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Eerie Summer – the way i don’t understand anything anymore

 Eerie Summer - the way i don't understand anything anymore

 – Tracklist –
 01. no big deal
 02. never good enough
 03. means nothing to you
 04. not the kind of girl to hang around
 05. i don’t need anybody else (but you)
 06. weird around you
 07. round and round
 08. it’s okay
 09. meant to be



 - 01. no big deal


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 Release Date : 2015.10.17
 Label : Not On Label

 Keywords : Indie, Lo-Fi, Pop, Post-Punk, Shoegaze.


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ロシアのポップ・デュオ(でよいのかな。アーティスト写真は二人組ですが、実際のメンバー構成はよく分かりません)、Eerie Summerの新作がドロップされました。前作との間にシングル“Snačala”は挟んでますが、まとまった作品としてはおよそ2年ぶりになりますでしょうか。

前作“Eerie Summer”は、60年代ポップスのフレーバーをふんだんに振り掛けた、スウィートなローファイ・インディ・ポップでしたが、果たして今作やいかに。ということで耳を傾けてみると、何かバンド感がアップしてました。躍動感、疾走感といってもよいかもしれません。相変わらず過去からやってきたようなサウンドを鳴らしてはいますが、前作とはちょっと変わってきたように思います。

全体的にテンポアップしてることもあるでしょうが、Post-Punkな直線的ビート、ブリブリと自己主張するベース、ディストーショナルでありながらキラキラ感のあるギター、こういったサウンドが全編を埋め尽くしていて、ちょっぴり荒々しいサウンドになったような。でもメロディは変わらずポップだし、ヴォーカルもキュートだし、そのドリーミィでサニーデイなイメージは変わりません。私の中ではザ・インディ・ポップなサウンドです。

コーラスの入れ方とかやっぱり過去からの影響がデカいように思いますが、今作のサウンドで新しく感じたのがPost-Punkのような乾いたビート感とか、何ならNew Orderのようなキラキラと揺らぐギター。上に書いたようにライヴ感がアップしていて、ライヴ活動からのフィードバックもあるんでしょうか(実際どれだけ行っていたのかは分かりませんが)。‘never good enough’のちょっグルグルしたロケンロ―な感じとか、以前は間違いなくなかった。

できることは増えたように思うんですが、楽曲のバリエーションが偏っている(ように思える)ところが残念でして、前作のようなゆったりとしたテンポで、Lo-Fiかつちょっぴり長閑なノイズポップも入れてあると、作品がグッと締まったんじゃないかなあと思います。何にせよ、前作にはなかったPost-Punk~Shoegazeといった、新たなカラーの獲得には賛成です。スタイルを変えたのでなければ、次作は是非折衷なところを攻めてきて欲しいです。このまま突き進むとよくも悪くも、分かりやすい(いわゆる)“オルタナ”な感じになってしまいそうで、それは避けてほしい、とか思ったり思わなかったり。流線型もカッコいいけど、尖がってるのもまたカッコいいもんです。

ロシアのバンドやミュージシャンはまだまだ表に出てきてない気がするので、もっと注目されても良いんじゃないかと思います。



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