Esoteric Sob – Nostalgia ［33REC061］

　

　– Tracklist –
　01. Hypnosis
　02. Lost in time
　03. Memories
　04. Nostalgia
　05. Everyday stories (feat Karra Russell)
　06. Speak to me (feat Ocoeur)
　07. Sweet melancholy
　08. Rising emotions
　09. Ethos



　- 05. Everyday stories (feat Karra Russell)


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　Release Page :
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　Release Date : 2012.12.21
　Label : 33 RECORDINGS

　Keywords : Ambient, Electronica, IDM, Melodic, Nostalgia.


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ギリシャのネットレーベル、33 RECORDINGSより。Esoteric SobことJohn Trifonopouloの新しい作品が、フリーでリリースされています。基本的に同レーベルを活動の基盤にしていて、これまでにも“Eternal Melancholy”、“Egomania EP”のリリースがありますし、リミキサーを招いてのリミックス集“Remixed”もリリースされています。また、やはりギリシャのFrom A Tree Recordsからも“Abnormal Psychology”のリリースがあります。

もともとMelodicなトラックを作る人ではあったけど、それでもトラックによって、という印象だった。だから曲によっては抽象的だったり、ダークな要素があったり、必ずしも、ストレートな聴き心地を生み出していなかったように思う。それが今作では‘Nostalgia’というシンプルなタイトルに象徴されるように、一本筋が通っていて、安心感のある、非常に聴きやすい仕上がりになっている。

絶妙な深みをもったAmbienceが全編を覆う。仰々しさはなく。過剰な演出もない。けれどそれは、リスナーにとって焦点を過去へとあわせるための準備、それには十分な深み、厚み。ほどよいバランスだ。メロディを鳴らす電子音も、丸みをもった穏やかなもので、さびしげ、悲しげでありながら、押しつけがましい浸食はしてこない。季節でいったら春や秋のような、淡い叙情性。まるでオルゴールのような、チャイルディッシュな雰囲気と、いつか感じた孤独のような、懐かしさが、漂ってくる。

作品のちょうど中間地点であるM-5では、ヴォーカルをフィーチャーした、ひときわ音楽的なトラックで、空気をいったん切り替えてくれる。以降は再びサウンドのみで、改めてリスナーを、ここではないどこかへ、連れて行く。ぼんやりとした、ノスタルジアとしかいいようのない、抽象的な景色が、脳内に広がる。鮮明ではない、もしかしたらただのイメージでしかないのかもしれない、“いつか”や“あのころ”。下にあるティーザーは、実に上手いこと、それを映像化している。色あせた、けれどさびつくことのない、脳内映像。

内省的ではあるのだけれど、聴き手を深く沈ませることはない。ドリーミィで、どこかさわやかな、気持ちの良い佇まい。よい作品です。気に入った方は、この機会に他の作品も、是非。


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Esoteric Sob_new album “Nostalgia” from Theophilos g. on Vimeo.

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All tracks written & produced by John Trifonopoulos (track 6 written and produced by John Trifonopoulos & Franck Zaragoza, track 7 remake of the track “eternal melancholy”)
Vocals on track 5 by Karra Russell
Mastered by Anastasios Papalias (Orange studio)
Mixed by John Trifonopoulos
Artwork by John Trifonopoulos


（CC） by – nc – sa 3.0