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Evan Pattison – Neptune

 Evan Pattison - Neptune

 – Tracklist –
 01. Neptune (Title Screen)
 02. Disaster Strikes (Level Select)
 03. Kiss My 64 (Grassland Stage)
 04. Schotel (Fire Stage)
 05. Last Stop (City Theme)
 06. Bruno (Love Theme)
 07. Walking Backwards (Level Select 2)
 08. Pires (Electric Stage)
 09. Bubble Up (Water Stage)
 10. Cargo (Train Stage)
 11. Post-World Problems (Boss Theme)
 12. Take Pause (Pause Theme)
 13. The Concert (Concert Scene)
 14. Coming Home (Ending Theme)



 - 09. Bubble Up (Water Stage)


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 Release Date : 2012.12.22
 Label : Not On Label

 Keywords : Chiptune, Electronic, Melodic, Piano, Soundtrack, VGM.


 Related Links :
  ≫ Evan Pattison on SoundCloud / on bandcamp / on YouTube


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ポルトガルのミュージシャン、Evan Pattison。彼の作品がbandcampを通じて実質フリーで公開されています。今作の体裁としては、トラックのタイトルをみてわかるように、“Neptune”というビデオゲームのサウンドトラックになっています。でもこのNeptuneは存在しないゲームです。Chiptuneにはよくある形ですが、架空のゲームに対するサウンドトラックというヤツですね。市民を守り、失われた愛を取り戻すため、さまざまなステージを乗り越えて、悪の親玉Dr.Musicianを倒すというのが、“Neptune”の設定であるようで、自然とアクションゲームのイメージが浮かんでくる。やっぱり一番近しいのは“ロックマン”かなあと思う。

架空のビデオゲームのサウンドトラックという、Chiptuneのリリース形態としては決して珍しくない形。けれども、今作は楽曲のクオリティが非常に高い。上に書いたようなゲーム部分の設定は確かに作品の世界観を深める役割をもっているが、実際それがなくても、多くのリスナーの耳を惹きつけただろう。

ゲームスタート画面、レベルセレクトを経て、1stステージは陽気でPopな‘Kiss My 64’がBGMだ。任天堂のゲームを彷彿させる。朗らかな緑の景色が見えてくる。弾んだ調子とのびやかな電子音が心地よい。燃えさかる炎が行く手をはばむFire Stageで、若干のスリリングな体験をした後は、ダビーなタッチの夜の都市で孤独と哀愁を。徐々にシリアス度を増す前半部は、ピアノ・インストゥルメンタル‘Bruno’で締められる。いきなりのピアノ・ソロはVGMという作品の世界観を壊しそうなんだけど、そうはならない。この音楽はどんなシーンに用いられるんだろうかと、リスナーの想像力を刺激する。そして、おだやかでやさしい旋律は、電子の響きに慣らされた耳を、いたわるように流れていく。ひと時の休息。

以降からボスのテーマ曲であるM-11までは、硬派なChipstyleのサウンドでもって、駆け抜けていく。どのトラックも硬質にして煌びやか、Melodic、そしていくらかの緊張感を忍ばせていて、その間、リスナーの集中力が途切れることはないだろう。この中盤部分は、一言でいうと、カッコいい。哀愁あるオールドスクールなVGMサウンドが目白押しだ。夜を駆け抜けていくような、光の帯が流れていくような、ドライヴ感がたまらない。

ラストの2曲もまた、ピアノ・インストゥルメンタルとなっている。なぜにM-13が“コンサート”なのかと考えたが、悪の親玉が“Dr.Musician”であることと合わせて考えるに、主人公は冒険の中で彼に奪われた音(愛)を取り戻すのだ。そして最後に、その音(愛)を守るべき者たちに返すため、コンサートを行い、そこで演奏されたのがこの“The Concert”なのだと、私は一度考えた。…でもそれにしてはあまりやさしくない、おどけた曲調だなと思い、これはきっとDr.Musicianが我に返るときの曲なんだなって、考え直した(笑)。ラストの“Coming Home”の方がぜんぜんやさしくて、もしみんなに愛を返すシーンでこの演奏だったら、ちょっと涙出そうなくらいだな。ちなみにこれらのピアノ演奏、ラップトップ的なフラット感もないし、とってつけたような感じがなくて、たぶん実際演奏してるんだと思う。クラシック、あるいはピアノをきちんと学んできたのであろう、素養を感じさせる、とてもデリケートな演奏。美しい。

おそらく今作は純粋なChiptune, Chipsoundではない。Chiptune風のElectronic musicかと思う(Fakebit, 9bitと呼べるかは、私は音作りに詳しくないので分からない)。まあそこは置いておくにしても、電子的な響きを持ちながら、ビデオゲームならではのファンタジックな世界が(曲によって)強固に作り上げられていて、なおかつ音楽単体でもきちんと機能するという、まさにVGMの手本のような作品。良作。とりあえず携帯音楽プレーヤーには常に入れておきたい。あとSoundCloudで他の曲を聴いていると、この人はChipstyleじゃなくても、よい作品作ってくれるんじゃないかって、そう思う。


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Awesome cover art created by Bruno Brandão. You can contact him at bdbrandao@gmail.com.


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