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chris††† – 包容

 chris††† - 包容

 – Tracklist –
 01. 毛布
 02. ザ·
 03. 油絵
 04. ツリー
 05. 教育
 06. 夏の夜
 07. 平野
 08. 嵐
 09. 外国の
 10. 希望



 - 03. 油絵


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 Release Date : 2014.01.11
 Label : Not On Label [on bandcamp

 Keywords : Commercial music, Sample-Based, Synthesizer, VaporWave.


 Related Links :
  ≫ christtt.com
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  ≫ John Zobele


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アメリカのプロデューサ/トラックメイカー、chris†††(John Zobele)の作品。彼はBye-Product名義でも複数の作品を公開していますし、また、Vaporholicな音楽ファンには馴染み深いレーベル、BUSINESS CASUAL 87′の設立者でもあります(これは最近まで知りませんでした)。 さらには最近はDead Pixel Records(本当にdeadしてしまった)のhrmnzr(melanie stanley)とのユニット、stab somethingでも音楽を作っていたりと、活動は活発です。

Bye-Productで見せているような、過剰にGlitchyで編集感覚の強いElectronic musicが、彼の真骨頂だと私は思っています(それは初めて聴いたトラックが‘.GIF’だったせいもあるでしょう)。ではそこ―Bye-Productと、このchris†††では、どんな違いがあるのか。一連の作品の佇まいを眺めてみるに、私はchris†††はきっと、VaporWaveなんだろうなあと、察しをつけたんです。実際“266”から“7年后”までは、いかにもというか、ストレートなというか、きっちりVaporWaveで、やっぱりサンプルを利用した編集感あるサウンドを志向している作り手さんには、魅力的な領域なんだろうなあと思いながら、サラリと聴いていたんですが。どうも2013年の“forgo††en”あたりから傾向が変わってきた気がします。

“forgo††en”では、Bye-Productのサウンドに接近している印象があって、反復性の強い、GlithyでEditなトラックが散見されました。正統派VaporWave(変な表現です)よりは、こういう個性的なカラーがみえた方が面白いなあ、なんて思いながら、これも聴いていたんですが、その次の今作が、何なんですかねコレは。

確かにVaporWaveチックなシンセサイザー・ミュージックではあるんですが、非常に投げっぱなし感が強くて、意表を突かれました。“found audio from a 1990 informational video cassette on japan.”という言葉もありますので、サンプルを使っているのは間違いないでしょう。しかしEditしているのかすらよく分からなくて、途中でトラックをぶった切ってそのまま収録したような、尻切れトンボの‘ツリー’‘外国の’‘希望’などを聴いていると、Commercial music的な無味乾燥・人畜無害なサウンドと裏腹に、異物感、グロテスクなフィーリングすら感じてしまいます。狙いすましてこの感覚を出しているのか、あるいは何も意図していないのか。その辺りのUnknownな部分が今作のユニークな点かと思います。

その一方で‘油絵’なんかは、坂本龍一や久石譲が手がける映画音楽を彷彿させるような、抒情的、風景的なトラックになっていて、これは素直に、音楽的に耳を引きつけられます。既聴感が強くて、タイトルも‘油絵’だし、北野映画のサントラか何かにあったかなあと考えたりもしたんですが、定かなことは分かりません。何か思い当る方は、自力でお調べください。

Vaporマナーを逆手にとったような、この強行的な提示、音の在り方は、果たして洗練と呼べるのだろうか。分からないけれど、結果としてここにあるCommercial music調のサンプルを基にした音楽は、たとえばKodak Cameoのウエルメードな(やはりCommercial music的な)VaporWaveとは対極にあるようでいて、実は根の部分で強く結びついているのではないか、そんな気がする。ある意味ではエクストリームで、とても挑戦的・挑発的な作品にも思える。しかしそれだからこそ、“たけしの挑戦状”という迷作ゲームにあった“こんなげーむにまじになっちゃってどうするの”というラストメッセージを拝借すれば、“こんな音楽にまじになっちゃってどうするの”という、賢い笑みが見えてくるような気もして、そこもまた面白い。ということで、まことに勝手ながら、私は、こいつは問題作だと思っています(もちろん良い意味で!)。


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found audio from a 1990 informational video cassette on japan.


(CC) by – nc – sa 3.0

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