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Radio Libra – Magic Land [phoke97]

 Radio Libra - Magic Land  [phoke97]

 – Tracklist –
 01. Prologue
 02. Blue Land
 03. The Campfire
 04. Yellow Brick Road (Born In A Tropical Swamp)
 05. Emerald City
 06. Royal Palace (Great And Powerful)
 07. We Will Never Get Home, Toto



 - 01. Prologue


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 Release Page :
  ≫ [ main ] / [ mirror ] / [ bandcamp ] Download Free!

 Release Date : 2013.12.07
 Label : Phonocake

 Keywords : Ambient, Electronica, Fantasy, IDM, Melodic.


 Related Links :
  ≫ Radio Libra on SoundCloud / on bandcamp


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2003年から運営されているドイツはドレスデンのネットレーベル、Phonocakeより。ロシアの若きプロデューサ、Radio LibraことAnton Shapovalovの作品がフリーでリリースされています。

リリースページによると、今作はロシアの数学者であり小説家でもあるAlexander Volkovが作り上げた物語―“Magic Land”(あるいは“Goodwinia”)シリーズに捧げられているそうです。ちなみにこの“Magic Land”というシリーズ、下敷きはLyman Frank Baumの“OZ”シリーズのようですが、非常に意訳的な傾向が強く、人物名の変更や、設定の変更、章の付け足しなどが行われているとのことです。ロシアでは非常にポピュラーで、世界中で訳されているようですが、“OZ”ファンの間ではどういう受け取られ方なんでしょうね。まあ、それはさておき―

“Magic Land”シリーズを読んでいないことはもちろん、“OZ”シリーズについても記憶があやふやな私は、その内容と関連付けて、今作を聴くことはできません。しかし私のようなリスナーでも、今作はキッチリとその役目を果たし、つまりはファンタジーの世界へと導いてくれる。まずはアルバム自体の作りがそうだ。各トラックの前、あるいは終わりには、本のページをめくる音がさりげなく挿入されていて、リスナーは音楽を聴きながら、しかし本のページをめくるように、今作を味わうことになる。収められているトラックたちも、ほとんど切れ目なく、地続きになっているので、自然とリスナーの脳内には、この作品全体から成るひとつの大きな物語が形成されていき、やがてリスナーはそれに飲み込まれていくことになる。特に新しい手法ではないけれど、私自身はこういうコンセプチュアルな作品が大好きなので、この点もとても好印象です。

肝心の音ですが、これがまた良いんです。M-1で早くも心をつかまれました。柔らかく優しいメロディと、ゆったりしたリズム。ドラマティックな高揚感。Ambientな包容力。もうホント夢見心地で、直球のMelodic IDM。思わず笑みがこぼれてしまいました。今こういう音を鳴らす人はあまりいないと思うんですけれど、それでも敢えて鳴らしてくるってことは、よほどこういう古き良き(といってよいのかな)IDMサウンドが好みなんでしょうね。M-3でSecedeの“Born In A Tropical Swamp”をリミックスしてくる辺り、そしてそれが違和感なくハマっている辺りからも、クラシカルなIDMへの傾倒ぶりがうかがえます。

そんなクラシカルサウンドをリバイブさせているというだけでも、私はうれしく思うんですけれど、彼の面白いところは、やはり若い世代ということもあるんでしょうか、そこはかとなく、時流のサウンドが滲んでいるという点。“Emerald City”の冒頭では、いきなりの太いリズムと、変調させた機械的なヴォーカルをぶつけてくる。ラストの“We Will Never Get Home, Toto”もそうですが、ドリーミィな世界に突然現れるエレクトロ調のエディット感は、どこかChillWaveにも通じているように感じられます。また、終盤の“Royal Palace”にあるジャジーなフィーリングとエディットによる音の歪み、不協などには、VaporWaveの十八番であるChopped & screwedの影響を感じたりもします(穿ち過ぎだとは思いますが)。

そんなように、クラシカルなIDMの中にも新しさを感じさせ、なおかつファンタジーな世界をキッチリと描いてみせ(随所にあるストリングスやハープの音色は強く印象に残る)、さらにはPop志向を披露した今作は、傑作といってよいでしょう。細かいことをいえば、最後は本を閉じる音で終わってほしかったような。いや、でも、物語はまだ続くという意味で、閉じる音を使わなかったのかな。今後の活躍にも期待してます。他の作品もぜひ聴きたい。


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All tracks and Artwork by Radio Libra ; http://radiolibramusic.bandcamp.com ;
Track 4 is a remix of the track “Born In A Tropical Swamp” by Secede



(CC) by - nc - nd 3.0 de



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