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Final Heal – Fata Morgana[QNR019]

 Final Heal - Fata Morgana[QNR019]Cover

 – Tracklist –
 01. Anna’s Journal
 02. My Blue Heaven
 03. Millennium Fantasy X
 04. Never Die
 05. From Here On Out
 06. Invitation to Elegy
 07. VIRUS
 08. Dream Tower
 09. Wind
 10. Telepathy
 11. Fly Away
 12. People, Memories, Places
 13. Snowman
 14. Sinner’s Lullaby
 15. Faerie Song

 - 15. Faerie Song


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 Release Date : 2018.08.20
 Label : Quantum Natives

 Keywords : Breakbeat, Electronic, Fantasy, Orchestral, Piano, Strange, VGM.


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プロフィールは不詳ですが、このFinal Healの背後にいるのは、おそらくはAmun Dragoonではないかという指摘を見かけました。私も何とはなしにそう思っておりましたので、“そうだよね!”と共感した次第です。まあ結局よく分かっていないんですけれど。でもそう思わせる要素というのはあって、まずはやはりAmun DragoonのSoundCloudにFinal Healのトラックが(2年も前に)リポストされていること。私がFinal Healの存在を知ったのもそこからでした。単純に気に入ってリポストしただけという可能性もありますが、このつながりに加えて音楽性も類似しているのです。

Amun DragoonはVaporWaveの文脈に入れられることもあるし、実際トラックによってはその傾向も強くありますが(特にNewAge調のトラック)、現時点の最新作2015年の“Socotra Island”などはMIDI風のサウンドに傾倒している節があって、もはやVaporWave作家というイメージは私の中では薄れつつありました。そしてその先に何を出してくるのかという興味も持っていたのですが、それ以降動きはなく、まあ突然活動を止めてしまう(ように見える)アーティストも全然珍しくないので、Amun Dragoonも終了してしまうのかと危惧しておりましたところ、突然現れたのがこのFinal Healでして、聴いてみたところ、正直当初公開されていたトラックからはAmun Dragoonとのつながりは見いだせなかったのです。だってヴォーカル入ってるし(どこかたどたどしい)、何かメロディはポップだし、オーケストラルな要素もあって、ハッキリとした抒情性も感じられて、そこをつなげて考えるのは間違いじゃないかと思っておったのですが。

私がAmun Dragoonで一番好きなトラックは‘Secret Whispers From The Tamate Box’(下に張りますが最高だな!ビデオがイイ)ですが、これと共振する何かを今作の‘Dream Tower’‘Wind’, ‘Telepathy’に嗅ぎ取ったのですね。前者が陰とすれば後者は陽であるけれども、このスピリチュアルな望郷感とでもいうか、意図せず漏れ出てしまっている個性が共通しているように感じられて、ここで初めて両者をつなげて考えてもよいのかなと思い始めたのです。“Socotra Island”の延長線上というよりは、俗に寄せてきた感じ。

と、もし赤の他人だったら申し訳ありませんので、単体で触れましょう。仙人が下界に降りてきて世俗を楽しもうと思いきや、下々の常識が分からずにひっちゃかめっちゃかやってしまいました、みたいな。クロコダイルダンディ。そんなことやっちゃうのみたいな。ローファイ・エレクトリック・ファンタジー。大筋は抒情的なメロディがあって、ファンタジックで、ちょっとVGMっぽいところもあって、ストレートな聴き心地というか、ポテトチップス食べてるみたいな安心感なんですが、ところどころ異質な“何か”が混じっていて、非常に刺激的。M-2も静かに始まったと思ったら、終盤いきなりそんなデカいシンセと強いアタックのドラム入れちゃうの?っていう驚きがあり、M-4はコレ何であえて日本語の歌詞なんでしょう?カバーとかではない気がするんですがちょっとおぼつかない日本語のDIYな歌唱がまた惹きつける、M-6は9分超の大作ですがピアノでひそやかに始まってストリングスなんか入ってアラいい感じと思ってたら急にブレイクビートと共にドラマチックな展開になだれ込んで、何だかビデオゲームのバトルシーンみたいな曲調にいつの間にか連れて行かれてる、M-7もせわしないビートとシンセにアンニュイなヴォーカルが入って最終的に加速してって終わるしM-11も途中でギターなのか何なのかノイジーなフレーズが入ったり後半リズムが妙に力強かったりまたしてもミステリアスなヴォーカルを入れてくる―といった調子で、一度入り込んでキャッチされてしまえば、終始感じられるこの危ういバランス感(焦燥的でもある)と、抒情性の絶妙なコントラストが、クセになること請け合い(さらには‘Invitation to Elegy’‘My Blue Heaven’はSoundCloudで公開されているものとちょっとずつ内容が異なっているという攪乱ぶり)。人によってはスペインの雄This Deep Wellを想起する方もいらっしゃるでしょう。

気になった方は是非Amun Dragoonも辿ってみてくださいネ。にしてもQuantum Nativesのサイトデザインやべえ。あえて不便さを強いてくるような突き放し感がヘヴンリー。


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Amun Dragoon – Secret whispers from the tamate box


Final Heal – Millennium Fantasy X(directed by Final Heal)



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Artwork by Aisha Mizuno & Galen Erickson
https://www.instagram.com/doctor_zoom_octopus/
https://www.instagram.com/chaos_egg/



teams. – VGM 1

 teams. - VGM 1

 – Tracklist –
 01. cave (seiken densetsu 2)
 02. avalanche (final fantasy 7)
 03. pk starstorm (earthbound)
 04. sorry, but it looks like I won’t make it back (chrono cross)



 - 02. avalanche (final fantasy 7)


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 Release Date : 2017.10.07
 Label : Not On Label

 Keywords : Ambient, Dream, Electronica, Fantasy, VGM.


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ビートメーカー、teams.の新しい作品は、VGM(Video Game Music)。teams.っていうから、グループとかコレクティヴだと勘違いしていましたが、個人活動ということでよろしいでしょうか(間違っていたらスミマセン)。

これまでにもアンビエンス漂うHip-Hop/Beats作品を多くリリースしてきていますが、今作はビートがございません。自身が最も好んでプレイしてきたビデオゲーム―時代的には一昔どころではなく前になるけれどしかし不朽の名作である“聖剣伝説2”、“ファイナル・ファンタジー7”、“MOTHER2(英題はearthbound)”、そして“クロノ・クロス”、これらの音楽を作ってみた、というのが今作、今シリーズのコンセプトのようです。作ってみた、と書いたのは、オリジナルをアレンジとかリミックスしたわけではなくて、自身でゲームの特定のシーンをイメージして作ってみた様子だからです。というのも私は“聖剣伝説2”と“クロノ・クロス”のオリジナル・サウンドトラックは所持していますが、おそらくこのteams.の作品に入ってるトラックはそこには見てとれないからです。

でも完全オリジナルってなると、サンプリングありきのHip-Hopの手法からは外れるし、それはteams.っぽくないような気もするので、もしかしたらサンプル使用とか、極端なアレンジとかいう可能性もありますが、少なくとも私には分からない。オリジナルを使っているにしても、コレは、とピンとくる素材は使われていないように思います。

まあ、それはさておき、非常にAmbientに傾いた作風です。これまでも包容力あるサウンドを多く作ってきていますが、先にも書いたようにココにはビートがない。夢の中にきらめく星明り、あるいは電子の瞬きか。ドリーミィなサウンドスケープの中にある電子的冷たさが、ビデオゲームの空気を醸している。聴き方によってはShogaze/Noise的な側面も見いだせるかもしれません。

各トラックには題材になったと思しきゲーム名が付されているけれど、どれも特別にゲームのシーンを思い出させるような作りにはなっていなくて、説明がなければおそらくそれぞれのゲームに関連付けられることはないだろうと思います。なので件のゲームをプレイしていない人が楽しめないということは全くなくて、純粋にAmbientとして魅力を持った作品になっています。逆にプレイしてきた人は、思い出のシーンに当てはめてみるのも楽しいかもしれません。トラックタイトルもその助けになるでしょう。

今作はシリーズの第一作ということで、続編も控えているようなので、期待しましょう。お気に召した方は、過去作の“visual novel.”も近しいサウンドかと思いますので、ぜひ。


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 Note :

when i started making music I started off making video game music, bgm etc. This is the start of a small series of video game music I do. This one consist of my favourites like final fantasy 7, chrono cross, earthbound and seiken densetsu 2. There are more soundtracks of these games I did. Just got to get around finishing them. Series 2 will be up soon.


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ちなみに、ということで、せっかくなんで、私の好きな、“聖剣伝説2”と“クロノ・クロス”からのトラックをいくつか以下に―


時のみる夢(from “クロノ・クロス オリジナル・サウンドトラック”)
とはいってもコレは本編では使われていないはず。






海月海(from “クロノ・クロス オリジナル・サウンドトラック”)






時の草原(from “クロノ・クロス オリジナル・サウンドトラック”)






天使の怖れ(from “聖剣伝説2 オリジナル・サウンドトラック”)






ねがい(from “聖剣伝説2 オリジナル・サウンドトラック”)




neokyoto – Zero Transition

 neokyoto - Zero Transition Cover
 – Tracklist –
 01. A Spinning Disk
 02. Circuit Drift
 03. Tastes Like Mercury
 04. Incubate Me
 05. MedBox Express
 06. Myst
 07. Zero Transition
 08. Ruined Arcade Zone



 - 05. MedBox Express


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 Release Date : 2017.03.17
 Label : Not On Label

 Keywords : Electronic, Melodic, Post-Punk, Shoegaze, SynthWave, VGM.


 Related Links :
  ≫ neokyoto.net
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アメリカから現れた様子のneokyoto(ネオ東京じゃないよ!)は、Post-Punk/SyntWaveプロジェクト。というのは私が勝手に言っているだけであって、ソロなのか、ユニットなのか、バンドなのかは分かりません(おそらくソロでしょうけれど)。とりあえず現時点で公開されている作品は4つあって、今作が一番新しい。ほかには“Cobalt Cavern (demo)”と、“Rough Cuts”、“Terminal B01”があって、後者2つはSoundCloudでしか公開されていない様子。

もともとがどういうコンセプトで始まったのか分からないんですが、neokyoto(ネオ京都)っていうネーミングからしてやっぱりサイバーパンクな香りがするじゃないですか(と誰にか問いかけてみる)。実際今作は確かにVGMな向きもあるSynthWaveで、そこにはやっぱり安易かもしれないけれど未来的な都市の風景が立ち上ってくる。それは実にストレートにネオ京都というワードから感じられるフィーリングと結びつくのである。ところがどっこい、“Rough Cuts”なんかを聴いてみると、New Orderチックな、哀愁漂うメロディのPost-Punkが鳴らされているではないか(意表を突かれてグッと来たので下に張らせてください)。もちろんこの“Zero Transition”についても、分かりやすいPost-Punkの要素はあるのだけれど、それよりも電子感を前面に出したSynthWaveやVGM、そこから引いてはサウンドトラック的な意匠が強く感じられる。

はて、どこがターニングポイントだったのだろうと考えるよりも、これはneokyotoの中にもともとあった素養が披露されているのかもしれない。鍵盤のメロディや和楽器の雅な響きを利用したタイトルトラック‘Zero Transition’やSyntWave meets Post-Punkな‘MedBox Express’を聴いていても、器用なイメージがある。特に後者はいいですネ。マシーナリーなサウンドの中にあって、エモーショナルなギターが存在感を放っている。 また前述の“Terminal B01”においてもサイバーパンクなイメージ、Post-Punkなサウンドを下敷きにしつつも、オーケストラルなサウンドを作っていたりして、なかなか素敵なバランス感覚です。

きっとそのときどきで自分のモチベーションにあったサウンド、作品を作っていくのでしょうけれど、次は是非PopなPost-Punk作品でお願いします。今作もよいけど、やはり“Rough Cuts”がシビれるんですよ。





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About a boy trapped in a computer simulation.



MIXTAPE : PIXELATED MEMORIES




– Tracklist –

 01. Sapphire Shores – YUNO
 from “CRUISE LINER ‘DELPHI’ ” (2014)


 02. cerror – A summer afternoon
 from “Rainbow parade” (2009)
 :: (CC) by – nc – nd 3.0 ::


 03. POPCORNKID! – Genesis Jordon
 from “GENESIS JORDON” (2015)
 :: (CC) by – nc – nd 3.0 ::


 04. Rico Zerone – quick freeze
 from “QUICK FREEZE” [DN.04] (2009)
 :: (CC) by – nc – nd 3.0 ::


 05. Evan Pattison – Bubble Up (Water Stage)
 from “Neptune” (2012)


 06. H-Pizzle – R. Catamaran
 from “The Tale of the Fable of the Legend of HPizzle” [DIF031] (2010)
 :: (CC) by – nc 3.0 ::


 07. Bertfm – lol Punk
 from “8bitoholic” [8081-060] (2011)
 :: (CC) by – nc – sa 3.0 ::


 08. KARUT a.k.a TriplebulletS – Pixelated Memories
 from “Pixelated Memories” (2016)


 09. A-zu-ra – Jumping Jack
 from “the bed of diverse flowers” [9BR-031] (2014)


 10. Tanooki – Atlas
 from “Artificial Colours” [SFZH1] (2012)


 11. Geir Tjelta – a new beginning
 from “Best Of AHX Vol.1 – Dexter’s Pinkboratory” (2003)
 :: (CC) by – nc – nd 1.0 ::



Ozzed – 8​-​bit Run ‘n Pun

 Ozzed - 8​-​bit Run 'n Pun

 – Tracklist –
 01. Introjiuce
 02. Failien Funk
 03. Stroll ‘n Roll
 04. Shell Shock Shake
 05. I’m a Fighter
 06. Going Down Tune
 07. Cloud Crash
 08. Filaments and Voids
 09. Bonus Rage
 10. It’s not My Ship
 11. Perihelium
 12. Shingle Tingle
 13. Just a Minuet



 - 04. Shell Shock Shake


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 Release Date : 2015.11.18
 Label : Not On Label

 Keywords : Chiptune, NES, Soundtrack, VGM.


 Related Links :
  ≫ Ozzed.net
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Ozzedは、スウェーデンのChiptuneプロデューサ。現時点でもっとも新しい作品が、この“8​-​bit Run ‘n Pun”になります。2013年くらいからですかね、少しずつトラックを公開していって、2015年末に完成しています。

Chiptuneというのは、架空のゲームのサウンドトラックを想定して作られることがままありますが、この作品もそうです。リリースページに詳しい記述がありますが、16才の不良少年、TerryとBobbyの二人が地球を侵略してきたエイリアンに嫌々ながらも立ち向かう、というのがストーリーになっているようです。ゲームは実在しないわけですが、ジャケットイメージから察するに、横スクロール―ベルトスクロールのアクションゲームといったところでしょうか。今ではすっかり少なくなりましたが、ファミコン時代は多くありましたね(いちいち書きませんよ)。各トラックがどんなシーンをイメージしているかも詳細に書かれていますし、さらにはTerryとBobby二人の顔写真まで用意しているので、ここは是非、ゲームもミニサイズで構わないから、作ってほしかったところ(誰かお願いします)。

と、ここで思い出したのが、アメリカのChiptuneプロデューサ、Jay Tholenの作品“Epidemic”。これは70年代のホラー映画のサウンドトラックが持っていたバイブを、Chipsoundで表現しようと試みた傑作で、ゾンビによる世の終末をテーマにしていました。そしてこれには作品をプロモートする目的で作られたミニゲームがあったのです!(もちろん作中の音楽が使われています。そしてクソがつくほど難しいです。あとMacではプレイできません)。あの作品も、もう2008年だったんだなあと、しばし懐かしんだのですが、調べたら2012年に“Epidemic Deluxe”として新たな編集を加え、リイシューされていました。興味のある人は今すぐ飛べ!

と、何を紹介したくて書いているのか分からなくなってきましたね(スイマセン)。ファミトラッカーを用いて作られた今作は、非常にシンプル。少ない音色と音数で、上記ストーリーの世界を巧みに描いています。ダウンタウンというよりは、アーバンなエリアというか、全体的に洗練というよりは粗野のイメージ(ワルな二人が活躍するBGMにはピッタリだ)。街の中心からはちょっとズレたところで人知れず行われるバトル、みたいなちょっと孤高のイメージもあり(でも宇宙船バンバン飛んでる感じだしそんな人知れずではないだろう)。空を飛び、エイリアンの宇宙船を盗み(ハリウッド映画みたいだね)、操縦室でついにエイリアンと対峙するTerryとBobby。彼らは果たして地球を救えるのか!? 気になる方は今作を聴きながら、リリースページのストーリーをお読みください。トラック自体もぜんぜんカラリとしていてネガティヴな要素というのは皆無に等しいのですが、そのストーリーも何だかピースフルな終わり方で、ホッコリしてしまいました(まあ実際侵略の跡ってのはあるわけだけれど、そこは映画的っていうか、ね)。突き抜けた何かっていうのはないかもしれませんが、間違いなくChiptuneというやつの良いところが封じ込められていますので、気になる方は是非耳を傾けてみてください。古き良き、という言葉は私あまり好きではないのですが、ここにはそれを当てはめたいです。あ、あと、Ozzedには過去作も複数ありますんで、そちらもどうぞ。

余談。私がブラックミュージックにどうしても反応できないように、Chip musicにも反応できない人がいるのでしょう。そう思います。その逆に、ということでもないんですが、私はChip musicには原体験的な何かがあるのでしょうか、ついつい耳が反応してしまう(そしてそういう人も多くいるでしょう。それはChip musicが常に安定した人気を保っていることからも分かる)。こういう、ある種の音楽に反応できるかできないかの話ってのは、突き詰めれば脳のお話というか脳科学の話になってしまうのかなあ。所詮は脳内で起こる何かのやり取りとそれを発生させる何か、というような話になった場合、そのブラックボックスが暴かれたとき、またひとつ人間は冷めていくのでしょう。でも、それはそれで新しい音楽が幕あけるのかもしれないけれど。と、完全に余談。


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(CC) by – sa 3.0


About the Tunes :

Terry Cloth and Bobby Pin are two 16-year-old friends who go to ”Lezgeht High”. They are bored with school and more interested in fighting with the other kids and smoking pot. One day aliens invade the city and Terry and Bobby become unwilling heroes who set out to save their skin. But are they taking their mission seriously? Also, please not that violence, pot smoking, gaming or rude jokes are not encouraged or reccomended Before we start, here’s some artwork to get you in the mood!

Headshot of Terry :

Headshot of Bobby :




Famicom Fountains – PROGMAN​.​EXE

 Famicom Fountains - PROGMAN​.​EXE

 – Tracklist –
 01. Loading…Please wait
 02. tempex.dir
 03. SALES BONUS
 04. Please insert a disk into drive A
 05. minesweeper marathon 92
 06. office X-MAS party
 07. PRIME TIME エンターテインメント
 08. スクリーンセーバー FLYING WINDOWS
 09. ☺☺☺ BUSINESS CLASS NAP ☺☺☺
 10. 影響 [Impact]



 - 02. tempex.dir



 - 06. office X-MAS party


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 Release Date : 2014.06.03
 Label : Not On Label

 Keywords : Ambient, Easy Listening, Lounge, Melodic, VaporWave, VGM.


 Related Links :
  ≫ Famicom Fountains on Facebook / on SoundCloud / on bandcamp / on Twitter


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台湾は台中市のプロデューサ(らしい)、 Famicom Fountainsの作品です。2014年リリース。これが最新作ではありませんし、この他にも複数作品は出ていますが、今作がもっとも耳に残りました。

まさに雨後の竹の子のごとき出現率を誇り、クオリティはピンキリ、その音楽的な定義さえ定まらない様子のVaporWaveは、やっぱりどうしてミステリアスで、解けるべき(解かれるべき)謎がソコにあるような気がして、ついつい惹きつけられるわけですが、そんな中で、この“PROGMAN​.​EXE”が耳と目に留まった理由、特性というのは何なのでしょうか。自分でも気になったので、考えてみます。

いきなり総じていうと、ワケの分からなさが薄いということでしょうか。あの、よくも悪くも思わせぶりな(この感覚は私の中でいわゆる“サブカル”とリンクします。上手く言えないけど)調子が感じられないというのが、大きくあるような気がします。ヴィジュアルイメージを見てみても、実にストレートに思えます(見慣れていない人にはおかしく見えるだろうけれど)。Commercial music/NewAge的なさわやかなバックグラウンドに、Windowsで枠をつけたPC感。画像からは分からないけれど、下部にある帯はTDKのVHSビデオテープのものです(120分テープ、3倍モードで6時間録画ですね。だから6hrsとある)。このVHS感。まんまストレートにVaporWaveでしょう。分かりやすいです(よい意味です)。

音楽的にはどうかという部分ですが、(サンプルベースにしろそうでないにしろ)メロディを生かした作りになっていて、実にリラクシン。このイージー、平易な調子はまさにEasy Listeningといってもよいでしょう。後半に入ると、サンプリングにチョップとスクリューを効かせたスタンダードなVaporWaveトラックもありますが、私が好んでいるのはそちらではなくて(Wham!の‘Last Christmas’をエディットした‘office X-MAS party’は安易だけどちょっと好き…)。

M-1にある、このイージーなPC music感たらどうですか。ちょっとエスニックなヒーリングミュージックみたいな、パーカッシヴなリズムとノスタルジックなサウンドのメロディ。終盤のスローダウンぶりがちょっとヒネってますが、この潔さ、クリアな感覚、好きですね。M-2もこの流れを引き継いでいて、たまりません。レトロなアドベンチャーゲームの捜査中に流れてきそうな、VGMっぽさ、粒子の粗い背景画や人物画が浮かんできそうじゃありませんか(こういう感じです。別にこれである必要はないですが)。

スピリチュアルなNewAge/Ambientにエディットボイスを被せた‘スクリーンセーバー FLYING WINDOWS’のヘヴンリーな調子や、イージーなJazz/Lounge調のカフェミュージックをスローにゆがめた、まさにNAP(午睡)な‘☺☺☺ BUSINESS CLASS NAP ☺☺☺’も印象的。ラストはM-1のテイストに巻き戻ったのか、ラテンなイメージもあるシンセティックなエモーションサウンドで締められます。

ということで、全体的に明るい調子と言いますか、Popというと言い過ぎですが、アザーサイド、向こう側なイメージはかなり弱い、ライトなVaporWave―Easy Listeningになっています。とか思っていると、“砂漠のカメラレッスン”収録の‘リンゴソーダ’などは、いきなり官能的セリフ挿入のイマジネイティヴ/エロティックVapoWaveで意表を突かれます。面白いですね。VaporWaveってやっぱりPunkと同じように作り手自身にも新たな可能性を提供しているんじゃないでしょうか。こういう作り方でもいいんだなって(よいか悪いか分かりませんが)認識が広まったというか。AlternativeといえばAlternativeなんでしょうか。と、疑問を提示したところでオシマイ。



 - リンゴソーダ



Fedora​Chan – [あなたの名前​]​ハリネズミ

 Fedora​Chan - [あなたの名前​]​ハリネズミ

 – Tracklist –
 01. あなたの冒険を開始
 02. アドベンチャーを購入
 03. 海あなたの夢を見る
 04. アドベンチャーを消費
 05. 地球を救おう
 06. 人生を終わらせる
 07. あなたの冒険から休憩



 - 03. 海あなたの夢を見る


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 Release Date : 2015.01.03
 Label : Not On Label

 Keywords : ChillWave, Electronic, Melodic, Sample-Based, Sonic the Hedgehog, VaporWave, VGM.


 Related Links :
  ≫ Fedora​Chan on SoundCloud

  ≫ Dudley Dudders on SoundCloud / on bandcamp / on Tumblr / on Twitter / on YouTube


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おそらくはイギリスのトラックメーカー、Fedora​Chan。彼のデビューアルバムがbandcampでリリースされています。メインの活動名義はDudley Duddersというものを使っていますが、VaporWaveに傾倒したサウンドを作るときは、このFedoraChanという名義を使っているようです。

リリースページにも書かれているように、全編でビデオゲーム“Sonic the Hedgehog”シリーズの曲をサンプリング、編集して使用しています。具体的にどのトラックで何の曲を、というのは示されていないのですが、私が頑張って調べましたので、気になる方は下記を参照してください。YouTubeへのリンクも貼ってありますので、オリジナルと比較してみると、今作の面白さがより強く感じられるかと思います。

VGMをエディットして見事にVaporWaveのフィーリングを放つことに成功しているわけですが、ここまで明確な形でVGMを使用したVaporWaveサウンドというのも、あまりお目にかかったことがありません(少なくとも私は)。Amun Dragoonが一部の作品で見せていたり、あとは引用とは異なりますがWinter Sleepの作品が非常にSEGAのVGM(特にやはりNiGHTSだ)を想起させるサウンドだったことは強く記憶に残っていますが、他はほとんど思い出せません。Cloud Rap/TrillWaveやPost-Trapのあたりで利用されるジャパニーズ・カルチャーのイメージには、ビデオゲームも多分に含まれていますが、なぜかVaporWaveにはあまりそのイメージがありません。気になってちょっと調べたら、逆にVaporwave Jamという、VaporWaveの意匠を使ってゲームを作ろうというサイトに行ってしまい、VGMからVaporWaveへ向かう流れではなく、VaporWaveからゲームに向かうという、新しい流れに出会ってしまいました(“Mall Quest”というヴァーチャル・ショッピング・シュミレーターについてはYouTubeで見れます)。

ということで手法的な新しさというのはないんですが、VGMを上手く利用したという点においては、新奇性のあるVaporWaveなのではないかと思います。VGMをチョップとスクリューによって、NewAgeやEasy Listening、あるいはMuszakに近づけ、よりリラクシンに、よりノスタルジーに聴かせる手腕は見事だと思います。どんなVGMを使ってもこうなるというわけではありませんし、そのチョイスとエディットについての審美眼や音楽的センスというのは必ず問われる部分だと思います。もともとDudley Dudders名義ではMashupを得意のスタイルにしているようですが、それも今作を聴いていると素直にうなずけます。

偶数のトラックが、それぞれおそらくテレビCMからの引用を使った、音楽的ではないものになっていて、この辺りも今作をVaporWave足らしめているように思います。しかし音楽的トラックの出来がどれも素敵なので、全編を音楽で仕上げてほしかったというのが、正直なところ。メロディが十分に流れていて、非常に聴きやすくて、よい作品だと思いますので。

上のVaporwave Jamに行き当たった辺りで思ったんですが、VaporWaveって何なんでしょうか。音楽単体で成立しうるものというよりは、ヴィジュアルイメージも含めた総合芸術というか、表現の在り方のひとつなのかもしれません。というか、思い返せば、当初はキープ・クール・フールさんの記事の影響か、私の中では精神性も含めての、そういう認識(VaporWave=音楽には限らない、表現のスタイルのひとつ)でした。と思ったらKonyboys2012がVaporWave Novelとか言い出してるし(本当なのか)、ノ、ノベルて、VaporWaveは分けがわからんなあ・・・。RockやPunkの方がまだ分かりやすいような、そうでもないような。

もう分けが分からないから、先日読んだSugar’s Campaign×tofubeatsのインタビューから、なんとなく、この曖昧さにリンクしそうなSeihoさんの言葉を引用して締めさせていただきます(※リンクしないかもしれないけど、面白い言葉だと思います)。

Seiho:子どもがイメージする大人って、現実には存在しないんですよ。大人が懐かしむ子どもも、現実にはいない。それってめっちゃキモいけど、その現象を作れるのがポップスなんです。



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 - Dudley Dudders – 400 Followers Special: BasBasBas


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FedoraChan’s debut album
featuring samples from
Sonic the Hedgehog (‘Green Hill Zone’ in ‘あなたの冒険を開始’
Sonic Adventure 2 (‘Advertise: Prof.Omochao’ in ‘あなたの冒険から休憩’
Sonic Colors (‘Planet Wisp Act 3’ in ‘地球を救おう’
Sonic Lost World (‘Sea Bottom Segue’ in ‘海あなたの夢を見る’

(CC) by – nc – sa 3.0