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Netaudio explorer

Amun Dragoon – Socotra Island

 cover

 – Tracklist –
 01. Mystic Water Zone
 02. The Wind is Dreaming
 03. Martial Law
 04. Fishing
 05. Emerald Grove
 06. The World Egg
 07. Amie
 08. A Walk Planted With Trees
 09. Your Journey Leads Here
 10. Lunch
 11. Spooky Elevator (feat. Madalyn Merkey)
 12. Submarine in the Ocean Forest
 13. Celestial Sky City
 14. Tamagotchi Treasure
 15. Monster
 16. Silk Mirage
 17. Tall Fruit



 - 03. Martial Law



 - 12. Submarine in the Ocean Forest


+ + +


 Release Page :
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 Release Date : 2015.01.13
 Label : Not On Label

 Keywords : Ambient, Easy Listening, Muzak, NewAge, Nostalgia, Synthesizer, VaporWave.


 Related Links :
  ≫ Amun Dragoon on Last.fm / on SoundCloud / on bandcamp


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Amun Dragoon(アムン・ヅラグン)の最新作が完全フリーで配信されています。けっこう前に出すようなことを告知してから時間が空いたように思いますが、モチベーションなくなってしまったのかと心配しておりましたので、こうしてリリースにこぎつけてくれただけで、素直にうれしく思います。

もともとVaporWaveのカテゴリに入れられつつも、そこに収まらないサウンドを鳴らしていましたが(前回取り上げたときにもその方向で書きました)、今作でもはや完全に、VaporWaveを引き離し(引きはがし)にかかっています。プレなのかポストなのかは分かりませんが、VaporWaveを対岸に見ながら、ノスタルジックな顔をしている気配。SoundCloudでは今作について“Tutorial”というタグがついていますが、いったい何についてのチュートリアルなのでしょうか。

タイトルのSocotra Island(ソコトラ島)というのは実在する島の名前です。Wikipediaによれば、“世界遺産に登録される独特の生態系と、その奇観で知られる。 紅海の入り口に位置し、ジブラルタルと並んで地政学的に重要なこともあって、第二次世界大戦やそれに類する戦争を扱った架空戦記などにもしばしば登場している”とのことです。有名なのは竜血樹(dragon tree)でしょうか。その島での過ごし方に対するチュートリアル、という意味合いなのかもしれませんが、各トラックに付されているコンピュータ・グラフィックス(CG)を見ていると、実在の島というよりは、架空の島を想像してしまいますね(organicではなく、inorganic)。ちょうど、私の好きな“MYST”とか、まさにあの雰囲気です。神秘的で、謎に満ちた島。過去も未来も一緒くたにしたような特異な文化、技術、デザインがあふれる島。

そういったいわばヴァーチャルな島といったイメージを使ってくる辺り、それとNewAge経由のmeditativeなAmbientが組み合わされている点は、やはりVaporWaveを踏まえている(つまりPost-VaporWaveな)気もします。音楽単体で見ると、NewAge/Easy LinteningなSynthesizer musicといったところでしょうか。M-3‘Martial Law’にあるこのシンセ感とかどうですか。何だかちょっと日本のレトロな歌謡曲っぽいし、この大げさなシンセサイズな感じをあえてチョイスする、そのレトロスペクティヴな志向。私のノスタルジャーな気質をたまらなく刺激してくれます。‘Fishing’もメチャクチャ牧歌的なシンセミュージックになっていて、ちょっとどう受け止めたらよいのか、戸惑うくらい。

それから今回はVocaloidと思しき合成音声も使われていて、そのことも今作のシンセサイズな聴取感を強くしていると思います。聴き取れない言葉をミニマルに反復する、童謡のような‘The World Egg’がそれにあたります。作品全体ではAmbient系が大半を占めていますが、M-5‘Emerald Grove’やM-12‘Submarine in the Ocean Forest’のアフターサマーなサンセット感・チル感もよいですし、ウェットなレイヤーにPianoを配した‘Amie’の物憂げな空気もよいです。シリアスで深遠なラストの‘Tall Fruit’も望郷感/寂寥感にあふれていて引き込まれます。

作中で最もドラマチックな‘Celestial Sky City’ではシタールの音色も使われていて、エスニックかつAncientな気配。関連して、M-10‘Lunch’のイージーなトライバル感も面白いです(火を囲んでの宴のようなイメージですね)。M-15‘Monster’もどこか不穏なシンセミュージックだし、やはりAmun Dragoonの場合は幸運なことに(?)トラックのタイトルとサウンドのイメージが結びつけられているようです。ということは、これはやはり、Socotra Islandのチュートリアル・・・? よくよく見ればジャケットイメージには森へ向かうヒヨコ(のようなもの)の軌跡が描かれている。秘密の場所への案内図、なのかもしれない。確かに、少なくとも今作は、ここではないどこか(virtual island)へ、リスナーを案内してくれる。

一見トっ散らかった内容に思えるかもしれないけれど、通して聴くと意外に違和感がなくて、どこに一本筋が通っているのだろうと、不思議に思えてきます。ちょっとレトロで、とても不思議なシンセサイザー・ミュージック。VaporWaveの追跡を飄々とかわした気配。今後もレトロスペクティヴでミスティックなシンセサイザーミュージックをお願いします。



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