10. Clap Trap Crack Slap
 11. Laid, Paid and Played (featuring Al Jourgensen and Fergie from the Black Eyed Peas)
 12. Feel Like Being Dead Again
 13. Still Hurts (featuring Alicia Keys)
 14. Outro Skit



 - 05. Coffin on The Dancefloor



 - 07. Slide to the Dark Side


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 Release Page Download Free!

 Release Date : 2019.04.01
 Label : Not On Label

 Keywords : Alternative, Electronic, Mashup, Nine Inch Nails.


 Related Links :
  ≫ Atticrent Reznoss on Twitter

  ≫ nine inch nails | the official website


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Nine Inch Nails(NIN)のTrent Reznor(トレント・レズナー)は2009年の4月1日に、NINのニュー・アルバムとして“Strobe Light”のリリースをアナウンスしました。私もTwitterだったかどこだったか、正確には忘れましたが、実際インターネット上でその情報を目にしました。製作に関わったとされるのは一線級のアーティストばかりで、U2のBonoやJay-Z、Sheryl Crow、Justin TimberlakeにTOOLのMaynard Keenan、MinistryのAl Jourgensen、Alicia Keysなどなど、錚々たる顔ぶれ。しかもプロデュースはTimbaland。NINがこんなメンツでアルバム作るの?って驚いたもんですが、それと同時に何かおかしくね?って思ったことも覚えています。ジャケットイメージもNINぽくないというか、絶妙にハズしている感じだし、違和感満載だったんですが、それもそのはずというべきかどうか、このアルバムはトレントのかましたエイプリルフールのジョークだったんですね(詳細はNinWikiを参照)。何だよおかしいと思ったハッハッハッと笑ったあの日から早10年―

2019年4月1日、ファンメイドによる“Strobe Light”がインターネット上に現れました。完全フリーという形で。裏にいるのはAtticrent Reznossという、NINの右腕であるAtticus Ross(アッティカス・ロス)とトレントの名前をもじったかのようなユーザー名を持つ人物。アカウントには“seed9”というワードが使われています。トレントがこの作品に反応しているのかどうかは調べていませんが、NINの美術監督も務めるRob Sheridanは関知しているようで、Twitterでこのアルバムを取り上げています。

トラックリストも2009年にアナウンスされたものがそのまま使われています。どういった内容になっているのかが気になるところですが、これまでのNINの楽曲、それからフィーチャーリングとしてクレジットされているアーティストのヴォーカルを使った、マッシュアップなアルバムになっています。もともとNIN自体がリミックスワークには積極的だし(オリジナルアルバムのほとんどにリミックス盤が存在する)、“YEAR ZERO”に対するリミックス盤“Y34RZ3ROR3M1X3D”の後に開設されたRemix.nin.com(現在はアクセス不可)においてはファンに自身の楽曲のソースを公開し、自由にリミックスとアップロードを許可したり、“GHOSTS Ⅰ-Ⅳ”のリリース時には、“Ghosts film festival”と称してYouTube上で楽曲に対する映像作品を募るなど、常にファンの創作意欲を刺激するような、そんな姿勢をとってきた。そんなトレントだから、今作についても特別に目くじら立てるなんてことはないと思いますし、興味をもって聴いているかもしれません。

イージーな言い方をすれば、異なる楽曲のバックトラックとヴォーカルを組み合わせてひとつのトラックに仕上げているというのが、今作なわけですが、ファンとしてはその組み合わせの妙を楽しむことになりますね。で、感想としましては非常にクオリティが高いと思います。すべてAtticrent Reznoss(seed9)の手によるものなのかは分かりませんし、詳しく調べてはいませんが、もともと何処か―たとえばNinremixes.comなど―で公開されていたものではなさそうです。上に書いたようにNIN自体がリミックスに対してオープンなので、ウェブ上にはファンによってリミックスされたトラックが沢山ありますし、私も少ないながら耳を通しています。まあリミックスとマッシュアップでは同じラインで比べられませんが、直感的な感想では、数多あるリミックスと比べても、頭一つ出てると思います。

全曲を分解したり感想を書いたりするのは長くなりすぎるので、かいつまんで。マッシュアップという手法も関係しているのでしょう、基本的にはリズムが活きていたり、ディスト―ショナルなギターが入ってくるような、ノリの良いトラックが多いです。でも流れとしてはきちんと緩急がつけられていて、アルバムとしてのまとまりが意識されている印象です。

カッコいいなあと思った意外な組み合わせは、M-3―‘Into The Void’のバックトラックに‘Terrible Lie’のヴォーカル。ぜんぜん違和感ないのな。もともとがハンマービートな感じなので、‘Into The Void’の引き締まったリズムが合うんでしょうね。M-5も巧みな組み合わせでこれまたカッコいい―‘The Hand That Feeds’の分かりやすいリズムに、‘Discipline’を組み合わせ、間には‘Survivalism’を挟み込みながら勢いをつけ、徐々に‘All The Love In The World’を重ねつつ、ラストは完全にそのテンションで塗りつぶすという、スゲーなあ。そこから続くM-6で‘Wish’のリズムが走ってるのがまた堪らんですね。しかも合わせてるのは‘March Of The Pigs’っていう。吹き荒れるディスト―ション。

その次のM-7も‘The Big Come Down’のリズムっていう、かなりヘンテコなリズム使ってるんですが、そこに重ねてくるヴォーカルがなんと‘Burn’ですよコレ! しかもサビ的に‘Meet Your Master’を使うっていう、‘Burn’ってのあのギターが突っ走る感じがクライマックスになってると思うんですが、それがなくても見事に楽曲としてのテンションが持続しているというか、お見事ですね。すげーカッコいい。

M-11は‘Starfuckers, inc.’に‘Every Day Is Exactly The Same’というありそうもない組み合わせで盛り上がりを作りつつ、Ministryの‘T.V.II’からのシャウトも織り交ぜて爆発させたままM-12が‘Dead Souls’(Joy Divisonのカバーですね)のリズム! そこに‘Sanctified’を合わせてくるという、またこの妙! ダイナミックなリズムとギターで迎えられた‘Sanctified’のメロディは確実に新たな魅力を獲得しています。

しっとりトラックっていうのかな、緩急の‘緩’にあたるトラックには言及しませんが、ラストは‘Hurt’で締めくくってくれます。

ということで、楽曲のクオリティはもちろん、NINらしいテンションの作り方、またアルバムとしてのバランスも考えられていて、これはNINファンならマスト、ファンならずとも耳を傾けてみても損はない作品。そしてNINのオリジナルアルバムが聴きたくて堪らなくなりますねえ(というか実際聴いてました)。気になってしまった人は今からでも遅くはない、NINのファンになりましょう。


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(CC)by – nc – sa 3.0



Salfumán – IWYL

 Salfumán - IWYL Cover

 – Tracklist –
 01. IWYL
 02. Y no te das cuenta
 03. Disco Chill



 -  02. Y no te das cuenta


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 Release Date : 2018.08.05
 Label : Not On Label

 Keywords : Ambient, Chill, Pop, SynthWave, Vocal.


 Related Links :
  ≫ Salfumán on Facebook / on SoundCloud / on bancamp / on Spotify


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いいですねえ、このジャケットイメージ、ビビッときますよ。黒いシャツに黄色いジャケット(コートかな?)、周囲を囲むのは緑の植物たち。リラクシンな空間に刺す、イエローという一筋の刺激。そして赤いルージュ。モダンなような、レトロなような、不思議なフィーリングですが、これは彼女の音楽にそのまま通じるような気がします。ちなみに前作のジャケットイメージにも黒、黄色、緑は用いられていて、自身の中で何かキーになっている色なのかもしれませんね。あと植物も良く使われてます。

そんなSalfumánは、スペインのシンガーソングライターSandra Rapulpのソロプロジェクト。Love Our Recordsを活動の基盤にしているようで、いくつかの作品はそちらからリリースされています。

コケティッシュといってよいんでしょうか、ウィスパー気味のヴォーカルが彼女の音楽のもっとも分かりやすい特徴かと思います。ギターも使われていはいますが、それほど主張はしておらず、むしろシンセによるAmbientな空間作りや、合成的ドリーム感が印象的です。歌詞もスペイン語なんでしょうか、聴いていてエキゾチックな感覚がありますね。

近作になるにつれてPopになってきていると私は勝手に思っているんですが、どうでしょうか―特に“C Y C A”(2016)から“Ambiente Satén”(2017)の辺り、これまでより高いポイントに達している感があります。‘Satén’のストレートにSynthWaveな佇まいとか、それまでにあまりなかったと思うし、このドライヴ感、堪らない(シンセと拮抗するギターの音がヒューマンエモーショナル)。じゃあなんで敢えてこの作品を選んだのかっていう話になりますが、逆にちょっと抜いてきたというか、角度をずらしてきたような聴き心地があって、面白かったからです。

M-1‘IWYL’はシンセも使われているもののそれはぜんぜんSynthWaveのタッチを感じさせるものではなくて、完全に添え物、簡素なギターとリズムで構成された余白の多いトラックにささやくヴォーカルが乗り、アダルティな空気が醸される。M-2‘Y no te das cuenta’もミニマルなリズムとシンセに不定型なヴォーカルラインが乗っかって、そこに生まれるのはChillWaveにも通じる気だるげなサマーヴァイブという、これまであまり見せていないスタイル。割と短めで、インタールードのような役割なのかもしれませんね。ハッキリとした歌もないままに終わってしまいますし。M-3‘Disco Chill’はタイトル通りにディスコテックなリズムではあるものの、フワッとしたシンセと、わざとメロディを崩したようなヴォーカルスタイルが印象的で、不思議な聴き心地ですね。だからDisco Chillなのか。

ということで、全3曲とコンパクトですが、特徴豊かなトラックが収められていて、よい作品だと思います。ときおりPrefab SproutとかNew Orderとか、最近だったらMirror Kissesとか感じたりしなくもないので、その辺のファンの人にもアピールする部分があるかもしれません。思い切り余談ですが、Salfumánの声は誰かに似てるなあと思って、ずっと記憶をほじってたんですが、出てきたのが12 RoundsのClaudia Sarneでした・・・ぜんぜん音楽的に違うけどな。

近作になるとタグにVaporWaveがついていますが、どの辺りなのかなあ、音楽的にはソフトなラウンジ感というか、スムースジャズやフュージョンからの影響があるのかもしれませんね。あとは意匠的には当初から影響受けてる気がします。



 - Satén (from “Ambiente Satén”)



 - C Y C A(from “C Y C A”)


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Arte de Eugenia Gómez


(CC)by 3.0



keyseeker – existence

 keyseeker - existence Cover

 – Tracklist –
 01. existence
 02. apathy



 - 02. apathy


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 Release Date : 2017.11.19
 Label : Not on Label

 Keywords : Ambient, Piano, Sad, Scene.


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John Cageの“4’33″”を引き合いに出すまでもなく(だから話は早速ズレるけれど)、無音というのは十分に作品たり得ると思っています。というのも無音の外から聞えてくる音が我々の心に何がしかの影響を与え、その中に感じられるものが確かにあって、それは無音あればこその感覚だと思っているからです。

keyseekerのこの作品を聴いていて、そんな思いを改めて抱きました。ピアノの短いメロディ、フレーズが流れた後の、一瞬の間―だから正確には、ここにあるのは無音ではないでしょう―、その瞬間に心の中に広がる感情、景色。それは確固としたものではなくて、漠然とした、いつかの思い出のような、あるいはどこかで見た景色のような、ひょっとしたら実際に体験さえしてないかもしれないけれど、けれど確実に頭蓋の中を一度は通り過ぎて行った、つまりは知覚された、アブストラクトな何か。呼び起こされるのは悲しみを伴う懐かしさ。ノスタルジャーな私はその懐かしさに何度でも触れたくて、わずか2トラックで3分前後という短いこの作品を、何度でも再生してしまう。結局何もつかめないのだけれど。

keeseakerは、かつてはafterstoriesの名義で活動し、現在もnermuri winterの作品に参加しながら、温かみのある抒情的でMelodicなElectronicaを作っていますが、こういうピアノ一発っていうスタイルはあまりなかったような気がします。余計なもの差っ引いて抒情性が浮き彫り、みたいな、ある意味グロいっていうか、聴取感はジンワリなんだけど、心へのインパクトはファイヤーバード・スプラッシュを喰らった時みたいな(すいませんフザケマシタ。もちろん喰らったことはありません)。シネマティック、風景的で、とても好きなんですねえ。音が鳴って、自分の中に景色が流れてくるこの感覚、音楽の醍醐味だと思うわけですよ。たまにやっぱり音楽は魔法だなって思うんです。そんな作品。

bandcampやSoundCloudを辿れば他の多くの作品を聴くことができるでしょう。そしてkeeseakerの最新トラックは(おそらく)“Olive”。nemuri winterで公開されています。下に張らせていただきますのでどうぞお耳を―



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(CC)by – nc 3.0