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タグアーカイブ: VaporWave

ブルックル – discography 2018

 ブルックル - discography 2018 Cover

 – Tracklist –
 01. ひばりが丘 [dvdkm]
 02. im like so desperately social
 03. i dont even say a word
 04. memory…
 05. shes so cute
 06. she controls my emotion
 07. eternity【不安と短い金髪】
 08. me and you (it never works out)
 09. ピンクパラソル
(※私が初めて目にした時よりトラックが増えているので、今後も追加されるのかもしれません)



 - 08. me and you (it never works out)


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 Release Date : 2018.01.01
 Label : Not On Label

 Keywords : Beats, Hip-Hop, Indie, Lo-Fi, Trap, VaporWave.


 Related Links :
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ノスタルジアとグロテスクなイメージはこと私の中ではなぜか結びつきやすい。なぜか。そこに純粋な何かがあるからだろうか。ブルックル(あるいはブロックル)の作品にある、ノスタルジックで、でもグロテスクで(それは主に視覚的な部分による)、無垢なイメージは、私の中できれいに結びつく。そこに違和感はない。

抒情的なピアノの旋律を活かしたBeatsなトラックが主になっているようで、VaporWaveというよりはBeats/Hip-Hopに寄っているような気がします(チキチキビートはTrap経由だろうか)。でもこれまでの作品の中ではもっともVaporWaveに接近しているのかもしれない。nemuri winter系というにはちょっと煙っぽくて、memory cardsに近しいような気もするけれど、あんなにドリーミィではない。M-2なんか十分にドリーミィじゃないかって言われるかもしれないけれど、この日曜日の昼下がりに何もすることがないときの空気みたいな、ダルッとした調子、どちらかというと憂鬱ではあるまいか。M-3にあるような日本語のセリフをサンプリングしたスタイルも珍しくはないけれど、そこから醸される恋愛に関しての思い悩みは多分に思春期的で、やはりそこには無垢なイメージがよく似合う。

リノリウムの床と、ちょっと暗い体育館と、紺色のブレザーを着たあの娘と、いつも晴れない私の気持ち。頬杖ばかりつく机の上。正面玄関、下駄箱の前に植わっていたのはサルビアで、その蜜を吸っていたのは、もっと前の記憶か。懐かしいけれど、特別に楽しくはない記憶が、フワリとよみがえる―明るくもなく、ちょっぴり憂鬱な毎日。それを懐かしく感じさせてくれるのが、音楽の素敵なところ、かもしれない。いつか見ていた景色も、意味のあるものに、思わせてくれる。喜びも、悲しみも、やがて懐かしさに変わる、のか。しかしそこにあった無垢で、それゆえにグロテスクな憧憬はいずこへ――果たしてそれは、懐かしさと共に、蘇る、のか――


intentional.trauma / 君へ恋文



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 Note :

tracks i released by themselves or on compilations in 2018
please support the people who helped share my music by supporting the tapes im featured in
credits

dvdkm

Some rights reserved. Please refer to individual track pages for license info.



AVION – Dreamin [AS139]

 AVION - Dreamin [AS139] Cover

 – Tracklist –
 01. where are you?
 02. sky full of stars
 03. dreamin
 04. mysterious
 05. relax please
 06. natural beauty
 07. stranger
 08. under the rain
 09. bored
 10. beach
 11. hot summer
 12. chillin easy
 13. 夜club 1988
 14. 奇妙thoughts
 15. flashbacks



 - 01. where are you?


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 :: Cassette is available. ::

 Release Date : 2018.01.30
 Label : Adhesive Sounds

 Keywords : Ambient, Dream, Meditative, NewAge, VaporWave.


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音楽作品に対する期待値っていうんですか、理想値っていうんですか、そういう線上のグラフのようなものが心の中に何とはなしにあります。頭から尻までをひとつの流れとした場合に、個々はもちろん、全体像としての理想的な流れというか展開というか。VaporWaveの作品って、いやそこに限らずですか、たとえば頭の辺りで“おぉ!”となっても、どっかどうかで“そっちに行ってしまったか…”と期待を外れること、ないですか(偉そうだナ)。

この作品は、私の中の期待値、理想値にきわめて近い流れを保っているのです。近似しているというか。

熟れきった果実から滴る果汁のような、極上の甘さ(私にとっては甘いのです)。熟じながら腐敗に向かうがゆえの、危うさ(エディットによって醸されるこの辺りの翳りがVaporWave特有のそれではあるまいか)。NewAgeに潜むノスタルジー。オリエンタルな気配。実際元ネタがあるのかもしれないが、そんなことはどうでもよくなるくらい、実によくまとまっていて、聴きやすく、そして聴いていて心地よい。

“気持ちの良い日”がいつまでも続くような。それはつまり夢のような。“Dreamin”とはよく言ったもんだ。スタンダードで、ストレートで、極めてシンプルで、だからこそ、芯が際立つ。

このAVION、どこの方かと思ったらロシアの方なんですかね。VKを眺めてるといろんなアーティストの音源が貼られているけど、小田和正があって意表を突かれた(笑)。Pop指向の人なのかな。今作が基本的にメロディを壊さないエディットスタイルなのも、頷けるような。でも“CYBERHEAD”とかは、ちょっと異形感あって、また別の顔をのぞかせている。

こういうホントにオーソドックスなVaporWaveって作るの難しいのか簡単なのか私にはよく分からないんですけれど、クオリティや評価は、もうセンスの問題なんですかね。もっとこういう作品に出会いたいですね。

 - 夜の寺院 : 久石譲的meditation。記憶のエコー。



ppg choir – WINDOWS

 ppg choir - WINDOWS Cover

 – Tracklist –
 01. floater
 02. growing
 03. arrpps**
 04. haze tower
 05. plus/minus
 06. consciousness.rar
 07. EXE



 - 01. floater


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 Release Date : 2018.01.13
 Label : Not On Label

 Keywords : Ambient, Drone, NewAge, Soundscape, VaporWave.


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雑踏の中に、ふと面影を見出して、曳かれることがある。他人の後ろ姿に、見知った誰かが重なることがある―歩き方、服装、髪型、背格好、どこかが、私の記憶に触れ、私の視線を引き連れていく。そんなことがある。こんなとこにあの人がいるわけがない、それは分かっているのに、視線は正直だ。目は口ほどにものをいう、とはよく言ったものだと思う。視線は他人を追いかけ、それが知らない人だと明確になった時点で、私がガッカリしているのか、ホッとしているのか、自分でもよく分からない。諦めているのは確かだ。

同じ場所に立って、同じ景色を見ていても、心が違えば、見え方は違う(心って何だよってツッコミは却下)。私はいつか自分が見た、見ていた景色を、音楽の中に見出すことがある。言うまでもなく、音の中に景色はない。つまりは音から喚起される感情、それがいつか特定の景色を見ていたときの私の感情とリンクしたときに、私はその景色を、脳内に再び立ち上がらせる。ことがある。しかし明らかに、年齢を重ねるごとに、その景色が立ち上がる頻度は減ってきた。かつて心に焼き付けられた感情も薄れ、またこれから感じるであろう感情も、かつての比ではないのかもしれない。やはり多感な時期―思春期のような―はいつまでも続かないのだろう。か。

何となくボンヤリと、そのようなことを感じていたのだけれど、この作品を聴いて、久しぶりに、くすぶっていた感情を刺激されたのか、いつかの景色(のようなもの)が、私の中に立ち上がってきた。いやあるいは、どこにもない、“いつか”を、音楽の中に探し続けていた。そんな時間を、思い出す、ような。

ミニマルで、スローモで、ウェットなサウンド。モコモコとした耳触りと、フワフワとした浮遊感の中に、ときおりたなびく輝きは、とてもヘヴンリー。決してクリアにならない、くぐもった音像がまた、記憶の中のワンシーンのような、あいまいなセピア色のシーンを演出する。そこには思い出はなくて、ただ懐かしさだけがあって。天上に保管され電極につながれた脳が、電流を流されるたびに、ただただ懐かしさに打ち震えるような、空しさ。だがその感覚は嘘ではない。

私の大好きなmemory cardsの‘All The Things You Saw In Me’の中で、‘想い出に抱かれて今は’がサンプリング、エディットされている。冒頭に書いたような、雑踏の中で面影に曳かれてしまったとき、私はいつもこの歌の歌詞を思い出す。私はまだ想い出に抱かれているのかと。いやそんなはずが。いや、ここでこんな文章を書いている時点ですでに――

ppg choirはどこのどなかたまったく存知ないのですが、よい作品だと思いマス。明確にVaporWaveを標榜してはいないけれど、そっちのファン(特にノスタルジア指向のVaporWaveファン)にもアピールするサウンドだと思います。ボヤけたスカイな、思い出をくすぐるような、ジャケットデザインもハマってる。気になった方はほかの作品も是非。


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 Note :

all tracks produced by nicholas hohn in

grand rapids, mi
traverse city, mi
eugene, or



mLaD3n° – UNKNOWN ISLAND [012]

 mLaD3n° - UNKNOWN ISLAND

 – Tracklist –
 01. #_Q
 02. !ERR
 03. (G
 04. )()()()()
 05. “¤{{ DD
 06. SS=W
 07. E#!.-



 - 02. !ERR


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 Release Date : 2017.02.20
 Label : TV FEH

 Keywords : Ambient, Deep, Future City, Underwater, VaporWave.


 Related Links :
  ≫ mLaD3n° on bandcamp


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小さいころ、自分が雨の日を好きだったのは、それが外に出なくてよい口実になっていたから、かもしれない。“雨降ってるし”、という言い分。“お腹が痛い”とか“熱がある”とかと同じ理屈なんだろう。そうやって自分だけの空間、時間に逃げ込むことで、安心を手に入れていたのだろう。当然、大人になればそんな理屈は通りにくくなるし、それと合わせるように私は雨の日が嫌いになってきた。

今の私がたびたび逃げ込むのは深海、海中のイメージだ。その人知の及ばない神秘的なイメージに惹かれている人は多くいるだろう。そのある種の異世界は現実から自分を切り離し、身を沈めるのに打ってつけではある。しかし実際深海まで潜れるわけもないし、よしんば潜ったところで怖すぎるので(ワガママだ)、私が好むのはあくまでイメージに留まっている。

そう、水族館もその異世界感に近しいものを醸しているけれど、しかし周りに第三者がいるという時点で、少なからず現実は残ってしまう。・・・そういえば、自分の身の回りに水族館の年間パスを持っている人がチラホラといて驚いたことがあるが、案外その事実に潜んでいるのは、現実とは異なる世界を欲する心なのかもしれない。なんて。

深海や水中のイメージといえば、それをコンセプトにしたビデオゲームも存在する。“アクアノートの休日”…は、プレイしてないな。PSの“DEPTH”はよくやった。



最近だと“ABZÛ”が記憶に新しい。スリリングな側面もあるけれど、プレイヤーがデッドすることはないし、総じてリラクシンだ。独特のグラフィックも美しく、魅力的。



あとは“SOMA”もある。深海探索SFホラーアドベンチャーであるけれど、ストーリーは自己の在り方を問うような、悩ましいものになっている。ラストに待つ希望と絶望のコントラストに何を感じるかは人それぞれでしょう。これは恐怖も孕んではいるが、神秘的な世界観がもつ没入感は極めて強い。



と、遠回りをしていますが、音楽の存在を忘れてはいけません。水族館やビデオゲームも結構ですが、深海や水中のイメージをもった音楽も古今東西たくさんあるでしょう。いつも挙げるのは深海Dark Ambientの傑作、Nubiferousの“Behind The Megalithic Walls”ですが、ベクトルは異なりながらもこの“UNKNOWN ISLAND”もかなりの深海、水中感でもって、私を包み込んできます。没入。Discogsなんかでみると、アーティスト名がUNKNOWN ISLANDとなっていますし、レーベル側ではレーベル名のTHE FEHとなっているんですが、mLaD3n°のbandcampからもリリースされているので、ここではmLaD3n°名義にしております。

“UNKNOWN ISLAND”というよりは、個人的には海中に建設されたドームの中にある未来都市といったイメージです。ドームの天井に映されるのは架空の空。絶対的に地上とは何かが違っていて。そこにある悲しみやミステリーの気配。深海の閉塞感と同居する、奇妙な安心感。いいですね。頭の中に広がる世界。没入。M-2とか水中での目覚めみたいな、不思議なサウンド。音の揺らぎは水中を、鳥のさえずりが朝の訪れを、告げる。幻想的です。作中では長尺のM-6もよい水中感。鼓動と同期するようなリズムと、スローな音の波と、わずかな電子感。深海でパワースーツ着て機械端末いじってる光景。少し危険、みたいな。

mLaD3n°はTV FEHを基盤にして多くの名義を使って作品をリリースしている様子なので、気になった方はぜひ他の作品もチェックしてみてください。同名義の“(専用イダ)”も好きです。


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 Note :

SECRETS INSIDE THE CITY
UNKOWN ISLAND
RESORT



VIRTUAL PVNDA – Tokyo Love Story

 VIRTUAL PVNDA - Tokyo  Love  Story

 – Tracklist –
 01. Perfect In Paradise
 02. Morning Glow
 03. Wake Up With You



 - 02. Morning Glow


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 Release Date : 2017.09.29
 Label : Not On Label

 Keywords : Ambient, Electronica, IDM, Nostalgia, VaporWave.


 Related Links :
  ≫ VIRTUAL PVNDA on bandcamp


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VIRTUAL PVNDAの作品は、いつも不思議なChill感を与えてくれる。懐かしさの中にある爽やかさとでもいうか。

予定のない休み、その前日は夜更かしをしがちだ。私の場合。PCを漫然といじりながら(なにもインターネットとは限らない)、そのまま、眠りに落ちていくことも珍しくない。布団には入る、ようにしている。寒くなってくると、風邪をひいたりしたら、あとあと、差し支えるだろうから。そうすると、たいていは昼ごろに目が覚める。別に勿体ないとは思わない。なぜって前日に夜更かしをしているからだ。そこで時間を手に入れたのだから、勿体ないなどという言葉が出てくるはずがない。しかしそういう話になると、休日の過ごし方に口を出してくる者がいたりするが、それはしゃらくさいというものだ。休日なのだから自由に過ごして何が悪いのだろう。

昼に起きた私は食事をとり、バスタブに湯を張る。そして浸かる。正午はとっくに過ぎている。別に人がいつ風呂に入ろうが自由だが、私の場合ふだんは夜に入るので、これはちょっと特別だ。スペシャルな時間だ。予定もないしタスクもない状態というのが私は大好きで、それだけでウキウキしてくる。そんなウキウキでのんびり風呂に入る。上がり心地は爽やかだ。心地よさだけが体を支配している。

思い返せば、学生時代は、夜と朝に入浴していることもしばしばだった。今思えばその行為は、特別な爽やかさを求めると同時に、現実逃避的な側面もあったのかもしれない。朝、湯に浸かりながら、ツルンとしたバスタブで背中を滑らせるようにして、頭を沈め、くぐもった音の中で目を開き、ぼやけた世界を視界に収める(別に“パーフェクトブルー”に感化されていたわけではない。そのころはまだ視ていない)。そこで一瞬、世界と自分とのつながり具合が正常ではなくなったように、ねじれたように感じられて、日常がシャットアウトされ、自分の感覚が別世界にコネクトされるような気がして、その瞬間が好きだった。俗っぽく言えば学生時代が暗黒時代だった私は(もちろんそれは自分のせいなのだけれど)、別に人生やり直したいなどとは微塵も思っていないが、もしやり直すことを強制されたら、きっとそこ―学生時代を選ぶだろう。そこが今につながっていると思っているからだし、すなわち今に納得していないからだろう。妄想。

そんなノスタルジックな仄暗い思い出と、そこから派生する心地よさというヤツが、VIRTUAL PVNDAのサウンドにはある。相変わらずどのあたりがVaporWaveなのかよく分からないけれど、その懐かしく、心地よく、ちょっと暗い、というヤツが、VaporWaveの何たるかと共振しているような、気はする。

それにしても“Tokyo Love Story”ってワードの強さ、すごいな。時代を超えてる。読んだ時のリズムも良いし、そこに内包されるイメージの多様さよ。もちろんオリジナルの“東京ラブストーリー”あってのことだとは思うけれど、ロマンチックで、何ならサイバーパンクの香りさえしそうなくらい。そして見事にVaporWave的でもある。


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Volca FM + Novation Circuit + PO-12 + PO-20 + PO-14



VIRTUAL PVNDA – POMONA LISA

 VIRTUAL PVNDA - POMONA  LISA Cover

 – Tracklist –
 01. Empty Feelings 空の感情 [Intro]
 02. Crystal Tears クリスタルティアーズ
 03. Ganesha High In School エレファント高校で
 04. First Romance 最初のロマンス
 05. Artificial LOVE バーチャルガールフレンド
 06. Pomona Lisa ポモナリサ
 07. Second Kiss セカンドキス
 08. Green Acre グリーンアウェイロード Road
 09. Sweet Dreams 良い夢
 10. Echos  アマルガム
 11. Her 彼女
 12. Emerald Carpet エメラルドカーペットの記憶
 13. Alone 単独で
 14. Metro Link AM Jam メトロリンクAMジャム [Outro]



 - 04. First Romance 最初のロマンス



 - 13. Alone 単独で


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 Release Date : 2016.10.01
 Label : Not On Label

 Keywords : Ambient, Electronica, IDM, Melodic, Nostalgia, SynthWave, VaporWave.


 Related Links :
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子供の頃、夏休みのラジオ体操は近所にある神社で行われていた。歩いて3分もかからないところにあって、起きたばっかで顔も洗わず朝食も食べずに寝癖ついたまま、つまり寝ぼけマナコで、ちょっとだけヒンヤリした早朝の空気の中を、首からスタンプカードをぶらさげて、向かう。道中、友達の姿を見つけて、昨日のテレビの話とか、こないだの遊びの続きの話とか、しながら、歩く。形だけの体操をして、スタンプをもらって、すぐに帰る。陽が昇るにつれて、空気が少しずつ熱を帯びてきて、今日も暑そうだなあなんて思って、友達はあとでプール行こうぜっていうけれど、泳ぎが達者でない僕はちょっと及び腰で、いやお前も泳げなかったよな、なんて思って、じゃあいいかって思い直しながら、家に帰って、朝食の目玉焼きとトーストを食べる。そういえば今日は自治会対抗のソフトボール大会に備えての練習があることに気づき、不良の先輩がおっかないんだよなあと、怖気づく。太陽がギラギラと照り付け、熱気が立ち込める小学校のグランドで、汗だくになってソフトボールの練習を終えた僕は、無性にプールに入りたくなって、友達に声をかけるのもそこそこに、自転車の前カゴにグローブ突っ込んで、ペダルをこいで動き出す。水着とタオルは、もちろん持っている。

プールから出た後の、心地よい倦怠感。何もやることねえなあ、いややらなくたっていいんだ、だって夏休みだもんって、いやそんな気持ちすらなかったか。何やったってよかったんだ。疲れと心地よさが眠りを誘う。明日のことなんて考えなかった。

そんな、ドリーミィで、ノスタルジックで、サマー・ハズ・カムなサウンドです。VaporWave的な意匠をまとっているけれど、その手法ってのはほとんど感じられなくて、個人的にはIDM/Electronicaだと捉えています。とりあえず現時点で3作品が公開されていて、今作は2作目らしく、3作目も決して悪くないのだけれど、このノスタルジア、記憶くすぐり感が、何分ほかよりも勝っているのです。感傷にすぎる受け取り方だろうか。

その音の揺らぎは、水中にさす太陽の光のようで。そのメロディの反復は、当てのない思考のようで。キラキラとした、クリスタルライクな美しさをたたえている。一方で、腐りかけの記憶をあさるような、どうしようもない空しさがあるのは、私の精神状態のせいだろうか。あるいはジャケットイメージに滲む、喪失の気配のせいだろうか。美化された思い出の正体は残酷なもので。そう、私の思い出も脚色なしには組み立てられないくらいにガタがきているし、忘却の淵を転がり落ちていったものも多くある。古ぼけた音色のメロディとドリーミィな空間の裏にある、ノスタルジアの空しさが私を責めさいなむ。とても甘美だが、ここにとどまっていてはいけない、そんな気持ちにさせられる。あの夏に飲み込まれてはいけない。私はもうそこにはいないのだから。夏はまた来るけれど―



Micropolis A.D. – The Yotel EP

 Micropolis A.D. - The Yotel EP Cover

 – Tracklist –
 01. Yotel
 02. On Monday When I’m In My Hyundai
 03. Calamari
 04. After Hours
 05. Quantcast Strategies
 06. Softwear
 07. Yobot
 08. Mondria
 09. The Future
 10. Happy Midium



 - 01. Yotel


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 Release Date : 2016.04.12
 Label : Unknown

 Keywords : Easy Listening, Electoronic, House, Midi, Smooth, VaporWave.


 Related Links :
  ≫ The Pod Village on bandcamp


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The Pod Villageというのがレーベル/コレクティヴなのか、はたまた一個人による複数名義の作品をリリースするための場であるのか、判然とはしませんが、私としては何となく後者ではあるまいかと思っています。まあ、そうだとしても、そうじゃなくても、何がどうなるわけでもないんですが。詳細は不明ですが、そんなThe Pod Villageのbandcampからリリースされているのが、Micropolis A.D.による“The Yotel EP”。他にMicropolis B.C.という名義もあるけれど、これは明らかに同一人物による別名義だろう。

ところでThe Pod Villageって何だろうなあと話を逸らしてみますが、このbandcampのヘッダー画像にある不思議な建築物、どこかで見た気がするなあと、調べていくと、どうやらこれは台湾新北市の区である三芝区(さんしく)に建設途中であったリゾート地“三芝飛碟屋”の様子。過去形で書いたのは、1970年代後半に建設が始まったものの、さまざまな理由により中途でプロジェクトが中断、結局そのまま放棄されてしまったからです。つまり廃墟。しばらくは放置されていたようですが、2010年には取り壊されて今は存在していないようです。UFO HouseやPod Cityと呼ばれ、オカルティックなうわさも手伝い、一時は注目も集めたようで、画像を目にした方も多いでしょう(気になる方はちょっと調べればいろいろな情報が出てきますので是非ご自身で)。

そんな廃墟と化した上で取り壊された近未来型建築物のイメージを利用したThe Pod Villageなわけですが、このイメージは今作のタイトル“The Yotel EP”にもつながってきます。私は知らなかったのですが、このYotelというワード、イギリスのYo!社(YO! Company)が日本発祥(諸説あり)のカプセルホテルを未来的に解釈、その形式を取り入れて運営しているホテルの名称だそうです。つまるところ近未来型カプセルホテルとでもいうか。で、どうですか、先のUFO Houseとカプセルホテル、蜂の巣じみた密集した居住空間というところで、何とはなしにイメージが重なりませんか。さらに言えばMicropolisというワードは、リアルタイム都市経営シミュレーションゲーム“SimCity”(シムシティ)をオープンソース化・フリーソフトウェア化したゲームに由来していると思われる。これまた都市の発展につれて建物は林立、高層になり、人口は増加…とイメージは先の密集感につながってはいかないだろうか。

そんなように近未来型都市的密集感、そして忘れてはいけない未来的でありながら廃墟という荒廃感・寂寥感あるいは郷愁、とくれば、ここから導かれる音楽性というと何が思いつくか、これはもうVaporWaveではあるまいか(いやそこに限る必要はないもちろん)。

といっておきながら、今作はそんなにコテコテとしたVaporWaveではない、どころか、VaporWaveを通過していない耳だと、その香りすら感じられないかもしれない(だったらここまでの道程は何だったんだとお思いでしょうかみなさん。そうですね、何だったのか自分でもよく分かりません)。Houseなリズムに、Easy Listeningともいえるスムースでrefreshingなメロディ。トラックによってはLiquid Funkな佇まいも感じられる。けれどちょっと待ってみよう、ときおりその音色に感じられる前時代なニュアンス、Midiというタグも使われているように、そこはかとなく漂うレトロスペクティヴな志向性。さらにいえばEasy Listening~NewAgeに一歩踏み込みかけたような、メロディに漂うリラックスでスムースな調子。これはまさにVaporWaveの何たるかに共振。

その上でサウンドを聴き直すと、スローなリズムが多いVaporWaveの中にあって、この音色、このメロディに、細かく刻まれたビートを組み合わせたスタイルというのもなかなかユニークな存在ではあるまいか(いやもちろんここにはミドル~スローなトラックもあるけれど)。センスという言葉を使うのが嫌いな方もいらっしゃるかとは思いますが、私はセンスという言葉を使いたい。ナイスセンスだ。でもほかの作品ではまた何か違うんですよねえ。もともとVaporWaveを標榜してたわけではなくて、作ってた音楽にたまたま重なる部分があっただけ、みたいな。そんな感じがします。あとpost-zooってタグはどういう意味なんだろ。


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(CC)by – nc – sa 3.0