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カテゴリーアーカイブ: 404Jackpot

ਅ ਣ ਜਾ ਣ – ਅ ਣ ਜਾ ਣ

 ਅ ਣ ਜਾ ਣ  -  ਅ ਣ ਜਾ ਣ

 – Tracklist –
 01. Unexpected Meeting
 02. འ ཁོ ར་ བ
 03. فلسطين حرة
 04. ਜਗ੍ਹਾ ਸੰਪੂਰਣ
 05. HYP E R S P A C E
 06. કોઈ ગ્રેવીટી
 07. Alpha Draco
 08. R u s H
 09. লণ্ঠন
 10. La Gibonnerie
 11. Canicule
 12. 心灵感应
 ثورة .13
 14. E S S A S S A N I S V I B E S
 15. अवतारों



 - 04. ਜਗ੍ਹਾ ਸੰਪੂਰਣ



 - 10. La Gibonnerie


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 Release Date : 2015.09.23
 Label : 404Jackpot

 Keywords : Beats, ChillWave, Oriental, Post-VaporWave, Psychedelic, Shamanic.


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Lo-Fi, Vaporwave, Computer Gaze, Glitch, Mallsoft, FutureFunk, Chillwave, Ambient, Dreamwave, Witch Houseにまたがりながら、ストレンジな音楽を配信するネットレーベル、404Jackpotより。まったくもって詳細不明のトラックメイカーਅ ਣ ਜਾ ਣの作品がリリースされています。

うっかりVarporWaveの構えで聴いていたら、あれよあれよという間に、別のレールに乗せられていました。果てしてどんなレールでどこに連れて行かれたのか、どう説明してよいか分からないのが正直なところですが、頑張ってやってみましょう―

M-1‘Unexpected Meeting’は何だかオリエンタルな音色が配されていますが、これはまあ導入部ということで、けん制しながら聴くわけです。モコッとしたビートは聴こえてきますが、ここではさほど気にかからず。M-2‘འ ཁོ ར་ བ’から何だか不思議なことにChillWaveのようなAmbietnなレイヤーが流れつつ、破裂音のようなリズムとTrap的なチキチキが聴こえはじめ、不穏なオリエンタル感は相変わらず続きながら、遠くの方から薄らとコーラスが聴こえてくるという展開で、私は雲行きの変化を感じ始めるのです。

M-3‘فلسطين حرة’から本領発揮というべきでしょうか、Nine Inch Nailsみたいなヘビーかつ電子なリズムがボトムをがっつり支える中(それはHip-Hop的だ)、呪術的なコーラスが流れ、アラビックな旋律が頻出するという、予想だにしなかった展開に。その流れを引き継いだM-4‘ਜਗ੍ਹਾ ਸੰਪੂਰਣ’は相変わらず呪術的でありながら、拮抗するようにピアノとシンセティックなレイヤーが流れていて、とても不思議な聴き心地。終わり際、音楽は途切れ詠唱と環境音(鳥の声)が浮き上がってきますが、そこにあるのは神秘性でしょうか。

M-5‘HYP E R S P A C E’はTechnoなフラットビートにMelodicなフレーズを重ねた意外にストレートなトラックで、またしても意表を突かれます。Psychedelicでスピリチュアルな空気も濃い作品の中で、異彩を放ちます。水墨画の山々が浮かぶような深遠な‘કોઈ ગ્રેવીટી’を過ぎると、オリエンタルな弦楽器の音色と秘密の詠唱、異形のビートで‘Alpha Draco’がお出迎え。

M-8‘R u s H’では変形TrapビートとShamanicなコーラスで崇高な光を見せたあとは、一気にMelodicな展開に。‘লণ্ঠন’でHip-Hopなビートにオリエンタルなフレーズを次々ぶっ込んでウタモノの側面さえ見せてくれます。次の‘La Gibonnerie’が作中では最もヘンテコなトラックではないかと思います―野生動物の鳴き声と思しき環境音をエディットしたバックに、マシーナリーなビート(微妙にトライバル感が)と、ざらついたヘビーなフレーズを突っ込むという、非常にヘンな構成なのですが、妙にクセになる面白さを持っています。謎。

蛇がとぐろ巻いてるみたいなヘビーでスローモな‘Canicule’はちょっとMinistryなんか思い出しちゃいましたね(ちょうど“Filth Pig”の頃ですかね)。やっぱりいわゆるIndsutrialに通じるサウンドも持ってると思います。サンプリング音をエディットしたと思しき奇怪なビートと不気味な詠唱が合体して、それでもなぜか最後には光を見せる‘心灵感应’とか、いったい何なんだろう、この力。ColdWaveやDarkWave, Industrial、果てはDistroidまでのアクセスを感じさせる‘ثورة’、精神浄化的Ambient/Droneから細胞分裂的グロテスクになだれ込む‘E S S A S S A N I S V I B E S’など、カッコよさと気持ち悪さの同居も面白い。

記憶の中で光が乱反射するようなキラキラコロコロした音色と、シンセチックレイヤー、スローにゆがんだヴォーカルがサイケに絡むラストの‘अवतारों’で、ようやくVaporWaveらしさが顔を出したように感じました。

と、一言で魅力を述べることができないのですが、VaporWave以降と言ってしまうのはちょっと乱暴なんだろうなあと思います(誰もそんなこと言ってないけどね)。大きな枠でいえば、Electronic/Beats/OrientalなストレンジShamanic music。即効的なPopさがあるわけではありませんが、個性的でオモシロい音楽だと思います。まあシャーマニズムがどういう意図で組み込まれているのかとか、学問的なことは私は分からないんですけどね(トラックタイトルに用いられている見慣れない言語は、その辺りに関係あるのかもしれない)。


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23 September 2015, are you prepared ? (ਅ ਣ ਜਾ ਣ album teaser)