ABRAcaDABRA

Netaudio explorer

Enya-Sang – まさかサイドカーで来るなんて

 Enya-Sang - まさかサイドカーで来るなんて

 – Tracklist –
 01. つまらないだけ
 02. 葉っぱ
 03. つまる うまる おもい こよい
 04. まさかサイドカーで来るなんて
 05. あるく
 06. Too Late True Love(ガーリックボーイズcover)
 07. 挿入しよう2012


+ + +


 Release Page Run Out!

 Release Date : 2012.12.17
 Label : Not On Label

 Keywords : Acoustic, Hip-Hop, Japanese, Poetry, Pop, Spken Word.


 Related Links :
  ≫ Enya-Sang official web site
  ≫ Y-クルーズ・エンヤ(エンヤサン) on Twitter


+ + + + + +


日付が変わる頃、この作品を聴きながら、電車に乗ってウトウトしていた私は、最終曲のエモーショナルな歌声にふと目をさまし、そこが自分の降りる駅であることに気づいた。ホームに降り立って、理由は分からないけれど、無性に焼きそばパンを食べたくなった私は、駅前のスーパーでそれを買ったんだった。それはあまりおいしくなかったけれど、久しぶりに食べた焼きそばの味は、懐かしかった。

そう(なにが“そう”なのかよく分からないけど)、まさか、この“まさかサイドカーで来るなんて”を聴いていなかったなんて! まさかだった! 

Enya-Sang(エンヤサン)は、兄のY-クルーズ・エンヤ(vo.)と弟のJr.TEA(gt.&トラックメイカー)から成る、兄弟ユニット。“エンヤ”というのは本名から取られているそうです。二人のエンヤで“エンヤさん”、転じて“エンヤサン”ということでしょうか。もともと名古屋の方で活動していたようですが、現在は上京してらっしゃるようです。リリースも今作が初めてという分けではなくて、これは3枚目のEP。2012年にフリーで公開されています。

もともと、レーベル術ノ穴(すべのあな)のYouTubeチャンネルで、彼らの‘きれいごと’を観たのがきっかけで、今作にたどりついたんです。そのアコースティックな音作りと浮遊感のある歌声、行間を読ませるような、詩的ともいえる歌詞表現。私の頭に思い出されたのは、辻村兄弟から成るバンド、キセルでした。キセルの‘ハナレバナレ’は私のフェイバリットのひとつでもあるので、このEnya-Sangの音楽にもすぐに惹きこまれたのです。

今作はほとんどがアコースティックなギターと歌声のみで作られています。こういう作風ですと私はだいたい、すぐに飽きてしまうんですが、この作品はまったくそんなことがない! これがまず自分でも驚きです。その原因は彼らの特異なスタイルにあると思います。M-1のような、メロディを軸に、ナイーヴな歌声で聴かせるウタモノトラックもあれば、M-2のように、アコースティックなサウンドをバックにHip-Hop/Rapをイメージさせるスタイルに、メロディを挟み込んくるトラックもあり。

さらには、M-3のように、フォーク・ミュージックのような、底に忍ばせた感情が言葉数の多さとなって溢れて出ているようなトラックもあり、タイトルトラックでありながら、演出がかったコメディタッチのM-4や、Hip-Hop/Spoken Wordのスタイルで、夜のウォーキングと共にある物思いを描き出す、抜群に趣のあるM-5‘あるく’、果てはガーリックボーイズ(私は“マッシュルームカットとダッフルコート”しか知らないんですが)の‘Too Late True Love’をアコースティックにカバーしたM-5だったりと、どのトラックも個性をもっていて、だからこそアコースティックなサウンドで貫きながらも、聴き手を飽きさせないのだと思います。

フェイバリットは‘あるく’です。言葉がすごくいい。ダウンロードするとpdfファイルで歌詞もついてきますが、是非読みながら聴いてほしい。全部引用したいぐらいですが、長すぎるので、抜粋の上掲載させてください―“一人ごと一歩手前 もう少しあるこう そのスパッツどこで買ったの? って思いながらの一周 犬引いてんのか、引かれてんのか? って思いながらの一周 子供も結構いるなー結構邪魔と思いながらの一周 おっさんの汗かなりにおうなー うん、 異臭 何でもないことだけど、 すごい直にくるんだよ 「あっ、月がきれいだ 雲があってもきれいだ」 今会いたい人のこと 思いながら一周、半 ちょっと、走ってた”。この最後のラインがすごい好き。夜歩きながら、会いたい人のことを考えたら、知らず、走ってしまって、それに気づいた瞬間。その一瞬のとまどいと、輝きが封じ込められている。

‘きれいごと’もそうだけれど、美しいものを愛で、認めながらも、それですべてが成り立っているわけではないと、裏側も見据えているような、クールな視線の存在がうかがえます。シリアスなトラックと、コメディタッチでユーモアを感じさせるトラックがあるのも、その辺りに関係ありそうな気がします。Y-クルーズ・エンヤのほぼソロ作である“加湿”もbandcamp上でフリーで配信されていますが、よりフリーかつパンチもあって、すごくすごくいいので、今作が気に入った方はこれも是非。‘挿入しよう’のヴァージョン違いも収録です。下に1曲、‘ミステイク’を。

そんな彼らは来る4月に、術ノ穴から“新宿駅出れない”をリリース(※術ノ穴web storeでは4/30までの予約者に2曲入り未発表音源[『Killing Me Softly feat.鈴木陽一レモン』『告げ口』]CDR付き)。これは予約するしか! みんなで買いましょう! 

※今作“まさかサイドカーで来るなんて”は、2014年3月末で配信終了となりました。太っ腹な提供、ありがとうございました。



 - ミステイク


+ + +


【MV】 あるく / エンヤサン




コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。