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タグアーカイブ: Pop-Punk

Crying on Vacation – Frankie [GST​​-​​21]

 Crying on Vacation - Frankie [GST​​-​​21] Cover

 – Tracklist –
 01. Frankie
 02. Fairytale, Fairytale



 - 01. Frankie


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 Release Date : 2018.04.20
 Label : Galaxy Swim Team

 Keywords : Alternative, Indie, Pop, Pop-Punk, Power-Pop.


 Related Links :
  ≫ Crying on Vacation on Twitter

  ≫ Noah Hafford on Facebook / on SoundCloud / on Twitter
  ≫ Dominic Nohai on Twitter


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Galaxy Swim Teamのファウンダーの一人でもあるNoah Haffordが率いるバンド、Crying on Vacationの作品がリリースされています。バンド、とはいってもどれほど強い力でバンドとして結びついているかは分かりませんが、少なくとも今作は4人で作られた作品の様子。前作”So Dude, What Are You Doing After High School​?​” はほとんどNoah Hafford個人による製作だったようなので、バンドというよりはソロユニット的なニュアンスなのかもしれません。余談ですけど、前作も良いんですよねえ。ジャケットイメージもはっきり記憶しているんですが、なんでここで紹介せずスルーしていたのでしょうか。ということで、今作が気に入った方は前作も是非。

で、今作はせっかくバンドで作ったにも関わらずたった2曲しか入っていない! 2曲目はアコースティック調だからバンドサウンドが活きている感じでもないし、ちょっと勿体ない印象です。というのも1曲目を再生した途端のこの疾走感、爆発力ががたまらなくカタルシスで、この調子で全編突っ走ってくれたらなあという思いがあるからです。たぶん‘Frankie’は別れの曲だと思うんですが(違ったらゴメンナサイ)、胸中に湧き上がるやるせなさを全力で振り切ろうとするかのような、この疾走感たるや。ギターのワンフレーズで引っ張りまくりますが、これもまた音楽の魅力。気持ちが良いんですコレで。ミニマルな中で緩急があって、感情性があって、グーンと気持ちが引っ張られる。

Noah Haffordはソロ名義だとChillWave風味のElectronicでセンチメンタルなPop musicを作ってて(このブログでも何回か名前が出てきたと思います)、こういうパンキッシュな曲を作るってことが意外だったんですが、でもやっぱりPopに仕上がってて、どうしたってこの人はPopに向かっていくんだなあと、その志向性には恐れ入ります。しかしこのちょっと鼻にかかったような歌声がアグレッシヴな曲調にまたマッチしててですね、このコンビネーション、個人的にはLagwagonのJoeyを思い出しました。

2曲目は先にも書いたようにアコースティックでしっとり締めくくる感じで、シングルという受け取り方をすれば、この2曲でバランスがちょうど取れてる、のかな。

この作品だけだとPop-Punkみたいな感じだけど、前作では骨太なギターにご機嫌なメロディがさく裂するPower-Popなトラックもあるので(下に1曲)、Weezerとか好きな方にもアピールすると思います。いずれにせよ、今作と共に良作。



 - Skippy (from ”So Dude, What Are You Doing After High School​?​”)


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Noah Hafford – Guitar, vocals, lyrics, mixing and mastering
Jason Hallyburton – Lead guitar, engineering
Adrian Leifson – Bass
Dominic Nohai – Drums

Artwork by Sydney Landis (@ohhisydney)
Music video shot, edited, and directed by Danny Spiteri

(CC) by – nc – sa 3.0



Fuufuufuufuu – Fuu

 Fuufuufuufuu - Fuu

 – Tracklist –
 01. City lights (Intro)
 02. My girlfriend is a badass robot
 03. Digital dreams
 04. Haven’t We Met Before?
 05. With you



 - 01. City lights (Intro)


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 Release Date : 2014.08.04
 Label : Not On Label

 Keywords : Alternative, Chiptune, Electronic, IDM, Pop-Punk.


 Related Links :
  ≫ Fuufuufuufuu on Facebook / on SoundCloud / on bandcamp


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スペインはバルセロナからのニューカマー、Fuufuufuufuu(フーフーフーフー)。彼の初作がbandcampを通じてフリーでリリースされています。ジャケットの右隅には“フーフーフーフー”とカタカナで表記がありますし、ジャケットイメージにしても、どことなくジャパニーズなテイストを感じます。

親しみやすいPOPな作風です。M-1なんかを聴くと、打ち込み色の強いPopなElectronic music、というイメージがありますが、次のトラックがはじまると、どうやら肝はAlternative, Pop-Punkにある節がうかがえます。決してバンド感や肉体性がある作りにはなっていませんが、それでもやはり疾走するギターと乾いたドラムの交錯には、いわゆるクラブミュージックとは違った形の高揚感があります。

ギターサウンドにChipstyleの音色を持ち込んでくるあたり(そんなに大仰ではないけれど)は、netaudioの界隈でいえばAnamanaguchiが立役者としてあげられますが、個人的にはこのFuufuufuufuuのスタイルには、Slime Girlsを重ねたい気がします(Cyclops Rockも遠くない)。バンド感のあるトラック作りにこだわらず、Electronica/IDMやSynth-Popとでも呼べそうな、メロウなElectronic soundを随所にちりばめている辺りに、特にその思いを強くします。そのせいもあるんでしょう、このIndietronica, Shoegaze, Pop, そしてJapaneseを感じるElectronic soundには、ZOOM LENSがよく似合います。

M-1のPopな電子の響きから、M-2のディストーショナルなギターへの流れなんかは、聴きどころかと。確かに空気を変えつつも、作品のカラーは一定に保つ、そのバランス感覚もナイスです(だからトッ散らかった印象はないのです)。どのトラックにもメロディが流れている点もよいんですが、勢いで走るだけではなくて、M-3やM-5のようなミドルテンポのトラックでもきちんと聴かせてくれるのが、さらにポイント高いです。M-4や5では、ブラスの音色を使ってドリーミィな哀愁を演出してくる辺りもユニークです。

というわけで、非常に聴きやすいし、まとまりもよく(ジャケットもいい)、優れた作品だと思うわけですが、あと一歩突き抜ければ、もっともっと知名度を獲得できるでしょう。是非とも精力的に活動して、バンバンPOPなトラックを聴かせてほしいですね。


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Artwork by Soda from the hut
www.facebook.com/sodafromthehut



Мой Сосед Лао Цзы – Light [BL_25]

 Мой Сосед Лао Цзы - Light [BL_25]

 – Tracklist –
 01. Morning To You
 02. Draw Days Of Light
 03. Founded Place
 04. Crawling (Linkin Park Cover)
 05. Fe2O3
 06. Jump Start
 07. Try To Be Someone (Spring Field Cover)
 08. Breathing ([List of TV Shows] Shot in Las Vegas Cover)
 09. It Hurts (Angels & Airwaves Cover)
 10. Space Adventures
 11. You Are My Best Friends In The World
 12. Master Chin
 13. Seaside (The Kooks Cover)
 14. Kiko Oma



 - 01. Morning To You




 - 06. Jump Start


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 Release Page :
  ≫ [ Internet Archive ] / [ ifolder ] Download Free!
    (※ifolderからのダウンロード方法については、こちらを参考にしてください)

 Release Date : 2012.11.14
 Label : BleepLove

 Keywords : Chiptune, Electronic, Emo, Melodic, Pop-Punk.


 Related Links :
  ≫ Мой Сосед Лао Цзы on Last.fm / on bandcamp / on VK (VKontakte) / on PROMODJ


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ロシアン・チップチューン・ネットレーベル、BleepLoveより。Chiptuneデュオ、Мой Сосед Лао Цзы(My Neighbor Lao Tzu)の作品がフリーでリリースされています。以前の作品を紹介した時にも書きましたが、もともとはポスト・ハードコアをやっていた二人が始めたユニットで、当初はАлексейというメンバーがいたようですが、2010年に彼は離脱、現時点のメンバーはАндрей ГондаとАндрей Порубовの二人であるようです。

彼らの場合、名前の表記のスタイルがいくつかあるので、当初はなかなか彼らの作品だと気付けなかった。まずロシア語、キリル文字表記でМой Сосед Лао Цзыが公式だと思うんですが、英語表記のMy Neighbor Lao Tzu(これだとすぐ分かるけれど)、あとはそれを省略してMNLTなんてのもある。今作の場合、レーベル側の表記がこのMNLTだったので、これがまさかMy Neighbor Lao Tzuの略だとは気付けなかった。聴いてみて、やたらとMelodicなChipstyle/Pop-Punkだったので、探ってみたら彼らに行き着いたという次第。なんだお前らだったのかよ!っていう。

というわけで、以前やっていたというポスト・ハードコアの名残だとは思うんですが、ゴリッとしたギターやドラマチックな曲展開を躊躇せずに盛り込んだ、ChipstyleのPop-Punk作品になっている。この手のサウンドってめずらしくないとは思うんです。ChipMetalなんかもそうだけれど、Chipsound/Chipstyleに豪快なギターやドラマチックな曲展開を積極的にとりいれた作風というのは、確実にひとつのジャンルとして定着していて、作り手も聴き手もすでに存在している。じゃあそういう作品を聴くときに、サウンドの新奇性以上に気になる点がどこかという話だけれど、もちろんPopか否かという点も外せないんだけど、サウンドの落としどころがどこかっていう点が、私は気になる。トータルでみた場合に、バンドサウンドに寄っているか、それともChipsoundに寄っているか。

このMy Neighbor Lao Tzuの場合は、土台がChipsoundだと思うんですよ。その中でPopなPunkやEmoに通じる音を鳴らしている。だからバンドサウンドにピコピコ音をとりいれたのとは、向きが違う。また決してPunk/Emoに染まりきっているわけではなくて、あくまでもそのエッセンスをChipsoundの中に放り込んで、気持ちのよい音を鳴らしてくれている。だから表現としては、Pop-Punkであり、Chiptuneでもあるのだ。融合。バランス感覚がすごく優れている。それを象徴しているのが、今作の‘Jump Start’だと思うんだけど、いきなりSka Punkなイントロで高揚感を出したあと、すぐにChipsoundが鳴らされていて、でもこの急激なスイッチングにも関わらず、スムースな聴き心地がある。これはすごい。

M-4, 7, 8, 9, 13はカヴァーになっている。ハードコア~オルタナ~ファストパンクをChipsoundとブレンドして見事にMy Neighbor Lao Tzu色に染めているんだけれど、このカヴァーに見てとれるように、彼らの志向のひとつとして、バンドサウンドが作り上げるケミストリーというものがある。それをChiptuneで作り上げるというのはすごくすごく難しいことだけれど、彼らはそこに向かおうとしているようにも感じる(特に上に書いた‘Jump Start’を聴くとそれを強く感じる)。‘Fe2O3’やラストの‘Kiko Oma’では、ハードな音からはやや距離を置いて、メランコリックな一面も見せてくれる。その幅広さも魅力のひとつだ。

少なくとも現時点では彼らの最高傑作ではあるまいか。Chiptuneという点から見ても、異論はあるかもしれないけど、やはりすぐれたアルバムだと思う。過去の作品も気になる方は、上記のリンク先をたどるなどして、探ってみてください。


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(CC) by – nc – nd 3.0