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カテゴリーアーカイブ: Carpi Records

Les Halles / Magnétophonique – Split II [CR​-​08]

 Les Halles / Magnétophonique - Split II [CR​-​08]

 – Tracklist –
 01. Les Halles – Reminiscence
 02. Les Halles – Change
 03. Les Halles – Procession / Zoom
 04. Les Halles – Oblique
 05. Magnétophonique – Forest Gazing
 06. Magnétophonique – Jungle Spell Interlude
 07. Magnétophonique – Ghosts Dance
 08. Magnétophonique – Driftwood
 09. Les Halles – Effort
 10. Magnétophonique – Welcome to Virtual Waterfalls!
 11. Magnétophonique – Grandparents’ House out in the Country
 12. Les Halles – Fotex
 13. Les Halles – Polis
 14. Magnétophonique – Dusty Room in Winter / Clock on the Wall
 15. Les Halles – Desdichada
 16. Magnétophonique – Leaving the City for a While
 17. Les Halles – And / End


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  :: Limited Edition (C30) Cassette is available. SOLD OUT. ::


 Release Date : 2013.03.15
 Label : Carpi Records

 Keywords : Ambient, Chill, Exotic, Field Recordings, Island, Lo-Fi.


 Related Links :
  ≫ Les Halles on bandcamp / on Tumblr / on Vimeo

  ≫ Magnétophonique on bandcamp / on Tumblr


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フランスのレーベル、Carpi Recordsより。Les HallesとMagnétophoniqueのスプリット作がリリースされています。レーベルの記念すべき第一弾として、“Split”という作品をリリースしている二人ですが、今作にて再びのスプリット。

“Recollection of fictional-unknown-tribe-from-pacific field recordings, and memories, that don’t belong to us.”という言葉にあるように、今作は明確なテーマ、サウンドの傾向をもっています。Lo-Fiな電子音や楽器音(それはときにトロピカルだ。スチールパンの音も聴こえてくる)、トライバルなリズム、風の音や波の音、鳥の声といったField Recordings。これらを混ぜ合わせることによって、エキゾチックなAmbient/Electronicaを鳴らしている。前作にもこの傾向は少なからずありましたが、ここまでハッキリしたものではありませんでした。

Lo-Fiな音作りが生む古ぼけたイメージと、エキゾチックひいてはトロピカルなサウンドから生まれるカラフルなイメージが結びつくことによって、私の頭には自然、レトロな映像が浮かんでくる。現在の目から80年代の映像を見たときのような、埃くささとでもいうか、粒子の粗さが、ノスタルジアをよぶ。17トラックという、決して少なくないトラック数ですが、それぞれが短いのと、全編でサウンドイメージが見事に統一されているせいか、地続きになったような聴き心地があって、思いのほか冗長な印象はありません。気が付いたら終わっているような、そんな不思議な作品。

音楽、という部分では惹きつけるものは少ないかもしれない。もしも言葉を選ぶなら、ChillWaveからの影響も皆無ではないだろうし、むしろそちらに接近している印象のトラックもあり、音楽的な要素もないわけではない。けれどここにあるのは、音楽という言葉では表しきれない何かであると思う。というのも、今作の多くのトラックには映像が付されていて、それをTumblrで(Vimeo経由で)観ることができるのだが、これを観ることによって、今作の魅力というのは何倍にも膨れ上がり、そして今作は音楽という括りからはみ出していくことになる(該当ページにある記述によれば、使われている映像はすべてtoshio matsumotoの作品から使用しているらしい。私は詳しく存じ上げないが、調べてみると、これはおそらく松本俊夫のことだろうと推測できる)。下にいくつか貼りつけておきますので、これは是非ご覧ください。

極彩色のレトロな(そして一風変わった)映像感覚が、先述したエキゾチックなサウンドと結びつき、リスナーをそれこそ(どこにも存在しない)異国の地へといざなってくれる。観ればみるほど、聴けばきくほどに、リスナーはその異国の深みへと踏み込んでいくことになる。日常ははるか後方へ、眼前には(精神の)未開拓ゾーンが手を広げて待っている。その異様な力は、音楽から外れて、ひとつのアートとして受け止めるべきかもしれない。とても面白い作品だと思います。ChillでDreamyで、ちょっぴりミステリアスな、まだ見ぬ異国の島へ、いざいかん-


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Les Halles – Procession / Zoom






Magnétophonique – Forest Gazing






Magnétophonique – Ghosts Dance



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artwork/videos compiled by les halles



Memory Pavillion – Memory Pavillion [CR​-​02]

 Memory Pavillion - Memory Pavillion [CR​-​02]

 – Tracklist –
 01. Passing
 02. Light Rinse
 03. Shader _ Data Pool
 04. Reunite



 - 04. Reunite


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 Release Date : 2012.10.01
 Label : Carpi Records

 Keywords : Ambient, Drone.


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フランスの新興レーベル、Carpi Recordsより。詳細は不明ですが、Memory Pavillionのセルフタイトル作がリリースされています。レーベルとしてはカセットテープでの販売をメインにしていますが、実質フリーという形でダウンロードも可能になっています(リリースによってはカセットテープのみ収録のトラックもあります)。

この作品は、短めのAmbient/Droneを4トラック収めた小品。やや粒子の粗い(Lo-Fiといってよいのか)サンドペーパーのようなテクスチュアからは、Drone musicとしてのShoegazeという表現も可能なのかもしれない。黄昏時の空に眺める不安定な雲の流れのような、ゆるやかでスムースで、ほんの少し陰りのあるサウンドスケープは、リスナーの心を、知らず穏やかにする。

映像におきかえて表現することが許されるなら、ズバリ8mmフィルムのそれだろう。輪郭の丸みから生まれるアナログ感覚。ぼやけた輪郭は、まるで頭の中にある記憶のようで。それはすぐにノスタルジアに結びつく。ブラウン管。ビデオテープ。カセットテープ。今とは切り離された(あるいは失われた)、あの頃。サウンドのかすかな粗さが生むざらついた感覚が、風の音だとすれば、電子の波、その持続にあるゆらぎは、揺れる木々の間からチラチラと漏れる陽光のそれ。そのまぶしさに目を細めながら、リスナーは(いや私は)、つかまえられない記憶をつかもうとして、ノスタルジアの中を、浮かび続ける。

アッパーでもダウナーでもなく。おだやかな水面をたゆたうような、独特の浮遊感が、全編でキープされている。仰々しさもなく。音楽的でもない。けれど、よい作品だと思います。収録時間も冗長さがなく、コンパクトで聴きやすい。最近は入浴中にAmbient/Droneを聴いてみたりしているのだけれど、そのレパートリーに加えてみたいと思います。気持ちよさそうだ。恍惚が訪れるやもしれぬ。



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