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C A S I N O ☆★☆★☆ M A S T E R – ☆★☆ ボーナススピン幸運 !!! [TKX-008]

 C A S I N O ☆★☆★☆ M A S T E R - ☆★☆ ボーナススピン幸運 !!! [TKX-008]

 – Tracklist –
 01. ☆★☆ ようこそ!
 02. ❤ ❤ S E X Y S L O T S ❤ ❤
 03. あなたが勝つ! ♤ ♧ ♡ ♢
 04. ♚ スロットの王 ♚
 05. あなたが勝つ!
 06. コインを収集
 07. CASINO — LOUNGE
 08. パチンコ パチンコ パチンコ パチンコ
 09. ★ ☆ ✮ ★ ☆ ✮ 強烈なギャンブルの楽しみ!
 10. 賭 賭 賭 賭 賭 賭 賭 賭
 11. 勝利 WIN! JACKPOT ♕♕♕
 12. !!!!PACHINKOOOO !!!!
 13. ➊ ➋ ➌ ➍ ➎ GOOD WIN! ➏ ➐ ➑ ➒ ➓
 14. ★W★I★N★N★E★R★
 15. ☯☯☯ ALWAYS WINNING ☯☯☯
 16. ROLL???
 17. 感謝の意再生するための
 18. ¥¥¥ ENTER CREDIT TO CONTINUE ¥¥¥



 - 15. ☯☯☯ ALWAYS WINNING ☯☯☯


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 Release Page Download Free! / pay what you wish.

 Release Date : 2014.12.28
 Label : 東京為替

 Keywords : Concrete music, Japan, PACHINKO, SLOT, Sound Art.


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2014年秋ごろからリリースを開始している、東京基盤という触れ込みのレーベル、その名も東京為替(Tokyo Exchange)より。C A S I N O ☆★☆★☆ M A S T E Rの作品がリリースされています。ちなみにこのジャケットイメージ、CDを模しているようで、帯も見てとれますよね(ダウンロードすると帯なしの画像もついてくる!)。しかし“ボーナススピン幸運”はまだしも、“野生の冗談”てなんだろうなあ。

この意匠を見て、またレーベルからの他のリリースも見て、VaporWaveだと思われる方は多いでしょう。実際私もそうでした。でも違う! 違いますコレは! 何だこれは! と鼻息荒くなってしまった、というかズッコけてしまったというのが実際のところなのですが、あえてカテゴリに押し込むなら、Concrete musicやSound Artが適当かもしれません。実際ホール(店舗)で録音したものなのか、どこか(たとえばTV番組)から引っ張ってきたものなのか、詳細は分かりませんが、とにかくパチンコ/スロットからの引用の連打連打なのです。出だしからいきなり“マリンモード!”、“沖縄モード!”の声がお出迎えです(これはその後も何度も引用される)。スロットのボタンを押すカチカチという音や、ドラムの回転音、それが止まるときの小さな音、店内アナウンス、ガヤガヤ・ジャラジャラしたホール内の音、などなどが、わずか13分ほどの再生時間に、ひたすらに押し込められています。

音楽的な部分はほぼ皆無といってもよいでしょう(中盤のM-7~8あたりが最も音楽的)。ときたま音楽のようなもの(って言い方もひどいですが)が聴こえてきますが、これがホールに流れている音楽なのか、それとも敢えてどこかから引用してきているのかが分かりません。私がパチンコ/スロットに親しんでいれば、あるいは出所が分かるものもあるかもしれませんが、いかんせん片手の指で足りるくらいしかやったことがないので、とてもではありませんが、ピンとくるものではありません。

何が意図されているのかすら分からないミステリアスな作品ですが、当初はパチンコ/スロットの催眠的・眩惑的な部分が少なからず再現されているのかな、と思いました。もちろん今作は音のみで構成されていますから、パチンコ/スロットにとって非常に重要な視覚的要素は含まれていません。ですが音のみでもあの狂騒―店舗の自動ドアが開いた瞬間に聴こえてくる、あの音の洪水ときたら―を感じさせようとしているのが、この作品なのかなと思ったんです。その一面も確かにあります。もっと極端にウォール・オブ・ノイズにしてしまえば、パチンコゲイズ、スロットゲイズという新ジャンル―というか唯一無二の不滅の業績、つまり金字塔を打ち立てることもできたかもしれません。が、しかし、そうなってはいません。それに今作、意外に音の隙間が多いんですね。ホールって実際は絶え間なく音楽が流れていると思うんですが、今作では音楽がまったく聴こえない時間というのが結構あります。スロットの音しか聞こえない瞬間とかあったりして、非常にシュールで、狂騒とは切り離されたイメージがあります。

ではここで感じられるのが何なのかという話ですが、狂騒の中の孤独です。前述の通り私はパチンコ/スロットに縁がありませんもので、酒の席をたとえにしましょう。まあステレオタイプな表現ですが、ある程度の人間が集まった酒の席ってウルサいでしょう。大勢の人間が複数のグループに分かれて、それぞれに話をし、酒の勢いもあって声はでかく、リアクションもデカくなり、周りの声もデカいから、自分たちの声も自然とデカくなり。そんな中でグループからあぶれた人間! 黙々と酒を飲み、黙々と目前の料理をたいらげる、機械的作業に終始。狂騒の中の孤独。という図式がパチンコ/スロットに当てはまるか分かりませんが、たぶんちょっと違うでしょう(そう思うなら何で書いたんだろう・・・)。

ということで改めて考えると、光と音の洪水によって理性が麻痺したところに、リーチのワクワク感がアドレナリンを注ぎ込み、恍惚とした表情で機械的にパチンコ/スロットを打ち続ける、という図式、光景。そこにある、一種の空しさが今作には封じ込められているように思います。上に書いた、音楽が途切れる瞬間に、ハッと一瞬、目が覚めるような感覚に襲われるのです―理性がフワリと戻ってくるような。だから静寂の中でスロットをポチポチと打ち続けるようなトラック構成に、シュールさを感じたのでしょう。そしてまた熱病に侵されたように、理性は眠りにつくのです。

祭りの後の空しさ、とはまたちょっと違うんですが、ギャンブルの狂騒と空しさを、聴覚経由で(かなり直接的に)感じさせてくれる怪作です。同じスタイルで次があるとは思えませんが、もしあるなら、ぜひウォール・オブ・ノイズにしてほしいですね。パチンコゲイズ。



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