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øjeRum – fraværsminder [PH019]

 øjeRum - fraværsminder [PH019]

 – Tracklist –
 01. ()
 02. sort
 03. ()
 04. Ikke For Ingenting
 05. ()
 06. Sange Til Den Sidste Sol
 07. ()
 08. Ormene Ved Himlens Port
 09. ()
 10. ()
 11. Mens Blodet Siver Fra Solens Ører
 12. ()
 13. En Sten Af Faldende Øjne
 14. ()
 15. Tilstand Uden Mørke
 16. ()
 17. Intet Ansigt
 18. ()



 - 06. Sange Til Den Sidste Sol



 - 09. ()


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 Release Page :
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  :: *Limited Edition Cassette is available. / Special Edition is also available. ::

 Release Date : 2015.02.16
 Label : Phinery

 Keywords : Acoustic, Guitar, Lo-Fi, Melancholy, Minimal, Sad, Solitude, Vocal.


 Related Links :
  ≫ øjeRum
  ≫ øjeRum on SoundCloud / on bandcamp


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暗い!とにかく暗い!

でも暗闇ではない。扉の外にある思い出、のような暗さなのです。誰しもある程度の年数を生きてくればあるでしょう。臭いものには蓋をしろとばかりに、記憶のどこかに扉を設けて鍵をかけ、その中に押しやっている、思い出。それは何かの拍子に鍵が緩み、あるいは扉の立てつけが悪くなり、フッと扉の下や縁から、記憶の前面に漂い出てくる。いやあるいはこうだ、鍵をかけて閉じこもっているのは“私”であり、一切合財を外に―扉の外に、置いてきているのだ。あらゆる記憶が、何を見ても思い出される記憶が、痛みにしか繋がり得ないとしたら(ずいぶんな痛がり屋だ)、何もかもから手を引いて、自分だけの空しい王国に閉じこもりたくもなるかもしれない。だから、扉の外におびえ続けているし、閉じこもっている自分にも何もないから、だから空っぽであり、暗いのである。そんなわけで、今作は暗い。非常に暗い。だが真っ暗ではない。“私”は生きているし。外の世界も存在しているから。

ヒスノイズをたっぷり含んだLo-Fiなテクスチャーの中で、ポロポロとつまびかれるミニマルなギターフレーズ、ボソボソとつぶやくように唄うヴォーカル。悲しみよりも枯れ。涙を出し尽くしたあとの虚脱。ふと、初期のL’Altra(ラルトラ)を思い出しました。“Music of a Sinking Occasion”の頃。枯れていて、でも、そこにはそれにふさわしいエモーションが存在していて。歌における感情表現は何も声を張り上げるだけじゃないんだなということを教えてくれた、あの作品を思い出します(watch the video ≫ ‘Room Becomes Thick’)。

2014年発足、デンマークのアート&サウンドレーベル、Phineryより。ヴィジュアル・アーティストでもあるøjeRumことPaw Grabowskiの作品。これまでにも複数のリリースがありますが、基本カセットテープ、CD、デジタルデータのフォーマットです。そして過去をたどっていて驚いたのが、2007年にRain musicからリリースを行っていたこと。Rain musicはレーベルとしての活動はだいぶ前に停止しており、リリース数は多くなかったものの、いわゆるネットレーベルというシーンの拡大と発展に、少なからず貢献したレーベルだと思っています。そんなレーベルからリリースを行っていたアーティストが、2015年の今また、私の目の前に現れたということに、奇妙なめぐりあわせを感じます。

タイトルが‘()’だけのトラックがありますが、これは基本インストゥルメンタルになっていて、対して、タイトルがつけられているものは歌が入っています。こんなのいつどのタイミングで聴くんだよ?という声も聞こえてきそうですが、“休日はどこへも行かない”という選択もあるんですよみなさん。外に出て人と触れ合うだけがメンタルヘルスを健全に保つ方法とは限りません。適度な遮断(あるいは取捨選択)というものが必要な時もあるのです。エイミー・トムスンの“ヴァーチャル・ガール”という小説の中で、主人公の少女(彼女はロボットだ)マギーが、初めて外の世界に出たときに、あまりにも情報量が多すぎて回路がショートしてしまうという描写がありましたが、それと同じように(というのは強引ですが)情報・刺激などいらないというときもあるでしょう。そんなときには、この作品を聴きながら閉じこもるのです。暗い。いやいいんです。暗いんだから。光あるところには必ず闇があるのです。

ちなみに先述した2007年の“There Is A Flaw In My Iris”では、“枯れ”とは違うイメージを感じるものもあったりして、興味深いです。‘il y a’とか、とってもヘヴンリー―



 - il y a (from “There Is A Flaw In My Iris”)


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All sounds and art by øjeRum



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