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タグアーカイブ: Drum’n’Bass

Elevation – No DnB in the 音楽室

 Elevation - No DnB in the 音楽室 Cover

 – Tracklist –
 01. Professional People Watching ft. Shanic 
 02. Auricom Labs
 03. I’ll Be Beautiful ft. Selerac
 04. Still Playing Pointless Newgrounds Games
 05. Honda



 - 03. I’ll Be Beautiful ft. Selerac


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 Release Page : Download Free! (* = pay what you wish.)
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 Release Date : 2016.10.24
 Label : Palettes

 Keywords : Drum’n’Bass, Electronic, Fantasy, Melodic, Sample-Based.


 Related Links :
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アメリカのトラックメイカーElevation(Pursuing Paradiseの名義も持っています)の作品です。2014年に設立されたレーベル/コレクティヴ、Palettesからのリリース。レーベルはbandcampも持ってるんですが、そちらはなぜかコンピレーション・シリーズのリリースしか掲載されておらず、他の作品たちは異なる場所からリリースされています。crapfaceの“:):):)”(これもすばらしい)は特設ページおよびmediafireからだし、今作もSoundCloudのみでリリースされている様子。なので熱心に追っている人しか耳にできないような気がして、そこはちょっと気になるところです(追記:2017.01.22 現在はbandcampでも公開中)。

business casualBedlam TapesからリリースされたPursuing Paradise名義の作品もこれまで紹介してきましたが、そちらはコラージュ感覚の強い―VaporWaveにも通じますが、私の中ではちょっと違う―、アブストラクトで混沌とした音像が特徴的でした。全編地続きの一大混沌絵巻という表現をしたかと思います。

対してこのElevationではより分かりやすい、メロディに傾むいたサウンドを作っている印象があったのですが、今作もそこから外れておらず。しかし確実にPursuing Paradiseも垣間見せる個性的なDrum & Bass(Drum’n’Bass)だと思います。ストレート、ストイックなDrum’n’Bassが苦手(かといって享楽的なのもちょっと敬遠)な私のアンテナが受信した時点で何か他とは違う部分があるのでしょう。それをとらえてみたいと思う次第―

M-1のJazzフィーリングなPianoやブラスと高速ブレイクビーツの対比、というのは珍しくないと思うんですが、このどこかしらに滲むドラマチック、ファンタジックな空気、伝わりますでしょうか。M-2も回転する高速ビートがカッコいいのはいわずもがなで、中盤のベースとブラスとドラムを交えたこのシリアスなムードから、何か木琴みたいなチャイルディッシュな効果音やディレイの効いたヴォイスのサンプリングで醸される密かな狂気性、そのコントラスト。そしてM-3が私の中ではもっともPursuing Paradiseらしさを感じるの白眉のトラックなのですが、冒頭のこのファンタジー感たるや。VaporWaveからの影響も見えるスローモかつディレイなサンプリング・ヴォイス、しかしそれはメロディを湛えていて、リスナーを包み込むようで、また、Aphex Twinを想起させる優雅なストリングスとBreakbeatsの対比もトラックタイトル通りに、実にビューティフル。楽園を追及するPursuing Paradiseのエッセンスが濃度高めで注入されています。すごく好き。

硬派な展開の中にしっかりMelodicなフレーズとアクセントを入れたM-4や、Ambientな包容力と豪快なアタックが同居するM-5も、やはりそれぞれユニークで、EP全体でバランスに優れた良作だと思います。編集感覚、編集センスの賜物かもしれませんが、繰り返し聴いても飽きがきにくい。狂気性からくる美しさ、のようなものがチラチラと瞬いていて、非常に魅力的。惹きつけられるのです。あとタイトルもイイ。ネットリリースだから、いつ消えるやもしれないし、ダウンロード不可になるかもしれないので、入手は早めが吉だと思います!

ちなみにPursuing Paradise名義で11月にリリースがアナウンスされている“Lust and the Downward Spiral”のティザーもあるので、以下に―


Lust and the Downward Spiral coming November



そしてついでに、ちょっと変則的ですが、レーベルの紹介ということで、上で触れたcrapfaceの作品から、crapface x Zack Bruceによる‘U & Me’も貼らせてください。Nightcoreっていえばそうなんだけど、IDM/Electronicaっぽさもあって、Popなフィーリングも一緒にあって、作中でいっとう好きです。たまらん。



 - crapface x Zack Bruce – U & Me (from “:):):)”) :: (CC) by – nc – sa 3.0 ::


あと、まだある。日本のtoiret status(!)と組んだFlamebaitからの“T​.​D​.​I​.​M”もすばらしいので是非! Breakbeats/Hip-Hop/Sample-Basedなコラージュで、メカニカルな躍動感がめちゃかっこいい。熱い。



 - Elevation X Toiret Status – ET03 (from “T.D.I.M”)



the A.W. – micro​.​Dreams III [MNMN332]

  the A.W. - micro​.​Dreams III [MNMN332]

 – Tracklist –
 01. Ⅷ
 02. Ⅸ
 03. Ⅹ
 04. Ⅹ [piano version]
 05. Ⅹ [the A.W. remix]



 - 01. Ⅷ


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 Release Date : 2015.07.29
 Label : MNMN Records

 Keywords : Drum’n’Bass, IDM, Liquid Funk, Melodic, Trip-Hop, Vocal.


 Related Links :
  ≫ the A.W. on SoundCloud / on VK (VKontakte)


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ロシアンネットレーベル、MNMN Recordsより。モスクワのユニット、the A.W.の3作目がドロップされています。前に1作目を紹介したときにも書きましたが、メンバーはСергеяとМариныで、おそらく変化はないものと思われます。

ヴォーカルを担っている様子のМариныですが、1作目ではその声が披露されることはなく、2作目の‘Ⅶ’でようやくそのエレガントな歌声を聴くことが出来ました。つまりこれまでほとんど歌に重点が置かれることはなかったのです。Drum’n’Bassを主軸にして、AmbienceやChillなフィーリングを取り入れた、Liquid Funkと呼ぶにふさわしいサウンドが、彼らの持ち味でした。

それが今作では歌を前面に押し出して、全編がウタモノトラックになっています。もちろんいきなり音楽性が変わるということはないので、大枠でDrum’n’Bass/Liquid Funkという部分では変わりはないのですが、印象はけっこう違うんですね。確実に歌を聴かせにきているので、歌に合わせた展開になっているし、歌を活かすような作りになっています。逆にいうとバックがあまり耳に入ってこないんですよね。M-1なんかIDMやTrip-Hopの風味もあって面白いしカッコいいのでもうちょっとバックトラックに比重を置いても素敵だったかもしれません。

Мариныの歌声はソウルフルでエレガントな芯のあるものなので、楽曲に血肉を与えていると言いますか、これまでになかった人間臭さ、熱さを与えているように思います。この辺りで、これまでにあったクールな調子が軽減されてしまっているので、好き嫌いが分かれるところかもしれません。ヴォーカル抜きのトラックなどがあれば、また全体としての印象は異なるものになったのでしょうが。でも、そういう聴き方をするものでもないのかなあ・・・。というのもこれまでの作品と同様に各トラックにはローマ数字が付されていますが(というかほとんどそれのみ)、これは通し番号になっていて、1作目の1トラック目を‘Ⅰ’として、以降は‘Ⅱ’、‘Ⅲ’・・・と続きます。そして2作目の‘Ⅴ’、‘Ⅵ’、‘Ⅶ’を経て、今作の最終トラックは見ての通り‘Ⅹ’となっています。

ということは、考えようによっては、この‘Ⅰ’から始まって(現時点では)‘Ⅹ’で終わるまでが、ひとつの作品とみなすこともできるのかなあと思うわけです。タイトルも“micro​.​Dreams”というシリーズで統一されているし。そうすると、ここにきて連発されたウタモノトラックの存在も、案外バランスのよいものなのかもしれません。私はまだやってませんが、‘Ⅰ’~‘Ⅹ’まで並べて聴いてみるのも面白いかもしれませんね(でも多分近作の方がクオリティは高いと思います)。

ラストにはヴァージョン違い、リミックスが収録されていますが、ひとつはバックをすべてピアノに挿げ替えたポストクラシカル(あるいはネオクラシカル)なヴァージョンへ、もうひとつはトランシーなシンセと変調させたヴォーカルで、本編ではなかったサイバーな宇宙感を演出。前作の‘Ⅶ’や、SoundCloudの他トラック(“micro​.​Dreams”以外)を聴いても感じますが、ストレートなDrum’n’Bass/Liquid Funk以外にも引き出しを持っているようだということです。“micro​.​Dreams”がまだ続くのかどうか分かりませんが、別の引き出しもそろそろ開けてみせてほしいですね。


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(CC) by – nc – nd 3.0



Multi – We Are

 Multi - We Are

 – Tracklist –
 01. Alive!
 02. Soulless
 03. Effervescence
 04. Soulless (Random Intelligence Remix)
 05. Paradisia



 - 01. Alive!


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 Release Date : 2015.05.19
 Label : Not On Label

 Keywords : Ambient, Drum’n’Bass, Liquid Funk, Melodic, Space.


 Related Links :
  ≫ Multi on Facebook / on SoundCloud / on bandcamp / on YouTube


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アメリカはアリゾナ州フェニックスから現れたトラックメイカー、Multi。彼の新しい作品がbandcampで公開されています。

Drum’n’Bassを主軸にしつつ、しかしゴリゴリのクールでニヒルなDrum’n’Bassとは異なり、メロディにあふれた、まあLuquid Funkといってよいんでしょうか、非常に聴きやすいサウンドを展開しています。

スペーシーでAmbientなシンセと硬質なリズム、浮遊感・電子感のあるメロディが組み合わさって、コズミックな風景を広げるM-1‘Alive!’。さりげなく流れるストリングスの音色が抒情的。M-2‘Soulless’は包容力ありつつもクールな出だしで、全体的に抑えた筆致。細かいGlitchやブレイクなどの演出(スパイス)を効かせた展開で、M-1のある種塩分効いた料理の後に、ちょっとうす味出してきた、みたいな、心地よい按配。そのM-2の終わりからM-3の開始には、何の違和感もなくつながれていて、DJ的センスが発揮されているように感じます。

M-3‘Effervescence’は門外漢の私からするとちょっと様式美に感じるところもなくはないのだけれど、ラッシュ感のあるシンセと高速リズム、ブンブンしたベースが生み出す疾走感はやはり心地よく。その中でときおり聴こえるピアノの音色が、美しい波紋を広げていく。M-4はタイトルで分かるようにM-2のRemix。作中でもっとも電子感の強いトラックになっています。リズムのスタイルはDrum’n’Bassから外れていて、エレクトロでBleepyなタッチはBass musicやEDMに近いと思うんですが、弾んだ調子とさりげない電子のメロディが、トラックを重さとは切り離しています。作品全体の印象を損なわない、ナイスなサジ加減。

ラストはリズムがいっさい入らないピアノトラック。薄いシンセ音は聴こえますが、ほぼピアノの音だけで作られています。それまでのElectronicなトラックとは趣が変わり、しかしMelodicな部分は引き継がれていて、不思議と違和感はなく、楽しい夢から覚めた後にある哀愁のような、悲しげなフィーリングが漂っています。SoundCloudのプロフィール画像やYouTubeを眺めてみると、日本のアニメやマンガへの傾倒も感じ取れます。そう考えるとこのラストトラックにある親近感のある哀愁も、その辺りに通じるのかもしれませんね。

SoundCloudで他のトラックを聴いていると、Drum’n’Bassのスタイルにこだわっている節もないので、これからもスタイルを限定せず、ElectronicでMelodicなサウンドをバンバン聴かせてほしいです。楽しみにしてます。





 - Enigmatica



 - Kawaii Island



 - Andromeda



Riajuu – Bedroom Breaks [ meyu · EP-006 ]

 Riajuu - Bedroom Breaks  [ meyu · EP-006 ]

 – Tracklist –
 01. 2Delicious
 02. Yosakoi (Follow Your Dreams!)
 03. Uncharted Territory
 04. Strawberry Milkshake
 05. Synthetic Love



 - 01. 2Delicious


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 :: cassette tapes also available. ::


 Release Date : 2014.08.20
 Label : MECHA YURI

 Keywords : Anime, Breakcore, Drum’n’Bass, Electronic, Pop.


 Related Links :
  ≫ Riajuu on SoundCloud / on bandcamp / on Twitter


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カナダはオンタリオ基盤(らしい)のネットレーベル/ミュージック・コレクティヴ、MECHA YURI(メカ百合)より。スウェーデンのプロデューサ、Riajuu(!)の作品が実質フリーでリリースされています。カセットテープの購入も可能。

AnimeサンプリングのBreakcore/Drum’n’Bassで、Lolicoreといってもいいんでしょう。普段特別に注意を向けているところではないんですが、なぜ引っかかったのかという話ですね。この投稿のちょっと前に出ていた同レーベルの“CHAO GARDEN”というコンピレーションが、まあ36トラックというトゥー・マッチなボリュームなんですが、memory cardsbansheebeatHarmful Logicなんかも参加しているし、POPな方向でよい感じだったんです。なのでレーベルとして気になっていたという。

そして何気なくこの作品の1曲目を聴いてみたら、お、おい、面白いじゃねえか!と。ちょっと切ないフワリなシンセにドカドカしたビート、その上にサンプリングボイスが乗るわけなんですが、まあ私ネタ元なんて知りませんからね、調べてみたんですが、それがコレだっ! “どんどこどこどこどんどこどこどこ”, “満月様ー”, “すばらしやー”, “満月はー偉大なりー”って。ドカドカビートの上に、さらに“どんどこどこどこどんどこどこどこ”というアニメボイスを重ねる妙。思わず口ずさんじゃうくらいPOPな佇まいだよ。このトラックを聴くだけでも今作に耳を傾ける価値があると思います。

そしてこんなトラック作るやつ誰だ!と名前を見たらRiajuuだった! 前にSoundCloudで見かけて気にはなれど、ちょっと起伏に乏しくてスルーしてたあのRiajuuとこんな形で対面するとは! 久々の再会に、まさかホントにリア充か?ってゲスい気持ちでTwitterみたら“ohayou bitche’s”とかツイートしてて、がぜん好きになりました(笑)。というか今回なんか音楽的に触れてなくてすいません。あ、“Bedroom Breaks”ってタイトル、よいと思います。

スウェーデンという土地柄も関係あるのかないのか、M-2以降はスムースなメロディとAmbientな空気を生かしたBreakcore/Drum’n’Bassで、聴きやすさ強めです。M-1だけ特殊だったんかなあという印象です。ちょっと枠から外れてる感じでユニークだったので、ああいうのもっと聴きたいデス。

気になった方はRiajuuはこのほか、The WorstというレーベルからMinogameとのスプリット“Walled in Youths”を出してたり(minogameの‘Antarctic Expedition’にあるドラッグ感が好きです)、自身のbandcampでも複数作品をリリースしてるので、遠慮せずに掘ってみてください。


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(CC) by 3.0



The A.W. – [micro.Dreams] [MNMN217]

 The A.W. - [micro.Dreams]  [MNMN217]

 – Tracklist –
 01. I
 02. II
 03. III
 04. IV



 - 01. I


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 Release Page :
  ≫ [ main ] / [ ifolder ] / [ rutracker.org ] Download Free!
  (※ifolderからのダウンロードについてはこちらを参照してください。rutrackerについては、こちら

 Release Date : 2013.06.12
 Label : MNMN Records

 Keywords : Ambient, Chillstep, Electronic, Drum’n’Bass.


 Related Links :
  ≫ The A.W. on SoundCloud / on VK (VKontakte)


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ロシアンネットレーベル、MNMN Recordsより。The A.W.の作品が、フリーでリリースされています。聴いてみて、てっきりソロかと思っていたのですが、どうやら二人組、СергеяとМариныによるユニットのようです。Мариныに関しては、おそらくヴォーカルを担っていると思うんですが、今作においてはそれほど強調されておらず、ほとんど聴こえてきません。

今作ではDrum’n’Bass/2stepのリズムを軸にして、そこにAmbienceやChillなフィーリングを取り入れた、いわばChillstep(あるいはLiquid Funk)のスタイルが採用されているけれど、SoundCloudやVKといった、他所で公開されているトラックを聴いてみると、Electronic musicの中で、特にスタイルを限定している様子ではない(‘Not Like We’はウタモノだし、‘Air’や‘N/A’はGlitch/IDM、‘With You’はSpoken Wordを交えたAmbientな作風だ)。

自らのサウンドに‘Chillstep’や‘Liquid Funk’という言葉を使っているだけあって、ハードな調子はありません。シンセの鳴りにBleepyな響きはあったりしますが、その程度。スピーディなリズムはあれども、全編通じてシンセによる柔らかい音作りが強調されていて、透明感のある流麗な音像が特徴です。M-1やM-3などは聴いていると、冒頭にあるクリアなフレーズがそれぞれ印象的で、水滴が水面におちて、幾重にも波紋が広がっていくような、静かなイメージが頭をよぎります。でも実際その後ろでは確かにリズムが鳴っていて、この静と動のイメージの融合具合が、なんとも面白いところです(このあたり、どことなくΣ-Flyのサウンドを想起させます)。

作品全体にある涼しげ(そしてドリーミィ)なイメージは、この時期には、特に心地よく感ぜられる。上にも書きましたように、スタイルを模索しているような節もありますが、Popに振り切った作品も聴いてみたいですね。あとはIDMなスタイルで統一されたものとか。これからのリリースを楽しみにしてます。ちなみに今作、SoundCloudからも各トラックがダウンロード可能です。分かりにくい方はそちらから入手するのがよいかもしれません。


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(CC) by – nc – nd 3.0 deed.ru