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タグアーカイブ: Dream pop

Exitpost – Nami

 Exitpost - Nami

 – Tracklist –
 01. Intro (Odori)
 02. Dance With Me (featuring Unmo)
 03. Birthmark (featuring Bay Kee)
 04. Comfortable (featuring Unmo)



 - 02. Dance With Me (featuring Unmo)


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 :: Nami is accompanied by a limited edition 5×5″ photo book, which chronicles Exitpost’s time spent in Japan from 2012 to 2015. ::

 Release Date : 2016.03.31
 Label : Newlywed Records

 Keywords : Ambient, ChillWave, Dream Pop, Electronica, Vocal.


 Related Links :
  ≫ Exitpost
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すごく良い作品なのに日本からのリアクションはまだほとんどない?のでしょうか。だとしたら何故? 謎です。インターネットがあるのに何やってるんだよオイって。Twitterでも、あまり日本からの反応は見られないような。これからなのかな。反応しないのはちょっとおかしい気がするんですが、まあ、何でこれが放っておかれてるの?ってことは、たまになくはないですけれど。

日本生まれアメリカ育ち(でもまったく日本から離れているわけではなくて、たびたび訪れている様子)、Ken Hermanのソロ・プロジェクト、Exitpost。2014年には“Sweet Fade”をリリース。その後もシングルを2作リリース、そして今作という流れ。インタビューを読むと、アメリカ人の父親と日本人の母親を持つハーフとのことですが、1stにおいては母親のレコードコレクションからのサンプリングが多く用いられていたようです(しかし特に日本語の歌が使われているわけではない)。そういう意味でもHip-Hop的なニュアンスやElectronic musicな編集感が強くあり、ドリーミィなChillWaveというサウンドイメージでしたが、今作に関してはやや様子が異なっています。

クレジットを見るとわかるように、ほぼすべてのトラックでシンガーが招かれており、この生の歌声が用いられることで前作の編集感が軽減され、ウタモノとしての側面が強く出ているように感じます。前作のあとにおとずれたwriter’s blockを打ち破るきっかけになったのが、同じ大学に通っていたBay Keeと自宅で録音したヴォーカルだったようで、これを用いて作られたトラックが‘Birthmark’になっています。そしてのちに、そのほかのトラックにもヴォーカルが必要であると判断し、日本滞在中に聴いて感銘を受けた日本人シンガーソングライターUnmoに、自らアプローチ、今回のコラボレーションに結びついたようです(インタビューで言及されているUnmoのトラック‘Mirai’は彼女のSoundCloudか、elementperspectiveのコンピレーション“Consciousness Dr.” で聴取可能)。

曖昧な美しさ、美しき曖昧は我々の中にある補正された思い出のようでもあり、それは彼が言うところの東京に対するノスタルジアなのかもしれません。たゆたうような音作りと三味線や琴のような日本の伝統楽器の音色によって、ドリーミィな音像の中にも、雅な雰囲気が漂っています。透き通った硝子の中に満たされた水。そのゆらぎの中に見える淡い色彩。ビー玉のような、子供らしさ。縁日のようなノスタルジア。快適な空の下をあてもなく散歩するような。何かと思ったらスナップ写真でした。イメージの話ですが。スタジオ撮影、決められた撮影ではなく、構えのない日常が切り取られたスナップ写真。細やかで、けれど朴訥で。ふと入り込んだ路地裏で見つけた、プランターで咲く、名も知らぬ花。

インタビューがいくつかありますので、興味のある方は是非読んでみてください。英語ですが。

Heritage Trail – An interview with Exitpost – GoldFlakePaint
Artist Spotlight: Exitpost ‹ Smoothie Tunes

正確に意味を把握できていないので詳しく書けませんが、ノスタルジアからくる日本に対する溺愛、そこからいくらか目を覚まさせた事例としてベッキー(あのベッキーですよ)の事件が言及されていて、ちょっと驚きました。あとDubspot経由で公開されたPodcastもありまして、彼の趣味嗜好を知る上でも興味深いと思いますので、お時間ある方は是非聴いてみてください。Kai TakahashiやYEVRS、No Romeなんかも入っています。



 - Dubspot Radio Podcast: Exitpost


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 Credit :

Music, mixing, and production by Ken Herman
Vocals & lyrics on “Dance With Me” and “Comfortable” by Unmo
Vocals & lyrics on “Birthmark” by Christine Spilka

Mastered by Nick Zammuto
Logo design by Emma Siegel

Photographs and album artwork by Ken Herman

Thank you:
Zeno (& Newlywed) – your patience and guidance led the way.
Unmo – 一緒に仕事が出来たこと、本当に嬉しかったです。ありがとうございます。

Christine – for your endless talent and friendship.
Nick Zammuto – Thank you for your stellar ears and previous years of inspiration.

Additional thanks to:
Andrew, Kabir, Gavin, Sankarsh, Dan, Tara, Tycho, Drake, Ruben, Noah, Kadyrov, Goldboy, Tooth, Streve, Sam, Mark and my family for their restless support and inspiration. Shout out to Tokyo squad. Thank you Hiromi.



Sob Story – EICV7″ No. 106

 Sob Story - EICV7

 – Tracklist –
 01. Miss Fuyutsuki
 02. Hikikomori
 03. Aspartame
 04. Fan Mail





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 Release Page :
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 Release Date : 2015.07.07
 Label : EverythingIsChemical

 Keywords : Ambient, Dream pop, Shoegaze, Vocaloid.


 Related Links :
  ≫ Sob Stroy on Facebook / on bandcamp


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2008年から続くミュージックブログ/インターネットレーベル、EverythingIsChemicalより。アメリカはミシガン州アナーバー出身というトラックメイカー、Sob Storyの作品がフリーでリリースされています。“All music by Jacob Mervyn”という文言があるので、 Sob Story = Jacob Mervynという認識でよいのかなと思います。

Sob Storyは、自身と同じ活動基盤になるHacktivism Recordsとの関連が強いようですが、ファウンダーとかそういう関係性かともにらんでいるのですが、詳しくは分からず。現在のところ、レーベルのコンピレーション“Bedroomcore Vol. 1”に、今作にも収録されている‘Aspartame’を提供しています。

初めて聴いたときにはまったく意識しなかったのですが、周辺をたどっていくと、ひとつの発見がありました。それはヴォーカルにおそらくVocaloidを使用しているという点です。今作では何故か明言はされていませんが、bandcampで公開されている‘Aspartame’には、“Vocal by Megpoid”という表記があるのです。聴いてみると、なるほど確かにこの音声にはVocaloidの響きがある。

Sob Storyが作るサウンドはAmbientな向きが強いShoegaze/Dream Popです。もっと言えばShoegazeっぽさというのは、あまり強くなくて、M-3くらいしか該当していません。実際ShoegazeのフォーマットでVocaloidを使ったトラックというのは、世の中には多くあることと思います(その辺りのシーンには私は疎いので断言できない)。Vocaloid特有の感情性を持たない歌唱は、Shoegazeのドリーミィで浮世離れしたサウンドによく合うことでしょう。

対してこのSob Storyの作る音というのは、オブスキュアな調子が強くて、“Shoegaze”というとすぐイメージされるようなフィードバックギターはまず使われていませんし、ウォール・オブ・サウンドというような厚い音の壁もありません。フワフワ、モヤモヤとした幻想的なサウンドスケープの中に、断片的なVocaloidの声を挿入することで、独特なAmbient/Shoegazeを作り上げています。

なぜあえて人声ではなくてVocaloidを使っているのかは語られていません。唄ってくれる人が身近にいないというのは、すぐ思いつく理由ですが、ここにあるのは歌というよりもコーラスなので、それこそサンプリングなどでもことは足りたのではないかと、素人は考えてしまうのです。あえてVocaloidを使うことで、神秘的な音空間に独特の電気的な響きがスパイスとして加わわり、それがある種の違和感、不思議さに結びつき、あまり類を見ない聴き心地が発生しているように思うので、そこがもしかしたら狙いなのかもしれません。

白濁した意識を音像化したようなパキッとしない曖昧模糊なサウンドは、晴れない気分にマッチして、これはこれで非常に魅力的ですが、もっとメロディに寄って、歌に傾いたトラックも聴いてみたいですね。‘Miss fuyutsuki’(GTO?)とか、‘Hikikomori’とか、日本語が散見されますが、この謎めいた感じも魅力のひとつでしょうか。


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All songs written and produced by Jacob Mervyn

Tracks 1,3, and 4 Co-Produced and Mastered by Theodore Schafer.

Track 4 Co-Produced by Dominic Coppola