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カテゴリーアーカイブ: Ultra Vague Recordings

tiiiza – Shadow

 tiiiza - Shadow

 – Tracklist –
 01. Cult
 02. July pt.2
 03. Sun Castle
 04. Shadow
 05. Lake
 06. Canoe
 07. Magical Theory



 - 02. July pt.2


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 Release Date : 2013.09.09
 Label : Ultra Vague Recordings

 Keywords : Ambient, ChillWave, Electronic, Lo-Fi, Melodic.


 Related Links :
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  ≫ tiiiza on FFM (Far From Moscow)


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ウクライナのネットレーベル、Ultra Vague Recordingsより。tiiizaことElya Valovの作品が実質フリーという形で公開されています。これ以前にも同レーベルから“Youth”のリリースがありますし、自身のbandcampでも作品を公開しています。

ひとことで言えば、Lo-FiなChillWaveなんです。デカいシンセの音と、Electronicなリズム、ドリーミィなメロディ/フレーズ。構成はミニマルで、ちょっと反復性が強いのが玉に瑕ですが、各トラックが短いのでそんなに気にはなりません(あとちょっとだけでもメリハリがつくと、私のストライクゾーンに突っ込んでくる予感です)。このブログで紹介してきたアーティストですと、アメリカのLost Integrityが近しいサウンドかなあと思います。

ChillWaveとして聴いてみると、意外なのが、Hip-Hopの匂いがほとんど嗅ぎ取れないところ。リズムパターンがほぼ統一されていることもあるんでしょうが、ChillWaveの要素を取り入れた作品に非常に多くみられる、Ambienceとシンセを身にまとったHip-Hopという調子がここにはない。また、聴いていると非常に簡素に作られている印象を受けます(そのフラットな音像には好みが分かれるかもしれません)。もしかすると、こういったニュアンスを彼は意図的に出しているのかもしれません。他ジャンルを飲み込むのではなく、あえてシンプルに研ぎ澄ます中で、それでもChillWaveらしさを追求した結果として、こういったサウンドが披露されているのであれば、そのこだわりは相当なものだと思います。

そんな彼の活動は多岐への広がりを予感させるもので、現在では別名義Young Gazeの始動や、バンドという捉え方でよいんでしょうか、Forest .zooへの参加が明らかになっています。今作に入っている‘Lake’というトラックは、もともとYoung Gaze名義で公開されていたものなので、そう考えると、tiiizaとの間であまり差別化はないのかもしれません。しかし‘Sunday’というトラックを聴いてみると、これは太いベースとHip-Hopなリズムが特徴的で、tiiiza名義のサウンドとは明らかに異なっています(この方向でも何かしらのまとまったリリースがあるとうれしいですね)。そういった点からも、やはりtiiizaで作っているサウンドは意図的なものだと考えられますし、また、下に示した‘Shadow’の映像を見てみると、やはり80sへの憧憬といったものが強く感じられて、彼が求めるものは直球のChillWaveらしさなのだと、改めて確認できます。今後の活動に期待しつつ、下に‘Sunday’を貼らせていただきます―



– Young Gaze – Sunday


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tiiiza – Shadow



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all music is written by Elya Valov

(CC) by – nc – sa 3.0