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タグアーカイブ: Vocal

polu – waffle

 polu - waffle

 – Tracklist –
 01. Fortissimo (feat. KuTiNA)
 02. waffle
 03. Fortissimo (feat. KuTiNA) (instrumental)
 04. Fortissimo (feat. KuTiNA) (Famires Remix)
 05. Fortissimo (feat. KuTiNA) (stepic Remix)



 - 01. Fortissimo (feat. KuTiNA)


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 Release Date : 2017.06.04
 Label : Synthikate

 Keywords : Electronic, House, Pop, Remix, SynthWave, Vocal.


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シンクロニシティというヤツを皆さんは信じるだろうか。この界隈において私にままあるのが、“あのアーティスト何やってるのかなあ”と思いめぐらせたときに、そのアーティストの新譜に出くわすという事象である。これがなかなかの頻度で起こる。タネを明かせばおそらくはどこかで何がしかの情報を目にしており、それが脳内のいずこかにインプットされ、しかし私はそれを忘れ(あるいは気づかずに)、そのインプットが引き金となって、先の思い巡りに至っているだけなのかもしれない。が、そうではない可能性もある。第六感。セブンセンシズ。いやそれは違う。なんてな。

少し前に私が思いめぐらせていたのは、“はて4ruは今何やってるのかなあ”ということである。“そういえば名前変えてたよなあ”、というところまではたどり着けたのだが、そこから先に進まず。ついぞ彼の近況にたどりつくことはできなかった。4ruというのは韓国のトラックメイカーで、オフィシャルなリリースはほとんどなかった。私の知る限りでは、今作と同じ韓国のコレクティヴであるSynthikateからの“MileFeuille”にRemixで参加したのと、“Coloridium”のコンピレーションに‘Melon Cream Soda’を提供しただけ、ではないでしょうか。いつもWIP = Work In Progressな短いトラック(あるいは断片)をSoundCloudに挙げては熱心なファンを喜ばせ、そしてすぐに消すということを頻繁に行っていました。エモーショナル(emoって言っていいのかなあ)でメロディに富んだサウンドは、カラフルなメイクを施され、いつもPopで、アップロードの度に私も耳を傾けていました。

でも変名後の彼にたどり着けなかった私は意気消沈。もういなくなってしまったのかと半ば諦めもありました。が。ふとSoundCloudで流れてきたこのリリース。あれ、これ、もしかして、4ruの新しい名前じゃなかった?なんて思ってたら、polu = 4ruの文字を見つけ、ああまたもやシンクロニシティ(ちょっと意味違うかもな)と、ビックリうれしい驚きと、相成りました。

そして今作、‘Fortissimo’とそのインスト、そしてRemixが2つ、プラスタイトルトラックということで、実質的にはシングルのようなイメージですね。韓国のヴォーカリスト/ヴォイスアクターであるKuTiNAを迎えた‘Fortissimo’は2分ちょっとの短いトラックなんですが、変わらずPopでニンマリです。この手のElectronic/Popなトラックにありがちなウィスパーな儚げヴォーカルではなく、スキャットじみた冒頭からその歌声は力強くリスナーを刺激する(私の中ではこういうヴォーカルの方がPop musicのイメージに近い)。言葉は韓国語なのかな、ちょっと意味は分からないんですけれど、その摩訶不思議な聴き心地も愛おしく感じる始末。ヴォーカル抜きのインストも収録されているけれど、声という感情表現の手段が抜かれたことで新たな聴き心地が獲得され、しかし主たるメロディが消えたことによる物足りなさはないのだから、恐れ入る。

Remixも聴きごたえあり。Famiresで誰だろうと思ったら、omoshiroebiさんの新しい名前だった。よりシンセサイズで、EDMライクなアタックの強さもあり、ギターかな?エモいフレーズも挿入されていて、すごくエキサイティング。オリジナルとは違う魅力で良Remixです。対するstepicのRemixが対照的で、スローダウンしたエコーイックでファンタジックな音像から始まり、アコギやピアノもまぶしつつ、やがて訪れるダイナミックな展開とオリエンタルなメロディでカタルシス。これまた良Remixです。こうして聴くとそう、‘Fortissimo’は、そのインスト、そのRemixたちと、みな違った聴き心地があって、一粒で4度楽しめるのです。

その上、タイトルトラック‘waffle’も収録されている。物憂げな雨の効果音とマッチする、丸いサウンドのイントロ。やがてさまざまなサウンドとメロディ、フレーズが交錯し、カラフルな世界が描かれ、その最中にもキュートなヴォイスやエディットヴォイスで巧みなブレイクを差し挟み、また物憂げな雨のシーンに返っていくという、雨の日に羽ばたく想像の翼を音像化したような、素敵なトラック。

常にその才能をうかがわせるトラックたち、間違いなく優れたトラックメイカーだと思っていますので、名前も変わったことだし、ここからはコンスタントにリリースしてほしい! ちなみにこのカバーイラストもpolu本人が描いているみたいですよ。



PLAYLIST : 2017.03

MIXTAPE : DREAM SEQUENCE




I hope your dream is the same as mine.


Originally Published on 8tracks : 2014.11.10

Re-uploaded on YouTube : 2017.03.18


– Tracklist –

 [00:00] Revshark – Little Germ Thoughts
 from “Careless Mode” (2013)
 ※現在音源は削除されているようです。


 [02:00] Go Dugong – Chalk (feat. LIFE & LIMB)
 from “WAS” (2013)


 [05:37] Astrocowboys – Daniel
 from “Olympic” [scrdig 02] (2012) / [mirror
 :: (CC) by – nc – sa 3.0 ::


 [09:08] Halo Twins – Pictures Of The Day
 from “Damn It The Color Name” (2014) / [mirror


 [11:56] Crozet – Do I Sad (Geneva Jacuzzi Cover)
 from “Alterations EP” (2011)


 [14:40] Beach Season – The Internet
 from “’Internet Evening’ EP” [CM015] (2014)


 [16:55] No Rome – Tru Feelings
 from “Fantasy EP” (2013)


 [19:55] Mirror Kisses – Genius
 from “Heartbeats” (2013)


 [24:14] Turquoise Memories – All I Need To Say (Instrumental)
 from “Turquoise Memories” (2013)


 [27:52] Noble Oak – We Decide
 from “We Decide / Heaven EP” (2012)
 ※現在フリーでの配信は終了しています。


 [32:28] Hypermagic – Ferris Reel
 from “Of Marsh and Mallow” (2012) / [FMA
 :: (CC) by – nc – sa 3.0 ::


 [36:06] Ghostlight – false dream
 from “quarter dream” (2012) :: (CC) by – nc 3.0 ::



yeule – pathos

 yeule - pathos Cover

 – Tracklist –
 01. Desire
 02. Tint
 03. Soul Catcher
 04. Angel’s Wings
 05. About Her
 06. Promise



 - 03. Soul Catcher


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 Release Date : 2016.12.11
 Label : Not On Label

 Keywords : Ambient, ChillWave, Dream, Pathos, Shoegaze, Vocal.


 Related Links :
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シンガポールからロンドンを拠点に活動するシンガー/トラックメイカー、yuele(Nat Ćmiel)。ちなみに読み方は“ユール”で、“ファイナルファンタジー13”の登場キャラクターに由来。2014年にはロサンゼルスのレーベルZOOM LENSから“yuele”をリリース、その後もZOOM LENS関連作品や、LLLLのトラックへのシンガーとしての参加など、コンスタントに活動、この界隈にアンテナを張っている方にはすでに名の通った存在だと思います。

まだ彼女が10代だと知って、いたく驚いたわけですが、今作の一回り深度を増したような音作りにも、ちょっと意表を突かれました。というのも、前作はどちらかというとウタモノで、ビートもあり、Electronicな質感も強かったもので、それに対して今作はAmbientな方向に寄っているのです。しかしメロディが排除されているわけではなくて、むしろそれはAmbientな浮遊感の中で、彼女のささやくような歌声によって彩られることで、より際立っているように感じられる。歌声はときに空間を形成するパーツの一つとなり、ときには言葉を、あるいはイメージを、届けるツールとしても機能している。

気持ちが良過ぎて死んでしまうという表現が行われるように、エロスとタナトスは表裏一体だと思うわけですが、それと似たように、夢と死というものも強く結びついてはいはしまいか。どちらも浮世を離れている。睡眠中に見る夢というものでは、詳細は脇へ追いやられ、論理は破たんし、一歩間違えばそのままこの世を離れていきそうな、危ういイメージが内包されている。そしてそれはそのまま、ここにあるyueleのサウンドに結びつくのではないか、聴いていて、ふとそう感じた。‘Soul Catcher’などはとんでもなくドリーミィで気持ち良いのだけれど、どこかに一抹の不安がある。現実を離れ、そして離れた現実を追憶しているような、遠い目線が、死線を感じさせた。

‘About Her’にしても、サウンドは幻想的で、ChillWaveともいえそうな煌びやかな調子もあるのだけれど、詞の内容は、強すぎる愛情が望むある種グロテスクともいえる表現で、ここにもやはり暗さや重さといったヘビーでエモーショナルなものが感じられる。このAmbientな空間、ウタモノ、エモーショナルという点で、ときおりCocteau Twinsを想起したりもするのだけれど、どうだろう。なにがしかの影響はあったりするのだろうか。

人物写真の顔を穿つ、あるいはボカすという表現は、珍しいものではないけれど、これによって醸される喪失感、悲しみ、思い出の気配というやつが私はとても好きで。いや好きというのは的確ではないか、魅せられてしまう。そもそも自分に関連づいた写真というヤツが私は好きではなくて、なぜならそこに映っているものは、すべて過去のものだから。そこにあったものが、同じ形では今目の前にはもうないのだということ―“不在”を、まざまざと突き付けられるから。その“不在”を認識して私は苛立ったり落ち込んだりするのだけれど、人物写真の顔を穿つという手続きを経て、それはさらに強いものにされている気がする。“不在”という現実は、より顕著に迫ってくる。私はそれに取り囲まれ、やがて胸に迫るのは、哀愁―そう、pathos。

夢と死のはざまで哀愁を感じさせてくれる、素敵な作品です。確実な深化。

ちなみにyeuleがBandwagonで公開したMIXがこちら―






3zvm – ヒヤシンス Hiyashinsu (demos)

 3zvm - ヒヤシンス Hiyashinsu (demos) Cover

 – Tracklist –
 01. 乙女座 Virgo (demo)
 02. オーディション Casting (ft. Sofachips) (demo)
 03. チャイニーズ・キッド chinito (demo)
 04. 識別 id (demo Instrumental)



 - 02. オーディション Casting (ft. Sofachips) (demo)


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 Release Date : 2016.10.25
 Label : Not On Label

 Keywords : Hip-Hop, IDM, NewWave, SynthPop, VaporWave, Vocal.


 Related Links :
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ウルグアイのトラックメイカー、3zgmの作品です。

初期の“ラテンチャット バージン latinchat virgen”はNoiseに分類されるかもしれない、アブストラクトでささくれ立った作風でしたが、途中からヴォーカルを使ったスタイルが目立ち始めます。といってもPop全開というわけではなくて、リズムマシンとホワホワしたシンセにアンニュイなラップ調ヴォーカルをかぶせた、ゆるふわなHip-Hop、みたいな。

音楽性を指し示すであろう言葉にも関わらず、結局的を射れない言葉というのが時代時代にありますが、ひとむかし前ならAlternativeとか、ふたむかし前ならNewWaveとかでしょうか、今ならVaporWave(とか言っても、前の二つと同じ土俵には上がれないですね)なんてのもありますが、この作品は私的にはNewWaveだと思うわけですよ。もっと言うと、自分が90年代以降に多感な時期を過ごしたせいも多分にあるでしょう、その頃の(日本の)インディーシーンに見られたDIYかつPopなフィーリングに相通じるものを感じたりしてしまって、どうにも気になってしまったというのが、ここでとりあげた動機といえば動機。

特にM-2が抜群に良い。色あせた記憶を刺激するような、このレトロスペクティヴなシンセの音色がもうたまらん。チキチキ、ポスポスとしたチープなドラムに、デケデケした電子なベースと、バックトラックはシンプルなんだけど、そこに乗っかるサンプルなんだか実際の歌唱なのか分からないけれど、例のアンニュイな歌声が乗ることで、とたんに不思議な空気を持ったウタモノとして機能し始めるのです。リリース元ではIDMのタグを使っていたりもするんだけど、なるほど確かに聴きようによっては、IDMっぽいところも出てくるかもしれない。この電子的でドリーミィな感覚というか(強引に言えばBoards of Canadaとか?)。ミニマルな中にもちゃんと展開があって、デモ扱いはされているけれど、すでに形としては出来上がっているようにも受け取れます。

他の3トラックは、ちょっと輪郭が不明瞭な上にタッチもゆるいので、やはりインパクトは弱く感じられてしまいます。たとえば前作“偽の若者 AY”にあった‘素敵ビーツ suteki beats’とか、今作のM-2のような、Popなフィーリングを持ったトラックでコンパクトにまとめてくれば、がぜん私のお気に入りの作品になるかと思います! そういう作風が望むところでないと言われればそれまでですが。

bandcampにはきちんと歌詞が掲載されているので、気になる方は読んでみてください。反復性の強い歌詞作りは、ディレイ、リバーヴするヴォーカルと相まって、聴き心地をよりドリーミィに―あるいは眩惑的に―していると思います。



 - 素敵ビーツ suteki beats



Exitpost – Nami

 Exitpost - Nami

 – Tracklist –
 01. Intro (Odori)
 02. Dance With Me (featuring Unmo)
 03. Birthmark (featuring Bay Kee)
 04. Comfortable (featuring Unmo)



 - 02. Dance With Me (featuring Unmo)


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 ≫ [ main ] / [ bandcamp* ] 
 :: Nami is accompanied by a limited edition 5×5″ photo book, which chronicles Exitpost’s time spent in Japan from 2012 to 2015. ::

 Release Date : 2016.03.31
 Label : Newlywed Records

 Keywords : Ambient, ChillWave, Dream Pop, Electronica, Vocal.


 Related Links :
  ≫ Exitpost
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すごく良い作品なのに日本からのリアクションはまだほとんどない?のでしょうか。だとしたら何故? 謎です。インターネットがあるのに何やってるんだよオイって。Twitterでも、あまり日本からの反応は見られないような。これからなのかな。反応しないのはちょっとおかしい気がするんですが、まあ、何でこれが放っておかれてるの?ってことは、たまになくはないですけれど。

日本生まれアメリカ育ち(でもまったく日本から離れているわけではなくて、たびたび訪れている様子)、Ken Hermanのソロ・プロジェクト、Exitpost。2014年には“Sweet Fade”をリリース。その後もシングルを2作リリース、そして今作という流れ。インタビューを読むと、アメリカ人の父親と日本人の母親を持つハーフとのことですが、1stにおいては母親のレコードコレクションからのサンプリングが多く用いられていたようです(しかし特に日本語の歌が使われているわけではない)。そういう意味でもHip-Hop的なニュアンスやElectronic musicな編集感が強くあり、ドリーミィなChillWaveというサウンドイメージでしたが、今作に関してはやや様子が異なっています。

クレジットを見るとわかるように、ほぼすべてのトラックでシンガーが招かれており、この生の歌声が用いられることで前作の編集感が軽減され、ウタモノとしての側面が強く出ているように感じます。前作のあとにおとずれたwriter’s blockを打ち破るきっかけになったのが、同じ大学に通っていたBay Keeと自宅で録音したヴォーカルだったようで、これを用いて作られたトラックが‘Birthmark’になっています。そしてのちに、そのほかのトラックにもヴォーカルが必要であると判断し、日本滞在中に聴いて感銘を受けた日本人シンガーソングライターUnmoに、自らアプローチ、今回のコラボレーションに結びついたようです(インタビューで言及されているUnmoのトラック‘Mirai’は彼女のSoundCloudか、elementperspectiveのコンピレーション“Consciousness Dr.” で聴取可能)。

曖昧な美しさ、美しき曖昧は我々の中にある補正された思い出のようでもあり、それは彼が言うところの東京に対するノスタルジアなのかもしれません。たゆたうような音作りと三味線や琴のような日本の伝統楽器の音色によって、ドリーミィな音像の中にも、雅な雰囲気が漂っています。透き通った硝子の中に満たされた水。そのゆらぎの中に見える淡い色彩。ビー玉のような、子供らしさ。縁日のようなノスタルジア。快適な空の下をあてもなく散歩するような。何かと思ったらスナップ写真でした。イメージの話ですが。スタジオ撮影、決められた撮影ではなく、構えのない日常が切り取られたスナップ写真。細やかで、けれど朴訥で。ふと入り込んだ路地裏で見つけた、プランターで咲く、名も知らぬ花。

インタビューがいくつかありますので、興味のある方は是非読んでみてください。英語ですが。

Heritage Trail – An interview with Exitpost – GoldFlakePaint
Artist Spotlight: Exitpost ‹ Smoothie Tunes

正確に意味を把握できていないので詳しく書けませんが、ノスタルジアからくる日本に対する溺愛、そこからいくらか目を覚まさせた事例としてベッキー(あのベッキーですよ)の事件が言及されていて、ちょっと驚きました。あとDubspot経由で公開されたPodcastもありまして、彼の趣味嗜好を知る上でも興味深いと思いますので、お時間ある方は是非聴いてみてください。Kai TakahashiやYEVRS、No Romeなんかも入っています。



 - Dubspot Radio Podcast: Exitpost


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 Credit :

Music, mixing, and production by Ken Herman
Vocals & lyrics on “Dance With Me” and “Comfortable” by Unmo
Vocals & lyrics on “Birthmark” by Christine Spilka

Mastered by Nick Zammuto
Logo design by Emma Siegel

Photographs and album artwork by Ken Herman

Thank you:
Zeno (& Newlywed) – your patience and guidance led the way.
Unmo – 一緒に仕事が出来たこと、本当に嬉しかったです。ありがとうございます。

Christine – for your endless talent and friendship.
Nick Zammuto – Thank you for your stellar ears and previous years of inspiration.

Additional thanks to:
Andrew, Kabir, Gavin, Sankarsh, Dan, Tara, Tycho, Drake, Ruben, Noah, Kadyrov, Goldboy, Tooth, Streve, Sam, Mark and my family for their restless support and inspiration. Shout out to Tokyo squad. Thank you Hiromi.



Kurtki – Зимние

 Kurtki - Зимние

 – Tracklist –
 01. August 19
 02. Teehaya
 03. May
 04. Son
 05. New Action
 06. PTNM Live
 07. Suka
 08. Hey Hey



 - 01. August 19



 - 07. Suka


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 Release Date : 2016.01.17
 Label : Not On Label

 Keywords : Acoustic, Alternative, Electronic, Indie, Melancholy, Post-Rock, Vocal.


 Related Links :
  ≫ Kurtki on bandcamp / on VK (VKontakte)


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音楽フロンティアのロシアから彗星のごとく現れたKurtki。バンドなのかソロなのか、バンドだとしても何人組なのかもわからない謎に包まれたままのプロフィールですが、去年あたりでしょうか、MOTHER LANDでピックアップされたトラックを聴いて以来、気になる存在になっていました。

M-1‘August 19’などを聴くと、アコースティックでメランコリックな女性ヴォーカルのウタモノで、Sadcore/Slowcoreのようなイメージがあるんですが、ほかのトラックも聴いていくうちに、徐々にそのイメージは塗り替えられていくのです。M-2‘Teehaya’ではPost-Rock的サウンドで、曇天から刺す一筋の光のような景色を描いて見せ、M-3‘May’ではDowntempoなリズムに妖艶なヴォーカルが歌い上げ、Trip-Hopの夜感を醸すのです(バックの電子的なエフェクトがよいスパイス)。かと思ったらM-4‘Son’が渋味の男性ヴォーカルとスポークンワードに、ブリブリのベースが唸り、Post-Rock的ダイナミズムの中にもダーティな色が見えるクールなトラックに。

かと思ったらさらに転じる! M-5‘New Action’がPost-Punkな直線ビートにミニマルギターで幕を開け、まさかのノリでちょっとビックリさせつつ、そこから安定のPost-Rockなサウンドに広がりつつも、再びPost-Punk~Alternativeなサウンドに戻りながら、血の通ったバンドサウンドを展開し、当初のメランコリーなフィーリングなど、どこぞへ吹っ飛ばしてしまうのです。M-6‘PTNM Live’も、ささくれ立ったガレージライクなバンドサウンドで攻めてきて(タイトルに“Live”とあるので、これはライヴ音源なのだろうか)、ドロンとしたリズムの上で荒ぶるギターがたまらなくカッコいい。その流れを引き継いだM-7‘Suka’も、歌というよりはアジテートするようなヴォイスが印象的な痛快ガレージロックなサウンドで、ひたすらに熱い。そしてラスト‘Hey Hey’は再びアコースティックなサウンドに戻り、ギターと歌声のみで紡がれる。わずかなリバーヴで浮遊感を出しつつ、クリアなトーンのヴォーカルが放つのは凛とした空気。それまでの熱量との対比もあるんでしょう。知らず、身が引き締まるような。作品のタイトルである“Зимние”は、ロシア語・キリル文字で“冬”を意味しているようですが、ここまで聴くことで、初めてその冬を感じられた気がします。

メランコリー、夜といった抑うつ的なイメージから、パッションみなぎる肉体性まで、荒々しくも多面的に音楽性を見せつけてくる今作は、バンドのプロフィールがわからないことに加え、さらにミステリアスなイメージを色濃くしています。もっと歌が多くてもよいんじゃないかなあとか、メロディを使ってもよいんじゃないかなあとも思ったんですが、でもバランス的にはこれがよいのかもしれません。あまり方向が偏ると耳が飽きてしまいますものね。今後も安定した活動があるのかわかりませんが、こっそり応援しながら、期待しておきます。

ちなみにアーティスト名の“Kurtki”ってポーランド語で“アウターウェア”の意味があるらしいですよ。ということは作品タイトルと合わせると、冬に着るアウターウェア的な? 考えすぎか。



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