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タグアーカイブ: Electronica

VIRTUAL PVNDA – POMONA LISA

 VIRTUAL PVNDA - POMONA  LISA Cover

 – Tracklist –
 01. Empty Feelings 空の感情 [Intro]
 02. Crystal Tears クリスタルティアーズ
 03. Ganesha High In School エレファント高校で
 04. First Romance 最初のロマンス
 05. Artificial LOVE バーチャルガールフレンド
 06. Pomona Lisa ポモナリサ
 07. Second Kiss セカンドキス
 08. Green Acre グリーンアウェイロード Road
 09. Sweet Dreams 良い夢
 10. Echos  アマルガム
 11. Her 彼女
 12. Emerald Carpet エメラルドカーペットの記憶
 13. Alone 単独で
 14. Metro Link AM Jam メトロリンクAMジャム [Outro]



 - 04. First Romance 最初のロマンス



 - 13. Alone 単独で


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 Release Date : 2016.10.01
 Label : Not On Label

 Keywords : Ambient, Electronica, IDM, Melodic, Nostalgia, SynthWave, VaporWave.


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子供の頃、夏休みのラジオ体操は近所にある神社で行われていた。歩いて3分もかからないところにあって、起きたばっかで顔も洗わず朝食も食べずに寝癖ついたまま、つまり寝ぼけマナコで、ちょっとだけヒンヤリした早朝の空気の中を、首からスタンプカードをぶらさげて、向かう。道中、友達の姿を見つけて、昨日のテレビの話とか、こないだの遊びの続きの話とか、しながら、歩く。形だけの体操をして、スタンプをもらって、すぐに帰る。陽が昇るにつれて、空気が少しずつ熱を帯びてきて、今日も暑そうだなあなんて思って、友達はあとでプール行こうぜっていうけれど、泳ぎが達者でない僕はちょっと及び腰で、いやお前も泳げなかったよな、なんて思って、じゃあいいかって思い直しながら、家に帰って、朝食の目玉焼きとトーストを食べる。そういえば今日は自治会対抗のソフトボール大会に備えての練習があることに気づき、不良の先輩がおっかないんだよなあと、怖気づく。太陽がギラギラと照り付け、熱気が立ち込める小学校のグランドで、汗だくになってソフトボールの練習を終えた僕は、無性にプールに入りたくなって、友達に声をかけるのもそこそこに、自転車の前カゴにグローブ突っ込んで、ペダルをこいで動き出す。水着とタオルは、もちろん持っている。

プールから出た後の、心地よい倦怠感。何もやることねえなあ、いややらなくたっていいんだ、だって夏休みだもんって、いやそんな気持ちすらなかったか。何やったってよかったんだ。疲れと心地よさが眠りを誘う。明日のことなんて考えなかった。

そんな、ドリーミィで、ノスタルジックで、サマー・ハズ・カムなサウンドです。VaporWave的な意匠をまとっているけれど、その手法ってのはほとんど感じられなくて、個人的にはIDM/Electronicaだと捉えています。とりあえず現時点で3作品が公開されていて、今作は2作目らしく、3作目も決して悪くないのだけれど、このノスタルジア、記憶くすぐり感が、何分ほかよりも勝っているのです。感傷にすぎる受け取り方だろうか。

その音の揺らぎは、水中にさす太陽の光のようで。そのメロディの反復は、当てのない思考のようで。キラキラとした、クリスタルライクな美しさをたたえている。一方で、腐りかけの記憶をあさるような、どうしようもない空しさがあるのは、私の精神状態のせいだろうか。あるいはジャケットイメージに滲む、喪失の気配のせいだろうか。美化された思い出の正体は残酷なもので。そう、私の思い出も脚色なしには組み立てられないくらいにガタがきているし、忘却の淵を転がり落ちていったものも多くある。古ぼけた音色のメロディとドリーミィな空間の裏にある、ノスタルジアの空しさが私を責めさいなむ。とても甘美だが、ここにとどまっていてはいけない、そんな気持ちにさせられる。あの夏に飲み込まれてはいけない。私はもうそこにはいないのだから。夏はまた来るけれど―



keiss – The Breath [TM24]

 

 – Tracklist –
 01. Looking Around
 02. Foggy Mirror Pictures
 03. Do Your own Mistakes
 04. The Last Tram
 05. Clinic On Your Mine
 06. Little Big Secret
 07. Ocean
 08. Save Me From Myself
 09. Memory Shards
 10. Waiting For The Flight



 - 09. Memory Shards


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 Release Date : 2016.04.21
 Label : TOUCHED MUSIC

 Keywords : Ambient, Electronica, IDM, Scenery.


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NENORMALIZMからlwpssとの共作としてリリースされた“Snowfall in spring”を聴いたときにも感じたことだけれど、keiss(Stanislav Kovalev)のサウンドはとても風景的だと思います。

この作品の1曲目など、どうですか。決してネガティヴにはとらえてほしくないんですが、曇天の風景が浮かんでは来ませんか。私の脳内には一聴、曇天の空を渡る生暖かい風が吹きました。晴れでもなく、雨でもない、曇りという空模様は、見方によってはニュートラル、中庸であると考えることもできませんか。どこにも着地せず、フワリと宙を舞っているような、そんな不思議なムードを持ったkeissのサウンドには、ニュートラルなイメージが良く似合う。それは哲学的な“中庸”とはまた趣が違うのかもしれないけれど。

サウンドのスタイル、ジャンルは何かと問われれば、私はAmbientと応えるだろうけれど、これでは意味が広すぎるだろう。アッパーでもない、ダウナーでもない、アブストラクトでもない、かといってピュアなトーンでもないし、メディテイティヴなものとも異なり、やはり風景的(scenery)、あるいはイマジネイティヴなAmbientなのです。朝焼けや薄暮といった、幻想的でノスタルジックな風景や、霧に包まれた山間部のような深遠な気配、孤独な物思いといった内省的なシチュエーション―

個性的だと感じるのは、リズムはあれどもそれが決して曲を動かす役目を持っているかというと、そうともいえないところ。Drum ‘n’ Bass(DnB)のリズムパターンも多用されているし、Glitchのようなエフェクトも散見される。けれどそれが決して曲の要になっていない。さりげなく添えられているそれはまさに風景の一部であり、あくまで主役はそこにある空間になっている(なんならビートレスでも成立する作品ではないだろうか)。ときにはギターの旋律を差し挟み、感情性を漂わせる。あるうねり、流れを持った風景の中にギターで以て感情を描くのは、確かにPost-Rock的でもある。

そんなように、一聴すると確かにAmbientであり複雑さは感じないのだけれど、耳を近づけるとさまざまなサウンドのエッセンスが浮かび上がってくるのも、聴きどころかと。ボンヤリとした聴き方にも、耳を凝らした聴き方にも対応する、daydreamingなサウンドトラックかと思います。一番好きなのはM-9‘Memory Shards’。Deep Ambientな出だしから、Electronica/IDM~DnBへとテクスチャーが移行していく中、保たれるAmbientiveな空間。風景的でありながら音楽的なカタルシスも内包されており、白眉かと思います。

ちなみに現時点でもっとも新しいトラックは“life as a vital amount”。タイトルにふさわしい力強いトラックになっています。気になる方は是非、聴いてみてください―





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Mastering by Ruxpin
Original photographs and artworks by Elena Rish

keiss would like to thank: lwpss, Elena Rish, Martin Boulton and Touched Music, Ruxpin, Sobrio and all Nenormalizm Rec community.



Mikk Rebane – Pending

 Mikk Rebane - Pending Cover

 – Tracklist –
 01. Connected
 02. Misty Windows
 03. Pending Devotion
 04. Parallax Wizdom
 05. Shore of Singularity
 06. Ex Masha
 07. Groupshift
 08. Blind Fox’s Rain
 09. Hysterical Contagion
 10. Paper Home
 11. Premortem



 - 07. Groupshift


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 Release Date : 2016.07.03
 Label : Not On Label

 Keywords : Ambient, Electronica, Glitch, IDM, Melodic.


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BFW RecordingsBump footからもリリースのあるエストニアのトラックメイカー、Mikk Rebane。2017年には“Margins”をリリースしていますが、こちらは2016年の作品。

正直もうリバイバル的にでもこの手の音にスポットライトが当たることはないのかなあと、思っていて、だから一定層にしか好まれなくてファンが拡大するってことはないのかもしれないけれど、私はこういうサウンドが大好きなのです。冷たいサウンドの中に滲む抒情性と言いますか。それはミニマルテクノとかに比べたらはるかに機械的な質感は薄いし、感情性もあるように思うけれど、それでもラップトップ特有の冷たさっていうのはやはりあると思う。その冷たいテクスチャーに差し挟まれるメロディが、私の場合は、肝になってくるのだけれど、このMikk Rebaneはこのメロディセンスが素晴らしい。

ネットリリースを行うこの手のサウンドのトラックメイカーで私がファンと公言できる人物は何人かいる。いつも挙げるのは、“Transhumante”も記憶に新しいCrisopaや、寡作ながらその才能は折り紙つきのMosaik、GlitchyにしてビューティフルなIDMメイカーEnabl.ed (aka iameb57)、この3人がトップ3だったわけですが、今作や最新作を聴いて、このMikk Rebaneもそこに食い込む勢いですね。コンスタントなリリースと、クオリティが押しなべて高いというのがポイント。

Ambientな包容力、あるいはGlitchの妙、というよりは、メロディに寄っている印象が強くて、それがこのMikk Rebaneのキャラクタ―であるようにも思います。あとは‘Ex Masha’に顕著なように、楽器音―ここではギター(シンセサウンドかもしれませんが)を使ったトラックメイクも披露している―というのも特徴かと。たぶんこういう形じゃなくても、ギターとかピアノだけでも素敵な曲を作れるんではないかなあと思ったりもしましたが、いかがでしょうか。

(自分の中で)ザ・エレクトロニカなイントロを持つ‘Groupshift’も素晴らしい。(これまた私の中で)深海IDM/Electronicaと呼ばれるカテゴリーがあるのだけれど、そこに属する。まあ深海なんて行ったことないわけだけれど、真っ暗で光もささず、何ら感情性のない冷たい流れがある中で、微細なクランプトンの死骸―マリンスノー―がゆるやかに舞い、降り注ぐ、冷たくて幻想的な、そして神秘的な風景。ロングトーンなシンセがコーラスと共にうねる‘Blind Fox’s Rain’も、陽光乱れる川面の流れにさまようノスタルジアなイメージでよい。

そして今作で(最も)特筆すべきはラストの‘Premortem’でしょう。ストリングスサウンドで以て繰り広げるドラマティックで壮大なサウンドスケープは作品の終幕にふさわしい。Classicalな気配もありながら、しっかり電子音もまぶしつつ、それまでのどのトラックとも違っていて、悲しみや別れ、何がしかの決意を感じさせるような、とても感動的、情動的なものになっている。

IDM/Electronicaが好きな方は、是非ぜひ、過去作も含めてどうぞ。


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(CC) by – nc – sa 3.0



Crisopa – Transhumante

 Crisopa - Transhumante Cover

 – Tracklist –
 01. Bird Song Reincarnation
 02. I am the lord of these ruins
 03. Fast Dive
 04. Serene Option
 05. Melting Wax Sculptures
 06. Fluorine Cold Flames
 07. Irradiating Nucleus



 - 03. Fast Dive


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 Release Date : 2017.01.27
 Label : Not On Label

 Keywords : Ambient, Electronica, IDM, Melodic, Shoegaze.


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スペインのトラックメイカーCrisopa(Santiago Lizón)が、久方ぶりのネットリリース! 2010年に名作の誉れ高い“Last Membrane”をドロップしてからは、n5MDから作品をリリースするようになったので、まとまった作品をこうしてネット経由のファイル形式のみでリリースするのは7年ぶりということになりましょうか。

しつこいようですが、彼Crisopaは間違いなくネットレーベルというシーンの盛り上げに一役買ったと思っています。フリーでの配信でありながら、異常なクオリティを誇ったトラックたちは、こんな世界があるのかと私を驚かし、その世界に私を導いてくれたのです。そしてフリーの音源に対する偏見を打ち破った。その微細でドリーミィな音空間に魅了されたリスナーも数多くいるでしょう(おそらくいまだに過去作を経由する形でのファンは増えていると思う)。一時期は過去のネットリリースをまとめてZIPファイルで公開していたのですが、今は取り下げてしまったようです・・・、気になる方はDiscogsなどを参考にマメに手に入れてくださいね。

で、今作になるわけですが、これまでにちょっとずつSoundCloudで公開していたトラックたちをコンパイルしたものでして、ここで初出しというものはないようです。でも先に公開したときはダウンロードできる形ではなかったので、このリリースはうれしいですね。ジャケットイメージがコレなのは、何でなのか・・・、タイトルの“Transhumante”はスペイン語で“移住性の”という意味になるようですが、そこと無関係ではありますまい。自身のことを差しているのか、それともトラックたちに秘められたイメージなのか。

CrisopaらしくありつつもCrisopaらしさからの脱却を図ったような、n5MDからの“Biodance”、そして“A Lucid Dream Kit”。それらと聴き比べると(私としては、久々にその2作を聴き返したのである)、はるかにCrisopaらしさがカムバックしているように感じられ、すなわちn5MDからの作品にどうにも煮え切らなさを感じていたワタクシは、ここで留飲を下げたのである(えらそうだな)。ビートを携えつつもアブストラクトなAmbient空間が強調されていた件の2作では、Crisopa特有のドリーミィでコズミック、Shoegazeにも通じるDroningなレイヤーと、そこに流れるフックのあるフレーズ、メロディ―これらが廃されているように感じられたのだけれど、今作においては、少なからずその音作りが復活している。

夢幻のヴォーカルトラック、‘Bird Song Reincarnation’。ディレイを効かせたドラムがAmbient空間にエモーショナルに響き、ストリングスが優雅に舞い散る‘I am the lord of these ruins’は、どこか‘Last Membrane’を彷彿させる。これぞCrisopaな、IDM/Electronica~ShoegazeがブレンドされたAmbientなサウンドスケープ‘Fast Dive’‘Serene Option’

ちょっとダウナーな悲しみが漂う‘Melting Wax Sculptures’とか新しい気がしますが、こうして聴いていると、ドラムの音色にある生っぽさ(実際生演奏ではないと思う)が、これまでにはあまりなかった要素かなあと思ったりもする。でも電子的なリズムとの合わせ技なので、それ一辺倒というわけではない。あとストリングスが随所で使われているのもあって、今までよりも有機的なイメージが強いかもしれない。

総じて聴いてみると、往年(という言い方が正しいか分からないけれど要はネットレーベルで活動していた頃)のCrisopaと、n5MDに所属してからのCrisopaの、間に位置づけられるようなサウンドではあるまいか。現時点ではそんな印象が強い。とにもかくにも、ネットリリースからは足を洗ったと思い込んでいたので、この突然のプレゼントはうれしい限りではありませんか。みなさんありがたく聴きましょう。

ちなみにCrisopaの現時点で最も新しいトラックはPlataforma-LTW(まだ健在だったとは!)からのコンピレーション“A gift for Rec_Overflow”収録の‘Feed the Queen’。興味のある方はそうぞ。

―では最後に、私がCrisopaのトラックでいっとう聴いているものを、ふたつ(いっとうと言いつつふたつ)あげて、アディオス―



 - Matching (from “Last Membrane” [escala 1:6] )







 - Fibra De Carbono Y Cambios Automáticos (from “Filamentosa EP” [PIR02]) : このコズミック感、鳥肌立つわ。10年以上前だなんて!


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(CC) by – nc – nd 3.0



honda civic & heaven chord – sunlit ridge {ep}

 honda civic & heaven chord - sunlit ridge {ep}

 – Tracklist –
 01. antique
 02. subtitle
 03. sunlit ridge
 04. shadow sketch
 05. into color



 - 01. antique


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 Release Date : 2016.11.10
 Label : Not On Label

 Keywords : Ambient, Beats, Downtempo, Dream, Electronica, IDM, Melodic, VHS.


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水道の蛇口から漏れる水滴の音も、かしましい井戸端話も、仕事を告げる電話の呼び出し音も、すべてはここでは無視することが許される。いやここにはそもそも入り込んでこない。入り込ませないことが許される。昔は夜眠れないときに、今この瞬間だけは何も考えずに、眠っていいのだと、いいんだと、自分に言い聞かせたりしていたけれど、それと似たような感覚、に襲われた。曖昧な、ぼやけた調子の、答えのない、だからこその、心地よさ。すべての厄介ごと―ストレスを、ハッキリと認識せずに、自分からは遠ざけて、安心する。ただ少し、懐かしいような、いや、ここにある乳白色の(やはり曖昧な)スクリーンの中に、自分が拠り所にしているいつかの記憶、というやつを、いつかのシーンを繰り返し、再放送して、ただそこで、やはり曖昧にされた答えに可能性を持たせ、自分自身を慰め、安心させる。精神世界の桃源郷。

主体はhonda civicのようだけれど、heaven chord自身もトラックメイカーとして活躍しており、自身のbandcampで作品を公開している(こちらも素敵だ)。粒子の荒い、ざらついた、それでいてゆるやかに動くレイヤー。VHSなノスタルジア感。強くはないが確かなメロディ。Hip-Hop/Beats感のあるDowntempoなリズム。私はElectronica/IDMとして聴いているけれど、人によってはHip-Hop/Beatsの文脈で聴くかもしれない。実際honda civicはビートテープも公開しているけれど、どちらの畑なのか、ということはよく分からない。しかしこの、スムースになりすぎることもなく(つまり鼻につかない)、ビートが耳に障ることもなく(つまり押しつけがましくない)、夢幻の心地よさだけをフンワリと残すこのバランス感覚は、まことに見事。

この作品においてはheaven chordとのコラボレーションが行われているけれど、たとえば“coexistence”ではlight blending inと一緒にやっていたり、derrick boogarretttile kidなどを招いたトラックもある。またheaven chordはheaven chordで、Nozu-Dethvalenceや、Orchidsevrynseng°meta angelsave me、そのほか複数のトラックメイカーとの共演がある。そしてさらには、それらトラックメイカーの間でまた別のつながり、コラボレーションがあったりするのだけれど、特にコレクティヴのようなまとまりを作っているわけでもなさそうで、それぞれがそれぞれに作品を公開している。スタイルに若干の違いはあれど、みんな幻想的で夢見心地な作品を作っていて、すべて辿ろうと、聴こうと思ったら、なかなかに終わりが見えず、それはそれで非常に楽しみ。今作を聴いて興味を持った方は、そんな沼にハマってみるのもいかかでしょうか。

下にいくつか―



 - honda civic & light blending in – belonging (from “coexistence”)



 - derrick boo – restless (from “restless ep”)



 - save me – hy w/ seng°



MIXTAPE : REFLECTION




She stared at her reflection in the mirror.

Originally Published on 8tracks : 2016.01.12

Re-Uploaded on YouTube : 2017.01.25


– Tracklist –

 [00:00] Ice Cream Social – Into Forever
 from “Beyond Time” (2010)

 [01:52] paranerd – caught your tumble
 from “cold reflect” (2004) [one014] :: (CC) by – nc – nd 2.0 ::

 [05:04] Crisopa – Algo Cián
 from “Medicamentosa” [++sensor 009_audio] (2007) / [ ZIP

 [10:40] Planetary Bitmap – Forecaster
 from “Wave Charmer (Moon Songs) EP” [GCAF048] (2014) :: (CC) by – nc – nd 2.5 ::

 [14:33] The Dandelion Council – Terra das Cataratas
 from “Essa Misteriosa Estrela” (2014)

 [16:58] Tardiss​ – Mouse Run
 from “Thisistar” [NS066] (2013) :: (CC) by – nc- sa 3.0 us ::

 [21:19] keiss / lwpss – holding breath
 from “Snowfall in spring [EP]” [NrM057] (2015)

 [25:48] hydrus – dea
 from “postcards” [NM019] (2006) / [ mirror

 [29:39] Ambidextrous & Morkva – Final Cut
 from “A & M [es39] (2008) :: (CC) by – nc – nd 3.0 ::

 [33:17] medkit – cats turn into flies
 from “thread [LimREC142] (2014) :: (CC) by – nc – nd 3.0 :: / [ mirror

 [36:17] secede – memory table pt2
 from “Silent Flower Observers ” (unreleased) (2005)
 ≫ 2005年にNeo Ouijaからリリース予定だったアルバム、に収録されるはずだった曲。一時期はこのトラックだけSending Orbsから配信されていましたが、現在は終了している様子。



Dea Karina – Tidur

 Dea Karina - Tidur Cover

 – Tracklist –
 01. Salam Kenal
 02. Seruling
 03. Bulan Purnama
 04. Subuh di Gunung



 - 01. Salam Kenal


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 Release Date : 2017.01.18
 Label : mindblasting Netlabel

 Keywords : Acoustic, Ambient, Dream, Electronica, Shoegaze, Solitude.


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音楽の届け方って色々ある。音楽単体はもちろん、目の前で演奏するのだってそうだし、目の前で演奏しながらも違う映像を見せる場合もあるし、そして全然特別なことではないけれど、音楽に映像を付して共に届けることもある。映像は音楽とシンクロすることもあるし、補完する場合もあるし、新たな解釈を生み出す場合もあるし、全く関係ない(ように思える)ディレクターの嗜好や興味が炸裂している(ように見える)ものもある。映像が付された音楽に私はドキドキ、ワクワクすることが多いんだけれど、それはなぜかと考えると、決して不可分ではない映像と音楽を共に楽しめる、いわば二つの違う味のキャンディを同時に舐めて、さあどんな味がするだろうかと楽しむようなもの、なのかもしれない(そういえば、そういうキャンディ、ありましたよね?)。観賞者がそういう受け取り方をするであろうことを利用して、音楽と映像でアンビバレンスな表現が行われることもあるでしょう。そう考えると、ちょっと話ずれるけれど、音と映像(そしてストーリーというある種の流れ)が組み合わさった映画というのは、あらゆる表現の複合体であり、作り手にとっても受け手にとっても非常に「面白い」表現なのだと解釈できるし、だから音楽の作り手がどういう形にしろ映像や映画という表現に関心を持っていく(あるいは映像・映画の作り手が音楽も共に手がける)、という流れは、素直に首肯できる。

話を元に戻すけれど、映像が付された音楽に私は確かに胸を高鳴らせることが多いんだけれど、その一方で、音それのみを聴いて、眼前、いや脳裏にあるイメージが立ち上ってくるような、その感覚も非常に好きなのです。たとえばある小説が映画化されたときに批判される理由に、“こんなイメージじゃない”というやつがあると思うんだけど、そこからも分かるように、脳内のイメージは往々にして具現化された映像をある意味で超える(それをスカルシネマと表現したのは誰だったか)。分からないことは分かることよりも恐ろしいというか、暗闇が怖いのはそこに何が潜んでいるか分からないからだろう。そこによくないイメージが広がってしまうからだ。と―また話が逸れた、けれどそぎ落とすことはしない。

だから音楽それのみから立ち上がる、明確でない、曖昧模糊としたイメージというヤツがとても好きで、それをもたらしてくれる音楽もまた好きなのです。

さて、インドネシア基盤のネットレーベル、mindblasting Netlabelより。Dea Karinaの作品がフリーでリリースされています。これが初作なのでしょうか。あまり大っぴらに音楽活動はしていないようです。SoundCloudを覗くとElectronicな硬い質感のトラックもあったりするのですが、ここにあるのはAmbient色が強い。Droningな印象もあるサウンドスケープにウィスパーボイスを挿入したスタイルは確かに珍しくはない。M-2では管楽器、M-4ではギターと思しき弦楽器の音が挿入されていて、モヤリとしたウェットな空間の中に出現する、そのAcousticな質感は面白い。

ここで先のイメージの話なのだけれど、第一印象、孤独な風景が浮かんできたのですが、さりとて孤独というどこか後ろ向きな感じも違うかなと思い、このイメージは何というのだろうと頭を捻ったのですが・・・ううむ。そういえば英語でいうところの、lonelinessとsolitudeってどう違うんだろうとネットの力に頼ったのですが(身近にネイティヴな方はいないのです)、“孤独に悩む人は”solitudeとloneliness”の違いを認識すべき”という、ああ前にも読みましたありがとうございますな記事にまたも行き当たる。多分解釈は他にもあるのかもしれないけれど、なるほど私が今作に感じていたイメージはsolitudeだったのだ。1人だけれどさびしくはない。自ら選んだ上での孤独、というニュアンス。だからこうちょっと温かみを感じるというか、冷たい部屋の中で1人で洗濯物畳んでるけど、顔はちょっと微笑んでるみたいな。まあ一人も悪くないよねっていう、肯定的なイメージ。solitary activity。

人里離れた山の中での自給自足の生活、それは決して易しいことではないけれど、どうにかこうにか軌道に乗ってきたようだ。そんな男とたまたま出会う、都会の生活に嫌気がさした青年。ここで暮らしたいという青年に、昔の自分を見るようで、優しさと冷たさをコントロールできない男。男の生活に憧れつつも、最後に青年が出す答えは―みたいな。ま、ステレオタイプだな。


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(CC) by – nc – sa 3.0



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