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Lil Samba – CRYSTAL KEYS

 Lil Samba - CRYSTAL  KEYS

 – Tracklist –
 01. smoke & lust
 02. harem
 03. parasol
 04. ferns
 05. piranha
 06. lantern
 07. ice cream nightmares
 08. rainforest wifi
 09. pond
 10. baewatch
 11. raft
 12. pluto



 - 06. lantern


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 Release Page Download Free!

 Release Date : 2014.10.27
 Label : Not On Label

 Keywords : Alternative, Cloud Rap, Hip-Hop, Melodic, TrillWave.


 Related Links :
  ≫ BOOMTICK on Facebook / on SoundCloud / on Tumblr
  ≫ Lil Samba on Twitter
  
  ≫ Kelpboyz on bandcamp / on Tumblr / on Wikia


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Cloud Rap集団、KelpboyzのリーダーであるLil Samba(あるいはLil Samba-san)。彼の新しいビートテープがフリーでリリースされています。これまでに別名義BOOMTICKのSoundCloudで公開してきたトラックをコンパイルしたもので、初公開となるトラックはないようです。前回紹介したときに掲載したトラック(‘parasol’‘ferns’)も収録されていますが、これらはBad For Educationというビートテープに入る予定だったと思うんですが、どうなったのでしょうか。予定が変わったのか、タイトルを変えたのか。

冒頭のオーガニックな煙っぽいイントロから意表を突かれますが、続く‘harem’もJazzyなインストHip-Hopになっていて、これまでのLil Samba名義とはちょっと変わったイメージも。悠久の眺めを感じさせる‘parasol’からCloud Rap/TrillWaveな調子が勢いを増してきて、‘ferns’では分厚い音の層がShoegazingに迫りつつ、ノスタルジックなコーラスがいつかの記憶を呼び覚まします。この辺の聴き心地がやはり私の好きなmemory cardsと共通していて、彼にもノスタルジャーという言葉を当てはめたいところ。

クールダウンしつつChopped & Screwedなボーカルが午後のまどろみを思わせる‘piranha’もメロウでよいですね。ちょうど作品の中間に位置する‘lantern’で、ひとつめのクライマックスを迎えます。どこからどうサンプリングしているのか分かりませんが、この荘厳な空気と崇高な気配をまとったHip-Hopたるや、Post-Rockのフィーリングさえ感じてしまうではありませんか。祈りを可視化したような、線状になった意識が天に向かって伸びていくような、とても神聖なイメージが浮かんできます。

くすんだビートと水中プリズムなくぐもったギターのリフレインで幻想感を醸す‘ice cream nightmares’、乾いたTrap風な骨抜き的前半から一気に肥大化した層が広がるさまが、まさに森林ダイヴな‘rainforest wifi’(このタイトル面白い。サイバーネイチャー)。終盤部は80年代CMチックな‘pond’のモノクロームな寂寥感からはじまり、徐々に加速、bayでbaeをwatchな‘baewatch’はいつかの孤独な夏景色、変調されたロリータボイスと淡い電子音ががエコーしながら舞い続ける‘raft’は孤独に窓から眺める雪景色。

そしていよいよラストはDaughter の‘Youth’を大胆にサンプリングした‘pluto’。冒頭の部分以外は同じフレーズがGlitchのように延々とリピートされるだけですが、元ネタが静と動の対比で(若者の)感情的起伏を(メランコリーかつ)巧みに表現しているのに比べて、ここで見られるエディットはひたすらにそのメランコリーを反復する。Hip-Hop的なビートに乗せて。言葉は半ば意味を失くして放り投げられたままなんだけど、その声音とメロディだけで、十分にメランコリー。このエディットにどんな手間がかかっているのか私には分からないけれど、そのチョイスのセンスだけでもう拍手を送りたいデス(そしてオリジナルもすばらしいのは言うまでもなく)。なぜここにpluto(プルート)というワードを当てはめたのか、確かなことは分かりません。ローマ神話において冥府を司る神を指す言葉でもあるplutoは、しかしこのトラックに妙に似合う。ノスタルジーを通り越したメランコリーは、ときに死を思わせるから。

というわけで作品全体から出るノスタルジーが最終的には死を思わせるという、思い出主義もほどほどにということを教えてくれる、名作だと思いますコレは(なんというまとめ方)。でもビデオゲームっぽいミニマルでMelodicな音作りは、ちょっとしたナード感を漂わせていて、ベッドルームリスニングにぴったりだと思います。



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