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タグアーカイブ: J-Pop

PLAYLIST : 2017.02



 I’ll be back…



MIXTAPE : 永遠 PERSPECTIVE




My Mixed Tape #3.

Originally Published on 8tracks : 2013.11.27

Re-Uploaded on YouTube : 2017.01.19


– Tracklist –


 [00:00] _yi. – sugar rush
 ≫ from “OTNJ_B” (2013)
 :: (CC) by – nc 3.0 ::


 [07:26] ANgR MgMT – Exponential Mileage
 ≫ from “Cut Ups EP2” (2008)


 [10:42] superspink – Aeiou
 ≫ from “Forces” (2011) :: (CC) by – nc – sa 3.0 ::


 [12:49] kenji – Air Flowers
 ≫ from “Raindrops” [USC-WR-1303.0155] (2013) :: (CC) by – sa 3.0 ::


 [17:14] Olivaw – A Long Walk
 ≫ from “Tonight We’ll Rewind The Tape With Pencil LP” [UP012] (2012)
 :: (CC) by – nc – nd 3.0 ::


 [21:51] Missqulater – Head Up Big Brother
 ≫ from “Jehm Sounds Pt. 2” [JR015] (2013)


 [24:54] ADREIM999 – 50’s Hate A
 ≫ from “Murky Habits” [IPND014] (2012) :: (CC) by – nc – nd 3.0 ::


 [27:00] HALCALI – Strawberry Chips (JAKAZiD’s Rave Breaks Remix) (2013)
 ≫ by JAKAZiD



桜の下で – 悲しみモニュメント

 桜の下で - 悲しみモニュメント

 – Tracklist –
 01. 【さよならのめまい】
 02. TODAY
 03. あなたと生きた季節
 04. 見送るわ
 05. 哀しみのシャングリラ
 06. 愛しき日々
 07. 楽園のDoor
 08. なぜ?の嵐
 09. 悲しみモニュメント



 - 04. 見送るわ


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 :: Lmited Edition Cassette is SOLD OUT. ::

 Release Date : 2015.11.28
 Label : Aloe City Records

 Keywords : Ambient, Chopped & Screwed, J-Pop, Melodic, Nostalgia, VaporWave, 80s.

 Related Links :
  ≫ 桜の下で on SoundCloud


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UKのレーベル、Aloe City Recordsより。詳細不明ですが、“桜の下で”なるトラックメイカーのリリースです。

なんか珍しく意味が通ってますよね。VaporWave作品にしては。トラックタイトルが実に真っ当というか。まあ空でピンとくることはなかったので調べてみるわけですが、そうしましたらこれらほぼほぼが、おそらく“スケバン刑事”絡みということが発覚しました。ひとつずつ見ましょうか(相変わらず暇ですね私、いやそんなに暇じゃないぞ!)。さよならのめまい楽園のDoor、そしてタイトルトラックでもある悲しみモニュメントはすべて南野陽子のシングルと同タイトル。なぜ?の嵐は吉沢秋絵のデビューシングル、哀しみのシャングリラは大西結花のシングル、と、ここまではすべてスケバン刑事シリーズの主題歌ないしは挿入歌で固められています。おそらくサンプリング元も対応させていると思われます。

残りのトラックがちょっとどう絡んでいるのか分からなくて、たぶん関係ないのではないかと思いますが、TODAYあなたと生きた季節見送るわは岡村孝子のアルバム曲、愛しき日々は堀内孝雄のシングルから、それぞれとられているようです。いずれも80年代。引用元を開示する方もままいらっしゃいますが、トラックタイトルも含めてここまでストレートなのも珍しいのではないでしょうか。それをいったらこのジャケットイメージもモロですが(カセットテープもこのデザインで超クール)。

まあ私は特にスケバン刑事のファンだったわけでもないですし、ど真ん中の世代というわけでもない(かな?)ので、引用されている歌たちに格別に感慨があったりするわけではないのですが、やはり各曲から匂いたつ80年代らしさというやつがChopped & Screwedによる異形化の上で、ドリーミィーに、ときには眩惑的に、ノスタルジアを誘発するのです。特にM-1なんてスリラー映画のスコアのようで、ミスティックかつスリリングという按配。引き伸ばされた‘あなたと生きた季節’にあるNewAge感も面白いし、M-4, 5, 7あたりは哀愁のVHS感というか、サスペンスドラマのエンドロール感というか、ロマンチックな旅情感みたいなやつが共通していて、計算づくのChopped & Screwedでこのフィーリングを引き出しているのか、だとしたらすごいなあ、よく目を付けるよなあと、感心しきりです。

ここまで引用元を明示しておいて歌を使っていないところも珍しく感じます。思うに歌を使ってしまうと、どうしてもあのムォーン、ヴォエエとした排水音みたいなグロテスクヴォイスになってしまって、それが今作で放たれるべき何かを妨げることになるから、カットしてるんじゃないでしょうか。なんて。個人的にはこのやり方は大賛成で、歌を避けた短いフレーズをChopped & Screwedの上でミニマルにループさせることで、より包容力のある、Ambientな、ノスタルジア空間が作られていると、そう感じます。

80年代の日本の歌謡曲を使い、その中でもなぜかスケバン刑事(とりわけスケバン刑事Ⅱ)にフォーカスしたネタチョイスといい、こだわりのレトロスペクティヴ。オリジナルたちをそのまま聴くのとは明らかに違うものがあって、それが何なのか今のところ言葉にできないのですが、正体不明の曖昧模糊だからこそ、より引き込まれるのかもしれませんね。哀愁ノスタルジア。



MIXTAPE : 爽やかないつか


さわやかないつか



The Golden Age.

イラスト : 「そろそろ夏本番?」 by うえすと

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– Tracklist –

 01. MAD spe©ial – Date=大衆的
 from “問題たち” (2015)

 02. Y E Λ R S – くそ懐かしい
 from “くそ懐かしい” (2014)

 03. マクロスMACROSS 82-99 – Miss Macross
 from “CHAM!” (2015)

 04. Mobile Suit Belial – Space
 from “Kokoro” (2015)
 :: (CC) by – nc – sa 3.0 ::
 
 05. TANUKI – BABYBABYの夢
 from “カタカナ・タイトル EP” (2015)

 06. AEON MEMBER – Goodbye, 思い出
 from “That Special, Funky Feeling” (2015)
 :: (CC) by – nc 3.0 ::

 07. Ichi No Yoru – Your Smile
 from “SYSTEM CORRUPTION” (2015)

 08. ナニダトnanidato – SUPER RISER!
 from “Mobile Sailor Gundam” (2015)

 09. タツノコ – Spin City
 from “FUNKY JAMS” (2014)

 10. Neko Furēku – Counterfeit
 from “スキャンダラス” (2015)

 EXTRA. SERVICE AREA – 1000%
 from “Computer Entertainment System” (2014)

 EXTRA. 松谷祐子 – ラムのラブソング (MTM remix)
 from “ラムのラブソング (MTM remix)” (2012)


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聴き返してもみてもベタな選曲。この界隈では人気のある方ばかりを入れてしまった。そういうことを考えると、自分の中ではいわゆるFuture Funk―その中でもマクロスMACROSS 82-99が立役者になったであろうJapanese Discoは、一区切りといった感じなのかもしれません。とはいえ、岡村靖幸の“だいすき”(どのアレンジなのかは分からないけれど)をベースにした‘Date=大衆的’は新鮮でした。余談ですが、91MAINSERVERは日本のバンド、サウンドリゾーツのメンバーである夕一二三さんが運営されている様子です。MelodicなVaporWaveレーベルとして期待しております。

ファンクから骨を抜いたのがディスコという解釈もあるようですが、そうすると、山下達郎のようなファンク(どの時期ならファンクと認められるのかってのは見解が分かれるところでしょうが)をディスコテックに改造するFuture Funkな所業は、ある種の人々にとっては興ざめなのかもしれません。しかしこの分かりやすさ、即効性というのは如何ともしがたい魅力をもっているわけでして、聴けばアラ不思議気分はノリノリ身体だって動き出しちゃうぜって具合にもなるもんで、だからこそリバイバル的な人気も含め、ディスコサウンドは長く愛されてきているのでしょう。まあここにあるのがすべてファンク→ディスコという流れにあるものだとは思いませんし、そもそも私はブラックミュージックに反応しない人間なので、ファンクとかディスコとかどうこう言うのはおこがましい。私は歌謡曲、J-Popとディスコサウンド、クラブサウンドがくっついてるのが好きなんでしょうね。たとえばPerfumeだと“JPN”が好きですし。

Y E Λ R SがマクロスMACROSS 82-99に捧げた‘くそ懐かしい’から、‘Miss Macross’へ続いているのは意図的です(今さらだけど後者のサンプルになっている杏里の“Good bye boogie dance”って角松敏生の作詞作曲なんですねぇ)。大人気TANUKIの‘BABYBABYの夢’をピークに徐々にスローダウンさせたかったのですが、ナニダトnanidatoの‘SUPER RISER!’がねじ込まれています(“Mobile Sailor Gundam”はよいアルバムだと思います! ジャパニーズソングなFuture Funkが好きな人はマストでしょう)。これは伊藤智恵理の‘Merry Christmas’をサンプルにしていますが、“Merry Christmas”や“Christmas Song”といった歌詞がすべて“よかった”になってますが、何故なんでしょう。そういうヴァージョンがあるんでしょうかね、ちょっと謎でしたので記述。

享楽的でもいーじゃねーかみたいなことを書きましたが、それを否定する意味合いで、ということもないんですが、人によっては蛇足と言われるかもしれませんが、最後に2つエキストラ。この流れでオメガトライブならFuture Funkだろうと思わせて、Juke/Footwork~Technoにトランスフォームな‘1000%’はとっても好きです(アルバム自体とてもオモシロいです)。最後はイメージ画像もラムちゃん使わせていただいてますし、Drum ‘n’ Bassなラブソングで終わってます。



MIXTAPE : CHASE THIS LIGHT


chase this light



“Tonight, oh chase this light with me” (word by Jimmy Eat World)

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– Tracklist –

 01. Twintails – Unnatural
 from “Volume One” [PA | C01] (2015)

 02. MEISHI SMILE – PALE
 from “LUST” [ZL-18] (2014)

 03. Yoshino Yoshikawa – I’ll See You Again
 from “Last Movement” [MARU-118] (2013)

 04. Stepic – Mille Feuille ft. AYA (Plutian Remix)
 from “Mille Feuille” [SKR-001] (2015)

 05. なべやまひでき feat.GUMI – できたら魔法が解けないように / Cast A Spell On Me, Baby
 from “なべやまWORKS 10曲パック” (2014)

 06. lexis✩shii – it’s only goodbye
 from “it’s only goodbye~no, longer” [PA~01] (2014)

 07. ryouta pinky a.k.a 桃色技術音楽堂 – cutie magic (Musicarus Sunrise Magic Remix)
 from “Cutie Magic ” (2011)
 :: (CC) by- nc- sa 3.0 ::

 08. fu_mou – Green Night Parade (feat.星子)
 from “Green Night Parade” [ALTM-020] (2011)
 :: CC by – nc 2.1 jp ::



Oh My Muu – Self Help EP [ZLEP​-​23]

 Oh My Muu - Self Help EP [ZLEP​-​23]

 – Tracklist –
 01. Expectations (feat. Ulzzang Pistol)
 02. Reciprocation (feat. Yeule)
 03. Late Bloom (feat. No Rome)



 - 02. Reciprocation (feat. Yeule)


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 Release Date : 2015.07.21
 Label : ZOOM LENS

 Keywords : Ambient, ChillWave, Electronic, J-Pop, K-Pop, Shoegaze, SynthWave, Vocal.


 Related Links :
  ≫ Oh My Muu on Facebook / on SoundCloud / on Twitter

  ≫ Ulzzang Pistol on Facebook / on SoundCloud / on bandcamp / on Tumblr / on Twitter
  ≫ yeule on Facebook / on SoundCloud
  ≫ no rome on Facebook / on SoundCloud / on bandcamp / on YouTube / on Twitter


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Meishi Smileが牽引するアメリカのネットレーベル/ミュージック・コレクティヴ、ZOOM LENSより。アメリカのトラックメイカー、Oh My Muuのデビュー作がフリーでリリースされています。これまでに他の名義での活動があったのかは分かりませんが、現時点では今作収録のトラックしか公開されておらず、そう考えると、これが世に向けて放たれた本当に初めてのトラックであるのかもしれません。

ZOOM LENSからリリースのあるUlzzang Pistolやyeule、またUlzzang Pistolの盟友であるno romeといった豪華メンツがヴォーカリストとして参加しており、彼らの声が表情豊かにトラックを彩りさまざまなシーンを演出しているのは確か。しかしトラックそのものが持つ力も相当に強いものがあって、この突然の登場にはまったくもって驚かされます。

グリッターでドリーミィなChillWave/SynthWave‘Expectations’を彩るのはUlzzang Pistol。彼の声はやっぱりロマンティックで悲しみをもっていて、歌が響き始めるや、リスナーの中には感情性を持った景色が広がり始めることでしょう。彼の‘Girlfriend’なんかはMVも含めてそうだけど、手の届かない悲しみが漂っていて、それは人間にとって普遍的ともいえる悩み苦しみの種でもありますので、彼の声(そして‘Expectations’)は、多くの人の胸を打つことでしょう。

M-2の‘Reciprocation’が打って変わって、淡々としたリズムを活かした、抑えた筆致のDigital-Shoegazeになっており、これがまたよいんです。ウィスパーなタッチで幻想的に唄われるYeuleの歌声も、はかなさや無常さを感じさせます。霧に包まれた景色の中で、徐々に視界がフェイドアウトしていくような、とても幻想的で、けれどどこか寂しくて、そんなイメージが頭に浮かんでくるのです。それでも軽やかに広がるコーラスやシンセのレイヤーには音楽的な心地よさが確かにあって、すなわちPopでSadで、私のハートのど真ん中を打ち抜くトラック。すばらしい。

‘Late Bloom’はグリッターなシンセサウンドと、ディレイ、リバーヴするヴォーカルとが入り乱れる、聴きようによってはサイケデリックなトラック。ヴォーカルを勤めたno romeに関しては、私の中で勝手にUlzzang Pistolの先輩格のようなイメージを持ってしまっているのですが(実際二人ともかなり若いのでどちらが上かはよく分かりません)、このトラックに関しても‘Expectations’をさらに眩くしたようなイメージです。M-1やM-3では特にヴォーカルを中心に据えた、歌をど真ん中で聴かせるつくりなので、この辺りが歌謡曲のようなイメージにつながっているのでしょう(これはSoutheast AsiaのインストゥルメンタルなElectronic musicにおいてもそうで、メロディをど真ん中で鳴らす傾向があります)。そのサウンドスタイルがJ-PopやK-Popといったキーワードにも結びつくのでしょう。つまりPop musicということです。

ZOOM LENSの嗅覚というのは本当に凄まじくて(前にも似たようなこと書きましたが)、少なからずクラブミュージックにもつながるレーベルカラーを持ちながら、移り変わりの激しいそのシーン・時流にはほとんど影響を受けず、それでいてリスナーの耳を奪う、Pop musicとしかいいようのないリリースを毎度毎度くりだしてくる、その鋭さたるや。それらリリースは、満を持して、というアーティストのときもありますが、まったく注目されていなかったアーティストをフックアップしてくるときも同様にあって、どこからどうやって見つけてくるのか、どんなアンテナのはり方をしているのか、毎回驚かされるのです。このOh My Muuも然り。脱帽です。

ということで今作、わずか3トラックですが、あいさつ代わりとその可能性を示すには十分すぎるEPです。次作にも期待します!!


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Artwork by Zeon Gomez
Mixed & Mastered by Rob Duffy



わたしのココ – 落穂拾い2010​-​2013

 わたしのココ - 落穂拾い2010​-​2013

 – Tracklist –
 01. わたしと歩いていると恥ずかしいの(別mix)
 02. わたしのうんちをたべてください
 03. 恋愛の神様
 04. おやすみ、マイ・コメディアン
 05. ロンリーホーム
 06. 変なおばさん
 ※2016年のリイシューに際してM-7‘こうでなくっちゃね!’が付け加えられています。


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 Release Date : 2014.03.30
 Label : Not On Label

 Keywords : Alternative, Electronic, J-Pop, Vocaloid.


 Related Links :
  ≫ わたしのココ on Last.fm / on bandcamp / on YouTube


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もっときちんとコレクトしておくんだったなあと、ちょっと後悔しました。たとえばUGUから出ていたセルフタイトル作“わたしのココ”とか、bandcampでセルフリリースしていた“きせつのうたのアルバム”とか。UGUはなくなってしまったし、“きせつのうたのアルバム”はいつの間にか消えてしまった(※2016年にトラック追加でリイシューされました!)。この“落穂拾い”をしっかり聴いた私は今、そんな後悔の念にさらされています(追記:でもUGUからのリリースは現在bandcampで公開されているものと同一。ジャケットは違うけど)。

“2010-2013”というワードがあるので、ニュアンスとしては音源集、コンピレーションのような感じなのでしょう。“愛してるって言われたいの”や“まごころを君に”と同じラインに位置しているのかもしれません。でも内容的にはその2作とは大きく異なっていると思います。今は販売作品としてリリースされている”カラダは正直”(人間大學レコード)や“Zombie Magic”と比較してどうなのかというところは、きちんと聴いていないので正直ハッキリ分かりませんが、しかし評判から察するに、おそらくそれらは今作につながる作風なのではないかと。

ボーカロイドユニットであるわたしのココは、音声合成ソフトLaLaVoiceを使って、一貫して少女対世界の関係性、そこにある悲哀を描き続けてきました。歌詞に現れる少女はときに二次元のそれであり、LaLaという名前で表記されているメンバーと、自然イメージが重なってゆきます。自己嫌悪と自己破壊願望に染まった、息苦しい音像と歌詞世界。メロディをたずさえながらも、Noiseにまみれたダークなサウンド。頻繁に用いられるNoiseは、攻撃は最大の防御とばかりに触れられたくない部分を隠しながら、同時にその鬱屈した気持ちが持つ、ベクトルの強さを示していたようにも思います。

ちょうど今作でいえば、前半の2曲“わたしと歩いていると恥ずかしいの(別mix) ”、“わたしのうんちをたべてください”(強烈なタイトル。Coccoがかつて自分の創作物をウンコ呼ばわりしていたことを思い出す)は、これまでの作風と大きく変わるところはありません。でも3曲目以降を聴いて、慌ててしまいました私。J-Pop感がスゴい。こんなだったっけ!?ってビックリして、過去作を聴きなおそうと思って、HDをひっくり返したんですが、ウソ持ってないじゃんオレっていう・・・、そして冒頭の言葉へと至ったわけです。

思春期的な肥大した自意識や、一事を万事と捉える狭く(そして重い)世界観が、どこにも見られない。目の前に落ちている重いハンマーを何とか持ち上げないと自分は幸せになれないと信じ込んで、でも重くて持ち上げられないって悩んで、これじゃ幸せになれないって自暴自棄になっていた人物が、別にこれじゃなくてもいいんだって、潔くハンマーをあきらめて、他の落し物を探しに出かけたような、新たな視点の存在が、とても頼もしいのです。何かを得るときは何かを失うときと言いますが(だから何かを手に入れるために何かを断つ、という考え方があるのでしょう)、ここにはある種のあきらめがあって、でもそれ後ろ向きではなくて、視線は前を向いている。自分を客観視して、嘲笑うことができている。決して明るさ全開とかそういう感じではないのですが、とてもストレートに希望の光が感じられて、胸を打ちます。

衒いのない歌詞がすごくスキです。

また一人戦線離脱した 笑顔が眩しい報告ハガキ まんざら楽しいアラサー女子会 それも今年で終わりかなあ / またひとつ歳を喰っていく TVバラエティーとハッピーバースデー 子供の頃のわたしが見たなら 卒倒するかも なんてねw  “恋愛の神様”

誰かがいて生きていけて 足りないもの 大切なもの 今だから分かるけど 結局うまくやれなかったのは 故障じゃなくて もはや仕様なんだって 諦めてもいるんです / でも観客席のどこかで 君はきっと 笑ってくれてたよね? / そういうことにしてる “おやすみ、マイ・コメディアン”

ロンリーホーム 帰りたくないな ロンリーホーム 飲みに行きたいな ロンリーホーム 何か淋しいな ロンリーホーム 誘う人などなくて ちょっぴり涙 あれ、変だな、笑えるな、たぶんわたしも歳なんだな “ロンリーホーム”

そうなの コンプレックスは今もあるけど 他人の数だけあるたくさんの鏡の中 可愛く見える角度もあると気づいたとき わたしの苦しみと青春は終わった / 憧れてたわたしには永遠になれなくても 無駄じゃなかったって いま 言い切れます 買い物帰りの夕焼けキレイで泣いてます そうよわたしが変なおばさんです 幸せなコメディアンです “変なおばさん”

歌詞だけ読んで涙出てきたのなんて、いつ以来だろう。たぶん私も歳なんだな。

見晴らしの良い、小高い丘の上。眼下には長閑な線路。走る列車を眺めながら、微笑んでいる。過ぎていく列車の中には、いつかの私。過去にお別れ。列車が去った後に吹く風は、どこか爽やかで―。クルリと背を向けて、後は二度と振り返らない。

これ以降、どんな方向に舵を切るのか分かりませんが、私個人としてはこの路線が続くとうれしいなあって、素直にそう思います。これまでと違ってイラストを一切使わないジャケットイメージにも何らかの意思を感じます。

でも過去作にもとても好きな曲があるので、すいません貼らせてください―



 - まごころを君に (from “まごころを君に”):こんなはずじゃなかった



 - walk to death (Live)  (from “愛してるって言われたいの”):めちゃめちゃカッコいい。パンク。


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わたしのココ – 君のように (2008) (from “わたしのココ”)