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カテゴリーアーカイブ: 首都 TAPES INC.

维新噩梦工厂 – 催眠疗法

 维新噩梦工厂 - 催眠疗法

 – Tracklist –
 01. 前言
 02. 你头被电脑疼的要命
 03. 在外面人们都在跳舞
 04. 你去啥地方?
 05. 和伴侣去海边晒黑
 06. 成人享受生活
 07. 最近日语好好儿流行
 08. 奇妙未来的噩梦
 09. 为何鲸鲨吃金枪鱼?
 10. 天气预报
 11. 实际是我唱的这首歌!
 12. 我放心了
 13. 休息休息休息
 14. 最复杂的街机游戏
 15. 结语



 - 09. 为何鲸鲨吃金枪鱼?



 - 11. 实际是我唱的这首歌!


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 Release Page Download Free! / pay what you wish.
 :: Hypnosis Therapy – Cassette version is SOLD OUT. ::

 Release Date : 2015.05.26
 Label : 首都 TAPES INC.

 Keywords : Ambient, Broken transmission, Cantonese, Commercial music, Sample-Based, VaporWave.


 Related Links :
  ≫ MusicIsh∞in (Music Blog)
  ≫ 维新噩梦工厂 on Facebook / on SoundCloud / on bandcamp


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中国は北京とドイツはミュンヘンを基盤にするというインターネット・レーベル、首都 TAPES(CAPITOL TAPES)より。ファウンダーでもある维新噩梦工厂の奇怪な作品がお目見えです。ちなみにカセットテープ10本はすでに売り切れ。現在はデジタルダウンロードのみとなっています。

维新噩梦工厂の読み方自体分かりませんが、Google翻訳によれば復元ナイトメアファクトリーとか・・・。悪夢再生工場といったところでしょうか(違うか)。

“催眠疗法”ってあるから、どんなmeditativeなサウンドかと思うじゃないですか。実際M1なんかは導入部にピッタリで、雨の音や砂利道を踏みしめる音からはじまり、やがて厳かなレイヤーが流れてきて、と、なかなか瞑想的な感じ・・・とか思っていると、M-2がさっそく変調ヴォイスがさく裂するVaporWaveらしさが顔を見せ、異界への入り口が徐々に開き始めます。M-3になると、(私にとっては)聴きなれない言語を使った軽快なCMサウンドが陽気に流れ始めますが、これはタグにも“Cantonese”とあるので、広東語ということでしょうか? 私の言語力が低いせいでよく分かりませんが、まったく聞き取れない言葉が同じく聞きなれないイントネーションで流れてくるだけでも新鮮なのに、絶妙な80s(ないしは90s、またあるいはMallsoft)な感覚が不思議とあって、この一本筋の通ったレトロスペクティヴでエフェクティヴなサウンドは催眠疗法というよりは、むしろヘンな方向に意識を覚醒させるのではないかと思う次第。

M-4以降もエキゾチックなCMソングがさまざまなエフェクトと共にコラージュ感覚でひらすらに流されていきます。このMallsoft/Muzak風でありながら、かなり直接的にエキゾチック・オリエンタルなサウンドは、まさに“ここではないどこか”を演出します。仮想空間とはまた違うような。最後は再び雨の音が流れてきて終わるので、どうやら催眠疗法の旅に出た主人公が、現実世界に戻ってきたところで幕を閉じるという構成になっている様子。だからやっぱり仮想空間というよりは精神世界の方が作品のイメージに合っているのかもしれません。

なんで催眠疗法がCMソングと関連付けられるんだろうって思いますよね。どうやら(ホントにどうやら、ですよ)、これは現代の広告社会が我々の潜在意識に与える影響が考えられているようです―

You look outside and see a commercial on the house, down the street. You wait for the bus – there’s ads on the busses. You open Facebook and see ads in the sidebar.
We’re surrounded by advertisements. They’re everywhere. Not just in the visible world, but they also made it into our subconsciousnesses.

つまり潜在意識にあった広告イメージが、催眠疗法の中で異形化して顕在化したものが、ここにあると、そういう解釈もできるかと思います。広東語のCMを使った理由は、精神世界という“どこでもないどこか”を表現するために敢えてのことなのかもしれません。少なくとも英語のものを使うよりは異質な感覚を演出することができるでしょうし、それは成功しています。広告といえば資本主義と切っても切れない関係性を持っていると思いますが、ここで今更“やはりVaporWaveは資本主義の云々カンヌン”という言説を展開するのは野暮というか、それは私にできることではないのでしませんが、今作は別に広告社会を奨励もしてないし批判もしてないような気がします。ただ“こんなこともあるのかもね”の部分を作品に落とし込んだだけのような。いずれにしても“催眠疗法における、潜在意識にある広告イメージの顕在化”というコンセプトをVaporWaveで表現するという着眼点は新感覚で、なるほどなあと感心しました。特に冒頭からM‐4あたりまでの展開がオモシロかったです。

余談。“Broken transmission”ってタグですが、前に紹介した建物から飛び降りるも使ってたので、VaporWave関連では案外メジャーなのかと思ったら、そうでもなかったっていう・・・。

ちなみに自身のbandcampでは、アジアの音楽にインスパイアされた点は共通しつつも、今作とはまた異なる、抑制された冷たいビートを聴かせてくれます。



 - 金银 Princess



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