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タグアーカイブ: Synth

PLAYLIST : 2020.04




 She lives in a dream world [a world of her own].



LOSTSLEEP – L O S T S L E E P

  LOSTSLEEP - L O S T S L E E P

 – Tracklist –
 01. foolish heart
 02. me & you
 03. love again
 04. sinner’s blood
 05. fuck yourself
 06. told you
 07. be mine



 - 01. foolish heart


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 Release Date : 2020.03.31
 Label : Ezhevika

 Keywords : Chill, Electronic, Indietronica, Synth, Vocal.


 Related Links :
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時間の感覚がずれている。遅いような、早いような、不思議な感覚が続く。どういった時間の過ごし方が最も自分にとってよいことなのか、考えるが、心に巣食っている不安というヤツが、いつも邪魔をする。集中を妨げる。どんな状況になっても結局不安というヤツは消えていかない。水道の蛇口からゆっくりと水をだし、空のヤカンに水を満たしていく、そこに生まれる波紋に視線を向け、とめどなく動き続ける水流を、グルグルと追っていく。さながら私の心の中のようではないか、ゆっくりと、ゆるやかに、何かが渦を巻きながら、貯まっていき、そしていつかは溢れ出る――

などということを私がやっている最中も、世界には、相変わらず――本当に相変わらず、音楽が流れていた。

ベラルーシはミンスクのレーベル、EzhevikaからリリースされたLOSTSLEEPのセルフタイトル作。ウクライナ、ドラツクのトラックメイカー。おそらくは初作だと思うんですが、いい意味での裏切りが耳を引きますね。M-1, 4はヴォーカリストを招いてのウタモノトラックになっているんですが、この歌声のエレガントな調子からして往年のトリップホップなリズム系が似合うんじゃないかなあ、というか、そういうドゥビーン、ズブゥーンというダビーでヘビーでスロウなリズムを予想してしまっている私がいたんですが、全然違った…。4つ打ちバスドラムが響いた瞬間のこの新鮮な空気たるや。そしてアンバランスにも思えるデカめのシンセによるアンビエンス。そこからさらにリズムの手数は増えて慌ただしくなっていく中で、歌声は優雅に響き続けるという。M-4もいろんなエフェクトを散りばめた上で醸されるこのチルな空気のウタモノトラック、いいですねえ…ちょっぴりノスタルジア。

M-2はやはりシンセの包容力ある空間とBreakbeatも交えてちょっとアブストラクトな出だしでダークな方向にいくかと思いきや、まさかの哀愁ブラスが鳴り響いて、夕暮れの都市風景が目に浮かんでしまうじゃありませんか。M-3もこの冒頭の音色、なんていうんですかコレ、不勉強で分からないんですが、この音色すごく好きなんですよ。夜の底っていうか、都市の夜景が浮かぶような、しっとりラウンジな感じで行くかと思いきや、でもやっぱりそこから転じて、Electronicな方向でMelodicにまとめるっていう。M-6もPost-Punkみたいなフレーズが初っ端に出てきて通底するんですが、なんでここにコレなんだろうなあーという不思議な按配です。そのままなだれ込むM-7も尖がったシンセフレーズから始まって、徐々にいろんなサウンドフレーズが重なってビルドアップされていくにぎやかなトラック。もっとよい再生環境で聴けばまた違った印象になりそうな気もします。

M-8がようやっと、私が初めに今作に抱いたイメージに近い音像、かな、という感じです。スロウでダビーな空間処理で、ちょっぴりダークっていう。最後のトライバルな調子とか雄々しくて面白い。全体通して聴いてみると、今作って似た音色が多いような気もするんですが、各トラックは意図的にコネクトされているそうなので、敢えての作りなのかなと思います。“All tracks are connected with each other, from youthful exuberance to self-perception. All that is left is to walk on and aim for the best.”とあるので、みなさん自分なりにここから何かを読み取ってみるのも、また一興かと思います。

習作のようなニュアンスも感じられますが、さりとてこのユニーク、絶妙なバランス感覚も好ましくありますので、今後もこのPOP指向を保ちつつ、バリエーション豊かなトラックを期待しております。◎。


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 Credit

Music: Danil Markov (LOSTSLEEP)
Vocals (Tracks #1, #4): Axu Dzhuraeva
Design: Alexander Goluziy (Blood Burner)



The Learning Company ® – Observations on Ritual Landscape, Pilgrimage, and Human Sacrifice in the Southern Ouvis Region [PHANTOM-22]

 The Learning Company ® - Observations on Ritual Landscape, Pilgrimage, and Human Sacrifice in the Southern Ouvis Region [PHANTOM-22] Cover

 – Tracklist –
 01. Mountains of Sustenance and Cliffs of Paradise in Uvaisan Pilgrimage
 02. The procession leaves the village with drummers, flutists, ritual officials, and red banners – proceeding to Mount Uwei. They ascend and play their instruments until they reach the summit; there they play all night until the third day and do not sleep so they can preside over their Gods.
 03. Uvaisan Ritual Object
 04. What It Looks Like to Us & the Anthropological Terms We Use to Describe an Evil
 05. Uvaisan Pilgrims Ascend Mount Uwei
 06. Acropolis flanked by cliffs, ritual architecture, large zoomorphic figures, and three lakes
 07. Curved mountain that resembles depictions of Shu’ve in Uvaisan codices, near the Kajai’sha River
 08. Cannibal Women Descending a Stone Causeway
 09. The Apparition of Mary Above Pilgrims at the Shrine of Uvaisan
 10. Ritual Cave at the Ruins of Uwei
 11. One tribe’s sacred pilgrimage to a Shu’ve hidden temple goes haywire when the cave turns out to also be a backdoor to a wrathful jungle deity
 12. Uvaisan shrine of piled stones in a pool of blood at the end of a tunnel
 13. Incense burners light the way to an exit
 14. Uvaisan Pilgrims Sacrifice a Young Male at a causeway terminus, Crest of Zaisan
 15. Blood & Springwater Flowing Over a Ritual Cliff at Zaisan
 16. Mouth of the Sacred Shu’ve
 17. Line of Basalt Monuments Near Mounds, Spring, and Hills, Zaisan
 18. Ouvis Islands & Ritual Waters
 19. Conclusions: Neutralization/Sword of Saint Michael



 - 06. Acropolis flanked by cliffs, ritual architecture, large zoomorphic figures, and three lakes


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 Release Date : 2019.02.19
 Label : PHAṅTom ᴀᴄᴄᴇSS haze

 Keywords : Dungeon Synth, Midi, NewAge, RPG, Synth, VaporWave, VGM.


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“懐かしく思い出した。本格ミステリィの潔さを”。というのは、周木律さんの書いた推理小説“堂”シリーズの第一作“眼球堂の殺人”に、森博嗣さんが寄せた惹句。今作を聴いていてそんな言葉がよみがえったのは(ちなみに“堂”シリーズは2019年2月刊行の“大聖堂の殺人”を以て、完結した)、懐かしく、潔い、というワードがあてはまったからに違いない。

てっきり動きを止めたと思っていたPHAṅTom ᴀᴄᴄᴇSS haze(ex. ♱ )がちゃっかりカムバックしていることに気づいて、リリースをチェックする中で、圧倒的異彩を(というかこのレーベル/コレクティヴのリリース全体が異彩な気もする)放っていたのがこの作品。そもそもレーベル/コレクティヴなのか、一人が複数名義を使って作品をリリースしているだけなのか、いまだに判然としませんが、今作の作り手はThe Learning Company ®。“原子カフナCAFE”の拡張版、“原子カフナCAFE (a moderately enhanced audiophonic experience) ”の作り手としてその名前を見ることができますし、Karen Weatherlyの作品にもクレジットされています。

たとえばそう、Karen Weatherlyの“A Separate Reality”について、それはCarlos Castaneda(カルロス・カスタネダ)の著作に基づいた(架空の)冒険譚にあてがわれたサウンドではないかと、私は想像を逞しくしたわけですが、今作についても、これは似たコンセプトなのかなあと思い、ここに秘められている物語の源を探ってみようと試みたわけですが、さっぱり分かりませんねん・・・。各トラックのタイトルから何となく察するに、そしてタグに“RPG”と使われていることからして、やはり何がしかの冒険(それもビデオゲームの中の)がイメージされているのだろうとは思うのですが。このレトロな洋ゲー感丸出しのジャケットイメージとかどっから持ってきてるんだろう・・・知りたかったぜ。現代の少年が遺跡の中で不思議な剣を見つけて、異世界へ旅立つ・・・てまあ、ありきたりだけど、そんなお話が下地にあるのかなあ。

曲はMIDI風の音源で軽快な部分もあるんですが、トラックタイトルはけっこう穏やかじゃないですよね、M-12は‘Uvaisan shrine of piled stones in a pool of blood at the end of a tunnel’だし、M-14, 15も‘Uvaisan Pilgrims Sacrifice a Young Male at a causeway terminus, Crest of Zaisan’‘Blood & Springwater Flowing Over a Ritual Cliff at Zaisan’と、血のプールに石を積み重ねて作られた建物だったり、生贄や儀式と、血なまぐさいイメージが並んでいます。そういった部分のせいもあるんでしょうか、曲自体に圧力は決してないんですが、どこか重々しく、グロテスクに感じられてしまうのです。なんなら導入部のM-1にいつかのOPN(Oneohtrix Point Never)を感じたせいもあるかもしれません。メロディはあるけれども決して明るくはなく、ときおりバロック音楽やフォークロアを感じさせ、なおかつVGMを匂わせるという体裁からは、Dungeon Synthと共振するものを感じますし、積極的にその方向から紹介する人がいてもおかしくない。MIDI風のサウンドにごまかされてしまう部分もありますが、よくよく聴くと、面白いし、よくできている作品だと思います。私の中では名うてのトラックメイカーですね。

そう、“懐かしい”MIDI風のサウンドを、“潔く”使っていながらも、なんで”VaporWave”なん?て言われたら正直分かりませんよそんなもん。明らかに“過去”のものであるMIDIサウンドをNewAge調の大仰なサウンドと共にリバイヴさせているという点、プラス、その大仰さの中に漂う不穏なサウンドが、VaporWaveの何たるかを感じさせるからでしょうか。・・・にしてもタイトル長いなあ、いや、長いよなあ。

なぜか聴いていて思い出したビデオゲームがあってですね、いずれもKEMCO(ケムコ)が発売した作品で、“シャドウゲイト”と“悪魔の招待状”でした。不気味なんだけど、どこか滑稽、そして世界はファンタジーという部分で、リンクしたのかもしれません。以下に―













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