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TOKIYA SAKBA x Houxo Que x MEISHI SMILE – STAR [SKLxMARU-001]

 TOKIYA SAKBA x Houxo Que x MEISHI SMILE – STAR [SKLxMARU-001]

 – Tracklist –
 01. STAR
 02. STAR (Carpainter Remix)
 03. STAR (Miii Remix)
 04. STAR (Hercelot Remix)
 05. STAR (Gigandect Remix)
 06. STAR (KOSMO KAT Remix)
 07. STAR (Sxy Remix)



 - 01. STAR


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 Release Page :
  ≫ [ sKILLupper ] / [ Maltine Records ] Download Free!

 Release Date : 2014.10
 Label : sKILLupper / Maltine Records

 Keywords : Anime, Electronic, Impasto, J-Pop, Remix, Shoegaze.


 Related Links :
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TOKIYA SAKBA主宰のイラストレーベルsKILLupper(スキルアッパー)と、日本のネットレーベルMaltine Records。sKILLuppeはかねてから“μ-ZINE(ミュウ-ジン)”という形式のリリースを行っていて、今回はそれに則った形でMaltine Recordsとの共同リリースが行われました。μ-ZINEについてはsKILLupperのサイトに説明があります(引用失礼いたします)―“sKILLupperでリリースされる一連の作品群は、一次創作イラスト「メインビジュアル」と、そこから派生した二次創作イラスト 「イメージリミックス」、さらに、イラストに時間軸を与える音楽「カバートラック」。これらが三位一体となった新しいイラスト体験を提供します。 「音楽をイメージしたカバーアート」があるように、「絵をイメージしたカバートラック」という真逆のアプローチ、それがμ-ZINE(ミュウ-ジン)です。 異なる見方による再解釈と、絵から生まれた音楽、この2つでイラストの味わいをより深めます。”。

そして今回のリリースもこのμ-ZINEの形式に沿っているわけですが、まずメインビジュアルを手がけたのが、sKILLupper主催のTOKIYA SAKBA、イメージリミックスがHouxo Que(ホウコォキュウ)、そしてカバートラックがMEISHI SMILE! さらに今作はタイトルトラック“STAR”の他に、リミックスを6トラック収録。リミキサー陣もまた見逃せない布陣になっています。みなさん日本のトラックメイカーで、名前を見ても私でさえ“おお”と思う方々が並んでいます。GigandectとKOSMO KATは、アルバム“LUST”に引き続きの参加ですね。


タイトルトラックはずいぶん前にデモが公開されていたと思うんですが、基本的な構造は変えずにサウンドをブラッシュアップ、多層感が増したことによって、よりShoegazeのイメージが強くなっているように感じます。MEISHI SMILE自身はこのトラックについて―“This is the first song as Meishi where I used my real voice.”と述べていて、その分やはり特別な思いがあるのでしょう、“I feel like this is my favorite song that I’ve made which has been officially released so far.”とも書いています(≫ https://www.facebook.com/meishismile/posts/851402111560966)。


ダンサブルなビートにPOPなメロディ、そしてサッドなフィーリング。Shoegazeな陶酔感と共に加速するラッシュ感。気持ちよいのに悲しくなるという(まあエモいっていう言い方もあるんですが)、その聴き心地も相変わらずで、すでにMEISHI SMILE節とでもいえそうなものが、確立されてきた気配。近未来的風景なのに懐かしい、みたいな。行ったことない街で急に感じる望郷感、みたいな。特にこのトラックは、イントロにちょっとメルヘンチックとも取れる音(遊園地のゲームミュージックみたいな)が使われていて、よりノスタルジックな受け取り方もできます。要するにまあ、たまんねーなってことです。

初っぱなのCarpainterさんのリミックスがまたカッコいい。ブリブリしたシンセに2step/Dubstepなリズム。オリジナルとはまた違った形のスムースな流れ。アウトロが哀愁あって好きです。Miiiのリミックスは、Glitch/Breakbeatを交えた、カオスでIndustrialなバックの上にオーケストラルな意匠も凝らしたメロディを流す、美しい廃墟感。壊れゆく美しさは、MEISHI SMILEのサウンドにあるハートブレイクなイメージにも通じます。

個人的にヤラれたのが次のHercelot Remixです。上で述べたメルヘンチックなフィーリングにフォーカスを当てたような、驚愕のトイ感覚満載のリミックス。スゴすぎてちょっと笑ってしまいました。他人の曲いじってたら知らないうちに自分の曲になってた、みたいな。種々さまざまな音色でメロディを彩って、そのイメージはファニーなものに様変わり。メカニカルなイメージは、はるか彼方へ退いて、終わらないおとぎの国が目の前に。ここまでビックリしたのはPIGがカヴァーしたNine Inch Nailsの‘Head Like A Hole’を聴いたとき以来です(まさかの超ダークなJazzyなカヴァーで、ひっくり返りました)。

Gigandect Remixは安定したChiptuneアレンジ。ミニマルなゲームに似合いそうな、牧歌性が漂います。オリジナルのラッシュな勢いにブレーキをかけたシンプルなサウンドで、メロディが浮き上がっていて、いかにMEISHI SMILEがメロディメイカーかを、改めて認識することができます。続くKOSMO KAT Remixは、オリジナルの流れを踏襲しつつ、得意のグリッターなシンセサウンドにハウスなビート、その後ろにShoegazingな哀愁を流しつつ、ヴォーカルを聴かせる作りになっています。もっともオリジナルに近い聴き心地をもつリミックスかと思いますが、聴き比べるとオリジナルのエモーションに気づかされますね―MEISHI SMILEのもつPunkなスピリットを如実に感じます。

ラストのsxy Remixは10分に迫る圧巻のポップ・ノイズ(変な表現だ)。エディットされたオリジナルの断片がひたすらにリピートされる中で、リスナー(というか私)の頭に浮かぶのは、なぜか宇宙のイメージだった。放り出された広大な宇宙空間での浮遊。幾千幾億の輝く星たちに囲まれながらも、そこにあるのは孤独。いつまでも、いつまでも、浮遊しながら、輝きは消えず、孤独も消えず。作品のラストにこれが収められていることに、意味を感じてしまいます。リミックスという形ではありますが、MEISHI SMILEの世界観が見事に表現(あるいは補完)されているように思います。


TOKIYA SAKBAによるメインイメージもサウンドにハマっています(今回の場合もイメージからサウンドが作られたんでしょうか?)。上にあるイメージは小さくて分かりにくいですが、よく見ると胸元にスッと切ったような血の跡があるんです。風に吹かれるさびしげな少女と胸元の傷。絶妙にサッドです。そしてイメージリミックスも、蛍光塗料とブラックライトでリミックスされたイメージは、光と闇の二面性を持っていて、これもそのまま、MEISHI SMILEのサウンドが持つ二面性にリンクします。もともとノイズ・ミュージックを作っていた彼が今はこんなにPOPなサウンドを作っているという、その部分にも私は強く惹かれているわけですが、時折みせる過去の片鱗は、彼が過去を捨てているわけではなくて、今もそれは二面的に存在していることをうかがわせます。そんなMEISHI SMILEのサウンドと、これらイラスト群の組み具合は、まさに三位一体というべきで、すばらしい作品です。ビバスキルアッパー。ビバマルチネ。


余談ですが、繰り返し聴く中で、この“STAR”はバンドサウンドでも映えるんじゃないかって思いました。そう考えたら、MEISHI SMILEがバンドに曲提供とかしたらどうなるだろう、スゴそうだなあって、ひとり興奮しました。でも“起こりえないこと”ってわけでもないから、勝手にワクワクと期待しておきます。日本のバンドとかにねえ、ないかなあ。絶対いいと思うんだけどなあ。

※ちなみに10/11のリリースパーティは見れませんでした!



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