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ᴅᴀɪᴋᴜ ɪɴᴅᴜsᴛʀɪᴇs – astronomy club [MHR040]

 ᴅᴀɪᴋᴜ ɪɴᴅᴜsᴛʀɪᴇs -  astronomy club [MHR040]

 – Tracklist –
 01. collateral
 02. below the buzzards
 03. kill this distance ft. atw
 04. human voices
 05. and we drown



 - 03. kill this distance ft. atw


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 Release Page Download Free! / pay what you wish.

 Release Date : 2015.04.29
 Label : Morning Hour Records

 Keywords : Anime, Breakcore, Electronic, Emo, IDM, Hip-Hop, Melodic, Sample-Based.


 Related Links :
  ≫ Cherax Destructor on Facebook / on SoundCloud / on bandcamp / on Twitter / on patreon


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2012年にNat Wesleyによって設立されたアメリカはテキサス州ヒューストンのレーベル、Morning Hour Recordsより。Cherax Destructorとしての活動をメインにするPatch Hutleyの別名義、ᴅᴀɪᴋᴜ ɪɴᴅᴜsᴛʀɪᴇsの作品です。彼は同レーベルに運営者としても関わっており、これまでにCherax Destructor名義で“Cenotaphs”、“Hymn of the Haunted Hunter”、helpful kappa名義でも“we are spirits now, rejoice”をリリースしており、一定の人気も獲得しています。“Cupcake”を聴いたころから彼が作るメロディが好きで、気にしていたんですが、チェックを怠っていた間にずいぶんとリリースを重ねていたようで、今では両手の指を超える数に。

名義の使い分けがどのようになされているのかハッキリしませんが、おそらくᴅᴀɪᴋᴜ ɪɴᴅᴜsᴛʀɪᴇs名義では現時点で今作しかリリースはありません。Cherax Destructorはもっとも間口が広いといいますか、音楽性が幅広いと思います。メロディを生かした柔らかいウタモノから、Electronicな響きの中でIDM/Hip-Hop/Post-Rock、その他さまざまな音楽性のエッセンスを感じさせる作風。いずれにしても最終的にはメロディで聴かせるスタイル。helpful kappaでは割とメロウなイメージもあって、ストレートなPost-Rockに寄っている印象もあります。

彼の作る音楽は、バンド志向っていうほどでもないかもしれませんが、衝動性、エモーショナルな部分が強くあって、それが歌-メロディと組み合わさったときに、とても心に響くのです。その衝動的な部分、エモーショナルな部分がもっとも色濃く反映されているのが、このᴅᴀɪᴋᴜ ɪɴᴅᴜsᴛʀɪᴇs、なのかもしれません。どこまでがサンプルベースなのか分かりませんが、さまざまなサウンドを組み合わせて作り上げられたカオティックなサウンドは、今までになく金属的で、ダークな調子もあります。しかしその中でもやはりメロディが忘れられていないのが、彼の持ち味。

アニメからの引用もあるようですし(私にはハッキリとは分からない)、Breakcoreの側面も見せてくる、と書くと金太郎飴的なイメージも持たれるかもしれませんが、彼のサウンドは先にも書いたように、どこか肉体性を感じさせるのです。特にM-3‘kill this distance ft. atw’は抜群にEmoい。EDMやIDMやHip-Hopを飲み込んで、AlternativeなPop/RockをEmoに放射。なんならちょっと泣きそうになるくらい。好きなアーティストのライヴ見て泣きそうになったことある人ってたくさんいると思いますが、あれって悲しいとか嬉しいとか、そういうのとは別で、そういうのは飛び越えてて、感情昂って泣くんだと私は思います。このM-3もそう。歌詞の意味を100%把握できないけれど、やたら感情昂るのです。アニメの要素にしても、カオティックでEmoいサウンドに埋め込むことで、いわゆるナードなイメージからは巧妙に距離を置いているように思います。その辺りの聴取感もユニーク。

今回はその‘kill this distance ft. atw’にヤラれてしまったので、今作をピックアップしておりますが、ほかの作品もどれも素晴らしいので、気になった方は是非、上記bandcampなりSoundCloudなり訪れて、耳を傾けてみてください。下にいくつか-



 - leave our broken shells behind (from “we are spirits now, rejoice”)



 - The Rescue (from “Lost No Longer”)



 - Cupcake (from “Objects in Space EP”)


ちなみに“Cherax Destructor”って、“ヤビー”ってザリガニの学名らしいよ!


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Message :

because the fear is always there, but we keep it at a distance – through a broken lens, facts and figures we so easily forget, or a song about somebody else

all donations will be intensely appreciated and warrant a personal thank-you email + a cheeky bonus track 8)

artwork by sharpieboss
sharpieboss.tumblr.com

live drums on 01 by flowerrs
soundcloud.com/flowerrs
vocals on 03 by adamth3walker
soundcloud.com/page-fortysix

with eternal love + thanks to Yōko Kanno and Hiroyuki Sawano

~that must be the power of daiku industries~



TOKIYA SAKBA x Houxo Que x MEISHI SMILE – STAR [SKLxMARU-001]

 TOKIYA SAKBA x Houxo Que x MEISHI SMILE – STAR [SKLxMARU-001]

 – Tracklist –
 01. STAR
 02. STAR (Carpainter Remix)
 03. STAR (Miii Remix)
 04. STAR (Hercelot Remix)
 05. STAR (Gigandect Remix)
 06. STAR (KOSMO KAT Remix)
 07. STAR (Sxy Remix)



 - 01. STAR


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 Release Page :
  ≫ [ sKILLupper ] / [ Maltine Records ] Download Free!

 Release Date : 2014.10
 Label : sKILLupper / Maltine Records

 Keywords : Anime, Electronic, Impasto, J-Pop, Remix, Shoegaze.


 Related Links :
  ≫ TOKIYA SAKBA
  ≫ TOKIYA SAKBA on Twitter

  ≫ Houxo Que on Flickr / on Twitter

  ≫ MEISHI SMILE on Last.fm / on Facebook / on SoundCloud
     on bandcamp / on Tumblr / on YouTube / on Twitter


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TOKIYA SAKBA主宰のイラストレーベルsKILLupper(スキルアッパー)と、日本のネットレーベルMaltine Records。sKILLuppeはかねてから“μ-ZINE(ミュウ-ジン)”という形式のリリースを行っていて、今回はそれに則った形でMaltine Recordsとの共同リリースが行われました。μ-ZINEについてはsKILLupperのサイトに説明があります(引用失礼いたします)―“sKILLupperでリリースされる一連の作品群は、一次創作イラスト「メインビジュアル」と、そこから派生した二次創作イラスト 「イメージリミックス」、さらに、イラストに時間軸を与える音楽「カバートラック」。これらが三位一体となった新しいイラスト体験を提供します。 「音楽をイメージしたカバーアート」があるように、「絵をイメージしたカバートラック」という真逆のアプローチ、それがμ-ZINE(ミュウ-ジン)です。 異なる見方による再解釈と、絵から生まれた音楽、この2つでイラストの味わいをより深めます。”。

そして今回のリリースもこのμ-ZINEの形式に沿っているわけですが、まずメインビジュアルを手がけたのが、sKILLupper主催のTOKIYA SAKBA、イメージリミックスがHouxo Que(ホウコォキュウ)、そしてカバートラックがMEISHI SMILE! さらに今作はタイトルトラック“STAR”の他に、リミックスを6トラック収録。リミキサー陣もまた見逃せない布陣になっています。みなさん日本のトラックメイカーで、名前を見ても私でさえ“おお”と思う方々が並んでいます。GigandectとKOSMO KATは、アルバム“LUST”に引き続きの参加ですね。


タイトルトラックはずいぶん前にデモが公開されていたと思うんですが、基本的な構造は変えずにサウンドをブラッシュアップ、多層感が増したことによって、よりShoegazeのイメージが強くなっているように感じます。MEISHI SMILE自身はこのトラックについて―“This is the first song as Meishi where I used my real voice.”と述べていて、その分やはり特別な思いがあるのでしょう、“I feel like this is my favorite song that I’ve made which has been officially released so far.”とも書いています(≫ https://www.facebook.com/meishismile/posts/851402111560966)。


ダンサブルなビートにPOPなメロディ、そしてサッドなフィーリング。Shoegazeな陶酔感と共に加速するラッシュ感。気持ちよいのに悲しくなるという(まあエモいっていう言い方もあるんですが)、その聴き心地も相変わらずで、すでにMEISHI SMILE節とでもいえそうなものが、確立されてきた気配。近未来的風景なのに懐かしい、みたいな。行ったことない街で急に感じる望郷感、みたいな。特にこのトラックは、イントロにちょっとメルヘンチックとも取れる音(遊園地のゲームミュージックみたいな)が使われていて、よりノスタルジックな受け取り方もできます。要するにまあ、たまんねーなってことです。

初っぱなのCarpainterさんのリミックスがまたカッコいい。ブリブリしたシンセに2step/Dubstepなリズム。オリジナルとはまた違った形のスムースな流れ。アウトロが哀愁あって好きです。Miiiのリミックスは、Glitch/Breakbeatを交えた、カオスでIndustrialなバックの上にオーケストラルな意匠も凝らしたメロディを流す、美しい廃墟感。壊れゆく美しさは、MEISHI SMILEのサウンドにあるハートブレイクなイメージにも通じます。

個人的にヤラれたのが次のHercelot Remixです。上で述べたメルヘンチックなフィーリングにフォーカスを当てたような、驚愕のトイ感覚満載のリミックス。スゴすぎてちょっと笑ってしまいました。他人の曲いじってたら知らないうちに自分の曲になってた、みたいな。種々さまざまな音色でメロディを彩って、そのイメージはファニーなものに様変わり。メカニカルなイメージは、はるか彼方へ退いて、終わらないおとぎの国が目の前に。ここまでビックリしたのはPIGがカヴァーしたNine Inch Nailsの‘Head Like A Hole’を聴いたとき以来です(まさかの超ダークなJazzyなカヴァーで、ひっくり返りました)。

Gigandect Remixは安定したChiptuneアレンジ。ミニマルなゲームに似合いそうな、牧歌性が漂います。オリジナルのラッシュな勢いにブレーキをかけたシンプルなサウンドで、メロディが浮き上がっていて、いかにMEISHI SMILEがメロディメイカーかを、改めて認識することができます。続くKOSMO KAT Remixは、オリジナルの流れを踏襲しつつ、得意のグリッターなシンセサウンドにハウスなビート、その後ろにShoegazingな哀愁を流しつつ、ヴォーカルを聴かせる作りになっています。もっともオリジナルに近い聴き心地をもつリミックスかと思いますが、聴き比べるとオリジナルのエモーションに気づかされますね―MEISHI SMILEのもつPunkなスピリットを如実に感じます。

ラストのsxy Remixは10分に迫る圧巻のポップ・ノイズ(変な表現だ)。エディットされたオリジナルの断片がひたすらにリピートされる中で、リスナー(というか私)の頭に浮かぶのは、なぜか宇宙のイメージだった。放り出された広大な宇宙空間での浮遊。幾千幾億の輝く星たちに囲まれながらも、そこにあるのは孤独。いつまでも、いつまでも、浮遊しながら、輝きは消えず、孤独も消えず。作品のラストにこれが収められていることに、意味を感じてしまいます。リミックスという形ではありますが、MEISHI SMILEの世界観が見事に表現(あるいは補完)されているように思います。


TOKIYA SAKBAによるメインイメージもサウンドにハマっています(今回の場合もイメージからサウンドが作られたんでしょうか?)。上にあるイメージは小さくて分かりにくいですが、よく見ると胸元にスッと切ったような血の跡があるんです。風に吹かれるさびしげな少女と胸元の傷。絶妙にサッドです。そしてイメージリミックスも、蛍光塗料とブラックライトでリミックスされたイメージは、光と闇の二面性を持っていて、これもそのまま、MEISHI SMILEのサウンドが持つ二面性にリンクします。もともとノイズ・ミュージックを作っていた彼が今はこんなにPOPなサウンドを作っているという、その部分にも私は強く惹かれているわけですが、時折みせる過去の片鱗は、彼が過去を捨てているわけではなくて、今もそれは二面的に存在していることをうかがわせます。そんなMEISHI SMILEのサウンドと、これらイラスト群の組み具合は、まさに三位一体というべきで、すばらしい作品です。ビバスキルアッパー。ビバマルチネ。


余談ですが、繰り返し聴く中で、この“STAR”はバンドサウンドでも映えるんじゃないかって思いました。そう考えたら、MEISHI SMILEがバンドに曲提供とかしたらどうなるだろう、スゴそうだなあって、ひとり興奮しました。でも“起こりえないこと”ってわけでもないから、勝手にワクワクと期待しておきます。日本のバンドとかにねえ、ないかなあ。絶対いいと思うんだけどなあ。

※ちなみに10/11のリリースパーティは見れませんでした!



Riajuu – Bedroom Breaks [ meyu · EP-006 ]

 Riajuu - Bedroom Breaks  [ meyu · EP-006 ]

 – Tracklist –
 01. 2Delicious
 02. Yosakoi (Follow Your Dreams!)
 03. Uncharted Territory
 04. Strawberry Milkshake
 05. Synthetic Love



 - 01. 2Delicious


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 :: cassette tapes also available. ::


 Release Date : 2014.08.20
 Label : MECHA YURI

 Keywords : Anime, Breakcore, Drum’n’Bass, Electronic, Pop.


 Related Links :
  ≫ Riajuu on SoundCloud / on bandcamp / on Twitter


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カナダはオンタリオ基盤(らしい)のネットレーベル/ミュージック・コレクティヴ、MECHA YURI(メカ百合)より。スウェーデンのプロデューサ、Riajuu(!)の作品が実質フリーでリリースされています。カセットテープの購入も可能。

AnimeサンプリングのBreakcore/Drum’n’Bassで、Lolicoreといってもいいんでしょう。普段特別に注意を向けているところではないんですが、なぜ引っかかったのかという話ですね。この投稿のちょっと前に出ていた同レーベルの“CHAO GARDEN”というコンピレーションが、まあ36トラックというトゥー・マッチなボリュームなんですが、memory cardsbansheebeatHarmful Logicなんかも参加しているし、POPな方向でよい感じだったんです。なのでレーベルとして気になっていたという。

そして何気なくこの作品の1曲目を聴いてみたら、お、おい、面白いじゃねえか!と。ちょっと切ないフワリなシンセにドカドカしたビート、その上にサンプリングボイスが乗るわけなんですが、まあ私ネタ元なんて知りませんからね、調べてみたんですが、それがコレだっ! “どんどこどこどこどんどこどこどこ”, “満月様ー”, “すばらしやー”, “満月はー偉大なりー”って。ドカドカビートの上に、さらに“どんどこどこどこどんどこどこどこ”というアニメボイスを重ねる妙。思わず口ずさんじゃうくらいPOPな佇まいだよ。このトラックを聴くだけでも今作に耳を傾ける価値があると思います。

そしてこんなトラック作るやつ誰だ!と名前を見たらRiajuuだった! 前にSoundCloudで見かけて気にはなれど、ちょっと起伏に乏しくてスルーしてたあのRiajuuとこんな形で対面するとは! 久々の再会に、まさかホントにリア充か?ってゲスい気持ちでTwitterみたら“ohayou bitche’s”とかツイートしてて、がぜん好きになりました(笑)。というか今回なんか音楽的に触れてなくてすいません。あ、“Bedroom Breaks”ってタイトル、よいと思います。

スウェーデンという土地柄も関係あるのかないのか、M-2以降はスムースなメロディとAmbientな空気を生かしたBreakcore/Drum’n’Bassで、聴きやすさ強めです。M-1だけ特殊だったんかなあという印象です。ちょっと枠から外れてる感じでユニークだったので、ああいうのもっと聴きたいデス。

気になった方はRiajuuはこのほか、The WorstというレーベルからMinogameとのスプリット“Walled in Youths”を出してたり(minogameの‘Antarctic Expedition’にあるドラッグ感が好きです)、自身のbandcampでも複数作品をリリースしてるので、遠慮せずに掘ってみてください。


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(CC) by 3.0



k/c – 日本の夢 ËP

 k/c - 日本の夢 ËP

 – Tracklist –
 01. 私はファゴットをプリーズタッチ
 02. すてきな穀物を持っている (HYE HOERPLA!)
 03. 再び私をタッチしてください
 04. みましょう買い物に行く


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 Release Page NO LONGER ABAILABLE.

 Release Date : 2013.01.28
 Label : Not On Label

 Keywords : Anime, Chopped & Screwed, Japanese, Pop, VaporWave.


 Related Links :
  ≫ NIQUP (a.k.a. k/c) on bancdamp / on Tumblr


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まったくもって正体不明のk/cくん(“くん”じゃないかもしれないけど)によるVaporWaveな作品が、bandcamp上でフリーで公開されています。もしかしたら誰かの変名かもしれないし、日本人かもしれないし、bandcamp上のプロフィール画像が本人なのかも分からないし、知りたい人は頑張って調べてくださいとしか言えないです。そもそもk/cってのも、講談社コミックスのロゴにある“KC”を採用しただけかもしれない。

bandcampのアカウントをよく見ると、“vaporisdead”と書かれている。deadっていうほど生きてないような気もする、しごく局所的なムーヴメントであるVaporWaveが、果たしてこのまま終わるのかどうかは、シーンに対するアンテナが弱い私にはよく分かりませんが、それが存在している(た)ことは事実。VaporWaveってなんだよ?って言われても、説明が困難なので、なんとなく知りたい人は文明の利器インターネットを活用してください。特定の音楽に対する呼称としても成り立っていますが、穿った見方をすれば、ヴィジュアルワークも含めた表現の裏にある精神性を指しているようにも思えます。

VaporWaveは、サンプリング主体であること(そしてChopped & Screwedの多用)から、やはりHip-Hopの流れに位置付けられるのでしょう。ネタの出所がレコードというよりはインターネット上に溢れる、もはや出自も不明な怪しい映像や音声であることから、混沌の程度はいわゆるHip-Hopより強いように思える。野田努さんは、ele-king上で“俗物(ゴミ)を無邪気な遊びにしてしまうことをポップとするならこれは今日的なポップである。”と書いている(http://www.ele-king.net/review/album/002333/)。なるほど、価値もあやふやな、インターネット上の過剰な情報たちを素材にして遊びながら、そこに新たな価値を吹きこもう、というのが、VaporWaveのひとつの在り方なのかもしれない。だからときにはそこに、“あだ花的なジャンル”、“悪意や反抗心”といった言葉が使われるのだろう(http://www.ele-king.net/review/sound_patrol/002413/

VaporWave作品のジャケットやトラックタイトルには、しばしば珍妙な日本語が使われる。ランダムに抽出され組み合わされたような奇妙な単語。日本のアニメやCMからの引用も珍しくない。VaporWaveと日本がリンクしているのはなぜだろう。海外からは日本語の響きや字面というやつが特別に認識されているのかもしれない(外国人の身体に彫られる日本語のタトゥーのような)。また単純に過剰な情報化社会の象徴として日本のイメージを利用しているのかもしれない。

という、仮定の話は置いておいて、とりあえず作品を楽しみましょう。k/cは、今作のあとにも“新宿マグロパーティー”という痛快なタイトルの作品をリリースしていますし、そちらも悪くないんです。でも、こちらの方が分かりやすくてよいんですよね。M-1と3で、タイトルに“タッチ”という言葉が使われているでしょう。これがホントにアニメの“タッチ”の主題歌をサンプリングしてる(しかもどこにもクレジットしてない)。ひねりのないChopped & Screwedなんだけど、インパクトはでかい。近未来の演歌、みたいな、情念系J-Popとでもいうか。不思議な怪しさ。しかもM-1で歌、M-3でインストっていう二度の登場。どんだけ“タッチ”押しなんだ! 何があったんだk/c! あからさまな引用だからあまり音源貼りたくないんだけど、面白いから貼っとくよ(ご指摘あればすぐに消します)。

ラストもネタは分かりませんが、喫茶店で小洒落たボサノバ聴いてたら急にスクリュードされちゃった、みたいな、やんわりねじれたピアノ・インストゥルメンタル。というように、分かりやすくて面白いんで、聴いてみてください。ジャケット画像がすでに無断引用でしょコレ。VaporWaveに興味が沸いた方は、今やちょっと探せばすぐに行き当たると思うんで、赤子の手をひねるようにやってみてください。クオリティはピンキリの様子です。

今思ったけど、VaporWaveはTumblrっぽいな。匿名性と、引用による新たな価値の付与、そして過剰な情報量。見事にリンクしている。Tumblrのそういうところが好きな人は、VaporWaveも好きなんじゃないかな。いかがわしさというか。ムーヴメントは終焉しても、作り手がゼロになることはないと思います、VaporWave。その方が面白いかもですね。